1. TOP
  2. 借家人賠償責任保険(特約)の保険料の目安と相場は?補償範囲の解説

借家人賠償責任保険(特約)の保険料の目安と相場は?補償範囲の解説

LINEで送る
Pocket

賃貸マンションやアパートなどに入居すると火災保険の契約が必須条件になっていることがあります。賃貸物件向けの火災保険の補償の中心の一つが「借家人賠償責任保険(特約)」です。

賃貸物件に入居している人が、万が一のときに家主に対して損害賠償する補償です。賃貸物件用の火災保険には必ず付帯されています。

借家人賠償責任保険(特約)の保険料の目安や補償範囲など注意点も含めて解説しましょう。

借家人賠償責任保険(特約)とは?


最初に借家人賠償責任保険(特約)について基本的なところを確認します。

借家人賠償責任保険(特約)とは?

火災などの偶然な事故により賃貸している部屋などに損害があったとき、家主に対して損害賠償しなければなりません。このようなときに損害賠償するのが借家人賠償責任保険(特約)です。

損害保険会社によっては、「借家人賠償責任補償特約」「借家人賠償責任」などと言います。この記事では、借家人賠償責任保険と表記して記事を進めますのでご了承ください。

この補償は特約ですので、単独の保険はありません。賃貸住宅物件用の火災保険は、セットプランで販売されているケースが一般的です。

個人賠償責任保険(特約)と借家人賠償責任保険(特約)は何が違うのか?

賃貸マンションなどで階下の人に漏水を起こして迷惑をかけたり、火災を起こして周囲に「重過失」で類焼させた場合、個人賠償責任保険で被害者に損害賠償をします(軽過失の場合はなし)。

入居者が自分の過失(落ち度)で火災を発生させて、「家主」に損害賠償しなければならないときには個人賠償責任保険特約では保険金は支払いになりません。

このとき家主に対して損害賠償する補償が、借家人賠償責任保険です。

このように借家人賠償責任保険と個人賠償責任保険は補償内容や範囲が違うため、それぞれ違う役割で補償をカバーしています。

いずれも第三者に損害賠償する保険ですが、個人賠償責任保険は他人の部屋や家など(第三者本人やその人の所有物)に損害を与えた際に損害賠償します。

借家人賠償責任保険は家主から借りている自分が居住している部屋や家が対象であることが違いです。

そのため賃貸住宅入居の際には借家人賠償責任保険と個人賠償責任保険を付帯した火災保険の加入が求められるのです。どちらも特約のため火災保険に付帯して加入しなければなりません。

賃貸物件ですから、入居者が加入できるのは家財だけです。よく言われる家財の保険にこれらの特約を付帯して契約するのが一般的です。

借家人賠償責任保険の保険料目安と相場


個別のカスタマイズも可能ですが、賃貸物件用の火災保険は賃貸借契約をするときに不動産屋等で、火災保険を一緒に契約するケースが比較的多いのが特徴です。

そのためあまり手が掛からないようにセットプランになっています。家財の火災保険をメインの契約にして個人賠償責任保険や借家人賠償責任保険を付帯します。

住宅の場合は通常は賃貸借契約が2年間ですので、これらの保険も2年一括の一時払いで契約します。

補償内容にもよりますが、2年一括の保険料(掛金)で10,000円から5,000円刻みで25,000円くらいまでの保険料で設定しているケースが多いです(地震保険別)。

借家人賠償責任保険の保険金額(契約金額)は、賃貸用住宅だと1,000万円くらいから2,000万円程度で設計されているケースが比較的多くなっています。

保険金額は平米数などによって、決めていくケースが一般的です。

一つの目安ですと東京のマンション構造、借家人賠償責任保険の保険金額を2,000万円で設定すると2年一括払いで3,500円弱くらいです。

もちろん木造などになれば保険料は高くなりますし、保険金額に応じても保険料は変わります。

借家人賠償責任保険の補償範囲


主に火災や破裂・爆発、漏水などにより、家主より借り受けている住宅に損害をだして、法律上損害賠償しなければならないときに補償されます。これらは自然災害などと違って人の落ち度などで発生する事故です。

なかには火災だけ、火災とガス爆発のみ補償するケースもあります。家主に損害賠償する補償ですから、人災によるものが中心です。

自然災害などでは入居者の責任は普通は関係ありませんから、補償される範囲も限定されます。漏水などまで対象にしていないケースもあるのでこの違いには注意してください。

共済や少額短期保険にも借家人賠償責任保険はある


借家人賠償責任保険、つまり賃貸用の家財の保険は損害保険会社以外にも取り扱うところがあります。具体的には共済と少額短期保険です。それぞれみていきましょう。

共済(県民共済、全労済)

県民共済

新型火災共済に「借家人賠償責任特約」の付帯が可能です。火災、破裂・爆発、漏水等が対象になります。

全労済

住まいる共済に「借家人賠償責任特約」の付帯することができます。県民共済同様に火災、破裂・爆発、漏水等が対象です。

少額短期保険

通称ミニ保険と言われている少額短期保険も賃貸物件用の家財の保険(+借家人賠償責任保険)は、かなりの少額短期保険業者が取り扱っています。

地震保険をセットで加入することができないのと、保険金額(契約金額)の上限が1,000万円までなど一部制限があります。

賃貸借契約を仲介する不動産業者が損害保険会社ではなく、少額短期保険を中心に火災保険を取り扱っていると、契約先が少額短期保険業者になることがあります。

仕組みが違う部分もあるので覚えておいてください。

借家人賠償責任保険と修理費用の違い


借家人賠償責任保険を付帯する契約には、たいてい修理費用なる補償も別に設けられていることがあります。両者の違いをみておきましょう。

借家人賠償責任保険

火災などを起こして家主に損害賠償するケースでは、借家人賠償責任保険で補償

修理費用

家主との賃貸借契約に基づき、又は緊急(緊急に応急修理などが必要な場合)に自己の費用で修理した時には修理費用から補償(家主への損害賠償責任の有無は関係なし)

法人や店舗でも借家人賠償責任保険は関係ある?


賃貸物件の入居者が家主に対して損害賠償する補償ですから、個人か法人か、住宅か店舗かなどは関係ありません。

法人や店舗であっても関連する事故を起こせば損害賠償請求されますので、この補償は必要だと考えてください。

自社の事務所や店舗はもちろん社宅で会社が借り上げた物件に社員が住んでいるときでも、法人への家主に対する債務不履行を問われることはあります。

ネットで借家人賠償責任保険の契約はできる?


少額短期保険業などは、賃貸用の家財の保険はネット契約が主流です。その意味では借家人賠償責任保険もネットでの契約が可能です。

繰り返しますが、この補償は特約ですので、住宅であれば家財の火災保険に付帯して契約します。

店舗などの場合は、店舗併用住宅なら家財も付帯できますし、完全な店舗や事務所なら設備什器や商品などをメインの契約にして借家人賠償責任保険を付帯します。

まとめ

借家人賠償責任保険(特約)についていかがでしたか。賃貸住宅住まいの人には、賃貸借契約の際に必ずついて回る保険です。

賃貸住宅でマンションなどでは、自分の家財の火災保険、周囲に迷惑をかけた際の個人賠償責任保険、家主との賃貸借契約で契約満了時に借りていた物件を元の形に返すことが火災などでできないときに借家人賠償責任保険で補償します。

細かい民法の定めなどが関係してきますが、法律上の責任関係を理解して必要な補償をつけておきましょう。

関連記事

LINEで送る
Pocket

\ SNSでシェアしよう! /

お金の専門家FPが運営するお金、保険、投資の情報メディア|マイライフマネーオンラインの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

お金の専門家FPが運営するお金、保険、投資の情報メディア|マイライフマネーオンラインの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は400本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
    快適!マンションライフは保険で決まる(住宅新報社、共著)

この人が書いた記事  記事一覧

  • 公務員の個人型確定拠出年金(iDeCo)とは?加入手続きや限度額まとめ

  • 住宅ローン固定金利/35年の固定金利とは?はじめての固定金利の比較解説

  • 確定拠出年金の相談窓口はどこがおすすめ?相談前に知るべき5つのこと

  • 公正証書遺言/証人の責任や要件は?必要な費用・報酬・手数料・書類まとめ