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三大疾病保険の落とし穴!その必要性と比較、おすすめのポイント

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三大疾病保険(特定疾病保険)とは?

三大疾病(特定疾病)保障保険とは?
三大疾病保険(特定疾病保険)とは?

三大疾病とは、「癌」「急性心筋梗塞」「脳卒中」のことで、これらを保障する保険あるいは特約のことを三大疾病保険さんだいしっぺいほけん(特約)といいます。

なお、三大疾病ではなく、「特定疾病保険」ということもあります(以下、三大疾病保険で統一します)。

がん保険の場合にはがんだけが対象ですので、この保険では、癌・急性心筋梗塞・脳卒中の3つの疾病を中心に保障する保険です。

なぜ三大疾病保険(特定疾病保険)があるの?

この三大疾病を保障する保険がなぜあるのかというと、実は日本人の死因に関係があります。

日本で死因の上位は次の5つです(出典:厚生労働省 2018年人口動態統計月報年計(概数)の概況)。

  1. 悪性新生物
  2. 心疾患
  3. 老衰
  4. 脳血管疾患
  5. 肺炎

年齢や性別に分けると多少順位が入れ替わります。若年層では自殺や事故死が上位になり、年齢が上がるにつれて三大疾病が上がってきます。

さらに高齢になると老衰が上位になるのが最近の傾向です。

死亡する人が多いということは、その疾病にかかる確率も高くなります。

がん保険も同様ですが、ある意味保障される疾病の範囲は狭いのですが、死因の上位のためニーズがあります。

保障対象を限定しているので、その分保険料も安くすることができるというわけです。

三大疾病(癌、脳卒中、急性心筋梗塞)になる確率は?

もともと三大疾病保険が一つの保険商品として成り立っていたのは、いま解説したように長らく日本人の死因の上位3位を三大疾病が占めていたためです。

三大疾病にかかる確率について厚生労働省の先ほどの統計からどの程度あるかみていきましょう。

  • 日本人の死亡数 1,362,482人
  • 悪性新生物   373,547人(27.41%)
  • 心疾患     208,210人(15.28%)
  • 脳血管疾患   108,165人(7.93%)
  • 三大疾病合計  689,922人(50.63%)

※心疾患は高血圧性を除く

※厚生労働省 人口動態統計月報年計(概数)の概況より筆者作成

この数字は死亡者数ですから、単純に疾患した人の数はもっと多いと考えていいでしょう。

最後の結論に繋がる大切なことを補足しておきます、心疾患や急性心筋梗塞は脳や心臓関係の病気ですが、実は病気としてはもっと細かく分類されます。

そしてこの統計にはそれぞれ下記のものを含んでいます。記事最後の比較や選び方、必要かどうかに繋がる大事なポイントです。

病名は専門用語で分かりにくいかもしれませんが、一つ一つ覚える必要はないので、こうしたものを含んでいるということを知ってください。

【心疾患】
慢性リウマチ性心疾患、急性心筋梗塞、その他の虚血性心疾患、慢性非リウマチ性心内膜疾患、心筋症、不整脈及び伝導障害、心不全、その他の心疾患

【脳血管疾患】
くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞、その他脳血管疾患

いずれにしても三大疾病が原因で亡くなっている人は日本人の死亡者数の50%程度の確率です。

なお40歳くらいまでは事故や自殺が多く、女性は高齢者になると老衰などで亡くなる人も多くなります。

三大疾病保険の落とし穴とは?

三大疾病(特定疾病)保障保険の落とし穴

実はこの保険、保険金の支払いに比較的制限の多い保険です。最近では対象緩和されたものもでてきていますが、特に昔から加入しているという人は注意が必要です。

特にこれらの疾病の診断をされたら、すぐ保険金が支払われるわけではないのです。
一つずつ確認していきましょう。

癌の場合は、保険の責任開始日以降に初めて悪性新生物になり、医師によって診断確定されたときなどが対象です。

ただし上皮内がん等が除かれていたり、もしくは金額が少なく支払われたりすることもあります。

がん保険も同様ですが、癌に関する保障は、通常加入から90日間の待機期間というものが設けられています(この間は支払いの対象にならない)。

保険に加入しているのですが、この間は癌になっても保険金が支払われません。

いまがん保険に加入していて、他の保険に切り替えするときも同様ですから注意してください。

急性心筋梗塞

保険期間中に急性心筋梗塞を発病、その疾病により初めて医師の診察を受けた日からその日を含めて「60日以上の労働の制限」を必要とする状態が継続したと医師によって診断されたとき。

最近はこの要件が各社かなり違っています。上記の要件または手術というものであったり、手術または入院などと要件を緩和しているケースもあります。

手術または入院の場合も〇日以上の入院というように、5日、15日、20日などさまざまです。

脳卒中

保険期間中に脳卒中を発病し、その疾病により初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて「60日以上、言語障害、運動失調、麻痺などの他覚的な神経学的後遺症が継続」したと医師によって診断されたとき。

癌については上皮内がんが対象になっていないことがあります。ここは考え方次第かとも言えますが、特に問題なのが急性心筋梗塞と脳卒中の60日の縛りです。

この2つの疾病でこの制限超えるというのは、かなり使いにくく業界内でも以前から言われていたことです。

何年も前からこの保険に加入している人は、これらの制限が掛かった内容になっている可能性が高いと考えてください。

急性心筋梗塞と脳卒中については、この60日という制限が落とし穴の一つです。

最近はこの他に手術や入院などの要件を追加することで、要件が変わっています。急性心筋梗塞のところで解説したように入院日数の要件など各社バラバラです。

最近の三大疾病保険の動き

最近の三大疾病(特定疾病)保障保険の動き

こうした現状を踏まえてここ数年、生保各社がこうした条件を緩和した三大疾病保険を販売しています。

癌の保障

上皮内がんについて、全額ではなく、一定の比率で保険金を支払うタイプのもの。上皮内癌についても保障が拡大されつつあります。

急性心筋梗塞・脳卒中の保障

所定の状態が60日だけでなく、例えば治療のための手術を受けた場合、これらの治療を直接の目的として入院を開始も対象になるなど。

加入する側からすると、対象になっている病気の診断をされたら、保険金の支払いをしてくれるのが一番分かりやすい保険です。

しかし何らかの制限はかかっているので加入を検討する際には、こうした支払い要件は忘れずにチェックしておきましょう。

三大疾病保険あるいはこの特約の加入を考えているなら、なるべくこうした制限が緩いものの方がいいでしょう。

住宅ローンの団信と三大疾病保険

住宅ローンと三大疾病(特定疾病)保障保険の必要性

住宅ローンの団信に付帯する三大疾病の保障とは?

住宅ローンの団体信用生命保険(以下、団信)などにもこうした三大疾病付きの保険があります。むしろ最近では七大疾病、八大疾病など多種多様です。

団信に三大疾病の保障などを付帯する意味は、治療というよりは住宅ローンの返済支援です。一定の要件を満たすとそれ以降の返済が免除されてたりします。

ちなみにこれらの疾病は下記のとおりです。

  • 三大疾病 癌、心疾患、脳卒中
  • 五大疾病 癌、心疾患、脳卒中、高血圧性疾患、糖尿病
  • 七大疾病 癌、心疾患、脳卒中、高血圧性疾患、糖尿病、肝硬変、慢性腎不全
  • 八大疾病 癌、心疾患、脳卒中、高血圧性疾患、糖尿病、肝硬変、慢性腎不全、慢性膵炎

団信によっては癌だけ(がん団信)もありますし、逆に九大疾病、十一大疾病など独自に範囲を広げているものもあります。

医療技術が進んだことなどもあり、昔のように病気=死亡のようなことであれば死亡保障が中心になっていれば、住宅ローンを生命保険で精算できました。

いまは死亡はもちろんですが、生きて治療を続ける場合、当然住宅ローンの支払いは続きます。こうしたニーズに対応したものということです。

その分の保険料は金利に上乗せされたりしますので、そのコストと住宅ローンを支払う間のリスクのバランスをどう考えるかということです。

注意点は保険金の支払いに条件があることです。癌は診断ベースで支払われることがほとんどですが、その他の病気には何らかの条件があるので注意が必要です。

必要性を考えるにあたり上乗せするコストはもちろんこうした点もよくチェックしてください。一般的ではありませんが上乗せ金利ゼロのものもでています。

住宅ローン団信の三大疾病保険と通常加入する三大疾病保険はどちらがいい?

がん保険などでも同じようなことがありますが、民間の生保で加入する三大疾病保険と団信に付帯させる三大疾病保険の違いに混乱する人がいます。

どちらも似たような感じですが、住宅ローン団信は返済の支援、通常加入するのは治療への充当なので少し主旨が異なります。

団信付帯の保障は、住宅ローンの返済が終了すれば以降の保障はありません。

ただ最近は上乗せ金利をなし(無料)で8大疾病などの保障をつけているケースもあります。

住宅ローンの競争もそれだけ激しいわけですが、支払い条件を理解した上でなら団信上乗せの保障はありだと思います。

例えば100万円くらいのお金を保険から貰うより返済免除の方がメリットが大きいからです。団信の保障は本当に多様化しているの住宅購入する人はチェックしてみてください。

がん保険と三大疾病保険はどちらを選ぶ?

がん保険と三大疾病(特定疾病)保障保険はどちらを選ぶ?

何となく保障が被るので、がん保険と三大疾病保障保険のどちらを選ぶかを決めかねる人も多いようです。

いずれの保険も保険の軸になっている保障は「一時金」です。がん保険だと診断給付金などという名目で一時金が支払いになったりします。

保険はあれこれ手を広げだすときりがないので、予算の範囲でがんだけでいいのか、三大疾病まで広げておく方がいいのかなど検討してみましょう。

なお、すでにがん保険あるいは三大疾病保障保険に加入している場合は違う視点も必要です。

三大疾病保障については、すでに解説したように60日の制限が掛かるケースがあります。

がん保険も最近のものは診断されたら、直ぐ診断給付金を支払い、2年間が空けば複数回可能というものが一般的です。

古いものだと、入院が要件になっているなどやはり一定の制限がかかるケースがあります。

良い保険は後からどんどんでてくるので、追いかけたらきりがありませんが、予算と相談しながら無理ない範囲で考えましょう。

場合によっては現金を積立てるのも選択肢に入れておくのもありです。

三大疾病保険(特定疾病保険)の必要性と比較、おすすめのポイント

三大疾病保険(特定疾病保険)の必要性と比較、おすすめのポイント

三大疾病保障保険の必要性

ここで改めて三大疾病(特定疾病)保障保険の必要性などについて確認しましょう。どの保険もそうですが、内容知って分かった上で利用するのはOKです。

この3つの病気で亡くなる人が多いので商品として成り立っていてニーズもあるということです。

もちろん他の病気で死亡することもあるので、保障としてはプラスアルファとして考えた方がいいでしょう。

問題なのは内容をわかっていないことです。特に支払いの条件はかなり制約が強いこともあります。

いまでもこの制限がついたかたちで販売されているものも珍しくありません。

60日制限だけがついたままなら、必要性は下がると考えていいでしょう。住宅ローンの団信付帯の保障などはコスト安なものもあるので一考する余地はあると考えます。

最終的な必要性はこの後お話するもう一つの落とし穴と重要な比較ポイントを知った上で、掛金を負担するコストを考えてどう思うかが結論です。

三大疾病保険のおすすめや比較について重要なポイント

保険金の支払い要件

何度も解説したように生命保険会社によって、保険金の支払い要件が異なりますので、どんな要件で支払いになるか必ず確認してください。

すでにお話したように脳卒中や急性心筋梗塞の60日の労働制限や手術または入院〇日以上などです。繰り返しになりますが、各社一律の条件ではありません。

三大疾病の保障される疾病の範囲は実は同一ではない

保障されるのは三大疾病だろうと思うでしょうが、半分あっていて、半分正確ではありません。支払いの制限の他にもう一つ重要なことです。

実は三大疾病保険について、この部分はほとんどの人が分かっていません。

  • 心疾患
  • 脳血管疾患

この記事を読んでいて気がついた人もいるでしょうが、例えば記事内で「心疾患」と書いたり、「急性心筋梗塞」と書いたりしました。

いずれも心臓に関係する病気ですが違いが分かりますか。

死亡数の統計のところで心疾患、脳血管疾患それぞれに含む病気の内訳について書きました。

三大疾病保険だと心疾患のところを急性心筋梗塞、脳血管疾患のところを脳卒中とだけ記載することがあります。

大きな括りでは、心疾患があってその中に急性心筋梗塞があるようなイメージです。

保険会社によって、急性心筋梗塞しかみないものがあります。死亡数の統計のところで挙げたように、他に狭心症や心不全、不整脈などもあります。

実は三大疾病保険という同じ生命保険商品でも範囲が違うのです。

脳卒中も脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などたくさん種類がありますから、保障の範囲に注意が必要です。

この違いは保険料にも反映しますので、加入するなら安さだけでない部分もよくチェックしてから判断しましょう。

加入のときに説明を受けるなら心疾患や脳卒中の範囲が違うものがあると聞いたが、具体的にどこまで保障されるか教えてほしいと説明を求めてみてください。

  • 三大疾病保険の支払い要件(60日の労働制限、手術または〇日以上の入院など)
  • 三大疾病保険の保障の範囲(特に心疾患と脳血管疾患)

保障については上記の2つ「要件」と「範囲」の掛け算と考えてください。

その上で掛金が見合うかどうかが三大疾病保険の比較のポイントであり、必要か不要かを考える基準の部分です。

まとめ

三大疾病保険の落とし穴!その必要性と比較、おすすめのポイント、についていかがでしたか。

日本人にとって死因の上位にある三大疾病の保険ですから、比較的ニーズがあるのは事実です。

一般の人には細かい要件があり、かつとても分かりにくい部分があります。細かい部分のチェックは手間ひま掛けてでもしてから最終的に判断しましょう。

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし

平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士・2級DCプランナー・住宅ローンアドバイザー)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。

・個人のライフプラン、お金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

ファイナンシャルプランナー歴20年以上。相談業務の他TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて2003年よりマネーガイドを務め、15年以上に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は600本以上。

「お金の当たり前を、当たり前に。」するために、現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

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