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意外と知らない火災共済と火災保険の違いと比較。重複契約しても大丈夫?

 2016/11/19 備える
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「火災共済」と「火災保険」は似たような名前ですが、制度や仕組みは全く違います。いずれも火災や自然災害などをカバーするものですが、住まいを守るために知っておかないと損することがあるのです。

火災保険の取り扱いは損害保険会社で各社色々です。火災共済の場合は商品性だけでなく、契約も県民共済や全労済、JA共済などさまざまです。意外と知らない、似ているようでかなり違う火災共済と火災保険についてみていきましょう。

火災共済と火災保険ってどう違う?

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火災共済と火災保険の目的の違い

共済は営利目的ではないことが特徴です。保険はいわゆる営利事業ですのでこの点が最も大きな違いです。

 火災共済と火災保険の加入対象者の違い

共済は原則として組合員(地域や職域など)やその家族がでなければ加入することができません。保険は不特定多数の人が加入することが可能です。共済も組合費を支払い組合員になれば加入できますので、そんなに加入のハードルが高いわけではありません。

火災共済と火災保険、よく比較されますがこのように制度自体かなり違います。どっちがお得ということもよく聞かれるのですが、仕組みや制度が違うので本来無理矢理同じテーブルにのせて比較するのはナンセンスです。

それぞれの特徴や制度をよく確認して、自分に合う方を選ぶのがいいわけです。

火災共済と火災保険の用語の違い

火災に限らず共済と保険はそもそも使う用語が異なります。専門家でなければ細かいところですが、両者の違いを知る上で使う用語の違いを知っておくことは大切です。

火災共済は、共済といいますが、火災保険では保険といいます。共済では、毎月支払う「共済掛金」、万が一のときに受取る「共済金」という言葉を使います。これを保険に当てはめると、「保険料」そして「保険金」になります。

共済では「保障」と言いますが、保険では生命保険では「保障」、今日のテーマの損害保険(火災保険)では「補償」を使います。この記事では、火災共済を軸に話を進めていきますので、便宜上以後は「保障」という言葉で統一します。

火災共済と火災保険の保障で異なる違いと比較

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火災共済と火災保険の契約金額の決め方

火災共済の場合、建物などの共済金額は平米数による口数で自動的に決まります。これに対して火災保険の場合。建築費あるいは平米数から算出しますが、契約できる金額に幅を設けています。

同じ場所や構造、広さの建物でも良い材料を使っていれば、金額を高めに評価する必要があるでしょうし逆もあるからです。柔軟に対応できる分、保険の方が実態に応じた金額をつけることには長けています。

また火災共済の場合、保障する内容によって支払われる共済金が変わることがあります。火災保険では、建物に2,000万円契約していたら、通常はこの金額を上限に火災や風災、水災などでも実際の損害を保障します。

共済の場合は、保障ごとに金額が異なるケースがあるので注意してください。

火災共済と火災保険の保障

共済は保障を住まいの住環境に合せて変えたり、選んだりすることが苦手です。火災保険は必要な保障を選んだり付けたり比較的自由です。また自己負担額を設定することなども可能です。

また火災共済と火災保険を比べると保障額や内容も含めて火災保険の方が厚い内容になっている傾向があります。また地震保険はその名の通り保険にのみ付帯して、国が関与しているため全損害保険会社共通です。

共済の場合、地震の保障はありますが、いわゆる地震保険とは内容や支払いの基準などもまったく異なります。

火災共済と火災保険の掛金

共済は非営利の事業のため、年に一度割戻金があります。一般的には共済掛金は保険と比べると割安な傾向にあります。

火災共済にはどんな種類がある?(全労済、県民共済、JA共済、コープ共済)

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共済も種類が多様で、主な共済には全労済、都道府県民共済、コープ共済、JA共済などがあります。全国にはさまざまな共済組織がありますが、これらを中心にみていきましょう。

これらの違いを簡単に表にまとめると以下のようになります。

全労済、県民共済、コープ共済 JA共済 損害保険会社
監督官庁 厚生労働省 農林水産省 金融庁
根拠法 消費生活協同組合法 農林共同組合法 保険業法
監督/検査
セーフティネット 損害保険契約者保護機構

共済と保険が違うのは理解しやすいでしょうが、共済自体も監督官庁やその運営の元になる法律が違っていたりするのです。

主な火災共済の内容(全労済、県民共済、JA共済、コープ共済)違い、比較

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全労済(住まいる共済)

コープ共済については、全労済が引受け元で商品性が同じなのでここでは取り上げません。住まいる共済は2015年2月に改定されています。全労済の保障の組み方は新火災共済+新自然災害共済(標準・大型2パターン)です。新火災共済のみでも契約可能です。ただし自然災害共済とは保障額が異なります。全労済は共済の中では保障を多少選ぶことができる特徴があります。

ちなみに専門家を名乗る人も含めて、色々な人がよく間違えていますが、「○全労済 ×全労災」です。

県民共済(新型火災共済)

新型火災共済の場合、盗難や自然災害関係などの保障が弱めです。共済は全般的に火災保険で付帯されている破汚損(偶然な破損など)まで保障されていません。充分な保障ではありませんが、県民共済はその分保険料負担が軽いので、住まいの周辺環境なども保障と掛金のバランスよく確認して検討するといいでしょう。

JA共済(建物更生共済 むてき)

積立タイプなので他の火災共済と少々毛色が異なります。積立関係は現在の状況では色々意見があります。特に火災共済(保険)関係の積立は殖えにくいので、自分で資産運用する人には不向きです。元本割れするようであれば、あえて積立てを選択する必要はありません。畜舎や堆肥舎などの特定建築物を対象に地震保障を付帯できるのは農協関係のJA共済ならではです。

火災共済と火災保険、重複契約(二重契約)は可能?

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共済の保障額が高めに設定できないことがあるので、契約を分割することを考える人もいるようです。但しできればやめた方がいいでしょう。そもそも重複契約していても共済も保険も自社で契約できる範囲以上の共済金(保険金)は支払いません。

自社内のルールの中で相手の分と併せて保障額が付帯しているなら按分するなりの対応になります。住まいや家財が損害を受けているときにわざわざ2社に連絡を取ってやりとりするのも手間が増えるだけです。

重複契約や二重契約とは異なりますが、契約先を分けたいならせめて目的ごと(建物と家財を別々のところで加入)にしてください。

火災共済の年末調整・確定申告は火災保険と違うの?

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もともとあった長期の損害保険料控除などは共済であっても保険料控除の対象でした。そのため年末調整や確定申告でも控除の対象になっていました。

その後損害保険料控除は廃止、地震保険料控除が新設されて以降地震保険料に相当する部分について地震保険料控除の対象です。これは火災共済でも同様です。

主な火災共済のについては下記のようになります。

全国生協連 保険料控除について

JA共済 建物更生共済契約への地震保険料控除の適用について

全労済 保険料控除(年末調整と確定申告)について

 

地震災害に対する補償に関連する部分がポイントですが、都道府県民共済は該当するものがありません。JA共済や全労済の火災共済は基本的な考え方は火災保険(地震保険)と同様です。

まとめ

火災共済と火災保険いかがでしたか。もしものときに住まいを守るものと考えていて同じようなものと考えている人が多いでしょうが、ご覧頂いたようにかなり違いがあります。

冒頭にご説明したように内容が違いすぎるので、条件の異なる比較は難しいのですが、それぞれの内容をよく確認して検討してください。

細かい保障内容までは理解しにくいでしょうが、きちんと説明を受けた方がいいでしょう。実際安いものは保障もそれなりですが、分かった上で契約するのはありです。

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平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は400本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
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