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【少額短期保険】共済や保険会社とも違う、知ってお得な別名ミニ保険とは?

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保険というと、生命保険会社や損害保険会社をイメージしますが、同じような商品を取り扱うものに共済があります。実はこの他にも少額短期保険業者が取り扱う「少額短期保険(ミニ保険)」というものがあるのです。

保険会社の親戚のようなものですが、制度そのものは保険会社とは異なります。取り扱う種目は生命保険の分野から損害保険の分野まで幅広くあります。既存の保険会社や共済では取り扱っていない新しい保険やユニークな保険、ちょっと変わった保険があるのも少額短期保険の特徴です。意外と身近にある少額短期保険について取り上げます。

少額短期保険(ミニ保険)とは?

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少額短期保険とは?発足の背景

保険業で保険金額が少額、保険期間1年(損保などの第2分野については2年)以内の保険の引受のみを行う保険事業のことを少額短期保険といいます。

一定の事業規模の制限がありますので、それを超えると保険会社にならなければならないなどのルールもあります。その特性から少額短期保険はミニ保険などと呼ばれることもあります。

少額短期保険業者が誕生した背景には、無認可共済の存在があります。もともと共済には全労済やJA共済などの根拠法のある共済とない共済がありました。保険でいうところの保険業法ですが、制度の根幹に関わる法律のない共済を無認可共済といいます。

無認可共済はそのためある程度自由に運営できたのですが、規制がゆるいと問題も発生します。詐欺まがいの問題を起こす業者など問題がでてきたため、2006年に保険業法を改正、2008年4月以降、無認可共済の運営は原則不可となり、代わりにできた制度が少額短期保険です。

少額短期保険の制度内容と仕組み

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少額短期保険業の制度

少額短期保険は生保医療など第1、第3分野については保険期間1年、損保などの第2分野は保険期間が2年までとなります。

契約できる保険金額(契約金額)にも保険の種類ごとに制限があります。具体的は次の表のように決められています。

①死亡保険 300万円以下
②医療保険(傷害疾病保険) 80万円以下
③疾病等を原因とする重度障害保険 300万円以下
④傷害を原因とする特定重度障害保険 600万円
⑤傷害死亡保険 傷害死亡保険は300万円以下
(調整規定付き傷害死亡保険600万円以下)
⑥損害保険 1000万円以下
⑦低発生率保険 1000万円以下


*経過措置
少額短期保険業者は2018年3月31日まで激変緩和措置を設けています。再保険をつけること等を条件に少額短期保険業者が引受け可能な金額を以下のように定めています。

・2013年3月31日時点既契約の被保険者であった者
それぞれの区分で定められた上限金額の5倍(ただし、医療保険については3倍)

・2013年4月1日以降の新規契約の被保険者
それぞれの区分で定められた上限金額の3倍(ただし、医療保険については2倍)

*低発生率保険
低発生率保険は、損害保険の中で特に保険事故の発生率が低いと見込まれるもので、個人の日常生活に伴う損害賠償責任を対象する保険(自動車の運行に関わるものは除く)

 

上記の制限から保険商品として取扱いができない(あるいはしていない)保険は以下の種類です。

  • 高額の死亡保障の付帯した生命保険
  • 終身保険、終身医療保険
  • 保険期間長期の火災保険
  • 制限を超える保険金額の火災保険
  • 自動車保険  など

自動車保険など対人賠償無制限などになると保険金額の上限が超えてしまいます。また火災保険で建物を目的にすると保険金額が不足するため建物の損害を補償する火災保険も取扱いがありません。

少額短期保険への規制と保険会社との主な違い

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少額短期保険は保険会社と同様にさまざまな規制を受けています。具体的な内容のいくつかを保険会社との比較でみていきましょう。

少額短期保険業者 保険会社
参入規制 財務局による登録制 金融庁による免許制
最低資本金 1,000万円 10億円
設立準備金制度 あり あり
生損保経営 生損保兼営可 生損保経営不可
小規模事業者規制 年間収受保険料 50億円以下 なし
資産運用 預貯金(外貨建を除く)国債・地方債等に限定 原則自由
外部監査 資本金3億円以上 全社
ディスクロージャー制度 あり あり
募集人登録制度 あり あり
契約者保護機構 なし(*) あり
クーリングオフ あり あり
保険料控除制度 対象外 対象
*保証金の供託制度有り


契約者側からみた実務面での保険会社との違いで一番大きいのは保険料控除の対象にならないことです。これは生命保険、医療保険、地震費用保険などを取り扱う少額短期保険業者共通のものです。

また生命保険契約者保護機構あるいは損害保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。代わりに供託金制度が設けられており、所定のルールに基づいて供託金を積み増していかなければなりません。

少額短期保険の場合は、これが契約者保護の制度になります。また少額短期保険業者は小規模の企業体で運営しているケースも珍しくありません。社員数20名くらいで運営していることもあるので、知らない人が聞くと大丈夫なのかという人もいます。

しかしこの規模だからこその少額短期保険業者なのです。既存の保険会社のように派手な広告宣伝はできませんが、地道に活動していますし、新商品の販売についても規模が小さいからこそ1万件くらいの契約でペイできてしまうこともあります。

ちなみに少額短期保険業者といっても、保険業法のもとで保険を取扱いますので規制は厳しいです。無認可共済が制度廃止になった際、少額短期保険業に移行できずに廃業した業者はたくさんいます。

少額短期保険のメリット、デメリット

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少額短期保険のメリット、デメリットは次のとおりです。

メリット

  • 既存の生損保にない商品が発売されている。
  • 保険料は掛捨タイプなので割安

デメリット

  • 広告宣伝などを行わないため、知名度が低くあまり知られていない
  • 支払った保険料は保険料控除の対象にならない。

他に知っておきたいこととしては、契約者保護の方法が供託金制度になっているため既存の生損保とは異なっていることも覚えておきたいポイントです。

少額短期保険の業者数及び主な取り扱い保険

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少額短期保険業者

少額短期保険は2018年6月17日現在87業者が登録しています。どんな業者があるかは下記をみてください。

一般社団法人日本少額短期保険協会 少額短期保険業者登録一覧

知名度が低いと言いましたが、一部の業者は社名を見ると分かりますが実は大手の企業もかなり参入しています。

少額短期保険業者が取り扱う保険種類

少額短期保険では一社で生損保の取扱いも可能ですが、取扱いの保険は実にさまざまで主なものは下記になります。

  • 生命保険、医療保険、介護保険等
  • 賃貸物件の家財の火災保険
  • ペット保険
  • その他費用保険

一番多いのは生保分野では医療保険などで、損保分野では賃貸用の家財の火災保険です。ペット保険について、保険会社として取扱いをしているところが2社ほどありますが、その大半は少額短期保険業者です。

少額短期保険ならではの保険商品

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少額短期保険には、これまで商品化されていない保険商品もあります。すべては掲載できませんが、いくつか取り上げてみましょう(順不同)。

  • SBI少額短期保険 地震保険とは別の単独で加入できる唯一の地震保障の保険(地震補償保険 リスタ)
  • ジャパン少額短期保険 痴漢免税コール付き弁護士費用保険
  • 健康年齢少額短期保険 実年齢ではなく、健康年齢で保険料を算出する保険
  • アイアル少額短期保険 不妊治療中の方でも加入できる医療保険(子宝エール)
  • 日本費用補償少額短期保険 山岳遭難の救助必要に特化した保険(レスキュー費用保険)
  • チケットガード少額短期保険 購入したチケットのキャンセル代を補償
  • エクセルエイド少額短期保険 糖尿病患者専用の保険
  • テラ少額短期保険 がん治療のための免疫保険
  • ぜんち共済 知的障がい、発達障がい、ダウン症、てんかんの人も加入できる保険

これらは一例ですが、こんな保険はないのかと思ったら色々調べてみてください。

少額短期保険のお得な使い方と活用

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少額短期保険は制度自体に制限もあるので、何でもかんでもいいわけでもありません。仕組みや特徴を知ってうまく活用することがお得な使い方につながります。主なポイントを次に説明します。

少額短期保険しかない保険を利用

少額短期保険には、既存の生損保や共済で取扱いをしていないような保険を販売しているところもあります。あまりメディアで報道されないのは残念ですが、こんな保険ないのかと思ったら探してみましょう。

必要な期間のみ安い保険に加入する

保険期間が終身の保険はありませんから、生命保険や医療保険でも一定期間の定期保険での契約になります。その分掛捨てで割安なものも多いので、保障が必要な期間のみ加入する、あるいは既存の保険の上乗せで加入するなどが主な使い方です。

まとめ

少額短期保険いかがでしたか。保険業法の改正から10年が経ちましたが、まだまだ一般の人には知られていません。少額短期保険の経営者の方々からお話を聞いたことがありますが、こういう保険があったらいいのに、なければ新しく作る発想があります。

事業をやっている人や団体などでこういう保険が作れないかというものがあれば声をかけてみるのもいいでしょう。

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平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は400本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
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