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確定拠出年金(iDeCo)の手数料比較でこれを知らないと損をする

確定拠出年金(iDeCo)の手数料比較でこれを知らないと損をする
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個人型確定拠出年金(iDeCo)は、口座の開設・維持や運用等に手数料がかかります。手数料はどの金融機関でも、どの商品でも一律ではありません。

■この記事で学べること

【1】損をしないために比較すべき2つの手数料

【2】iDeCoははじめに金融機関選びが重要

【3】手数料は完全に無料(最安値0円)はない

【4】運営管理費用と信託報酬のどちらを優先?

個人型確定拠出年金(iDeCo)の手数料の比較で損のないように、重要な考え方と比較と運用のポイントをまとめてみました。

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確定拠出年金・iDeCoで、損をしないために比較すべき2つの手数料

確定拠出年金・iDeCoで、損をしないために比較すべき2つの手数料


確定拠出年金(個人型iDeCo、企業型)にかかる手数料といっても、大きく分けると2つあります。

*個人型は以下、iDeCoと記載します。

まずはここをしっかり理解してください。具体的には次の2点です。

  • 確定拠出年金の口座開設・維持にかかる手数料(iDeCoのみ)
  • 確定拠出年金の運用にかかる手数料(iDeCo・企業型の両方)

確定拠出年金のiDeCoでは、自分で契約先である運営管理機関(確定拠出年金を取り扱う銀行や証券会社、保険会社など)と契約します。

この際に口座の開設やその維持にコストがかかります(企業型は会社負担が一般的)。

また資産運用に際して、確定拠出年金では投資信託が中心になりますが、投資信託は専門家に運用を任せるため、やはりコストがかかります。

いずれの費用も、各社一律ではありませんから、比較が必要になるのです。

それぞれ手数料について個別にみていきましょう。

個人型確定拠出年金(iDeCo)と運営管理手数料

個人型確定拠出年金(iDeCo)と運営管理手数料


確定拠出年金(iDeCo)では、口座の開設(加入時)や維持などに関して次のコストがかかります。

  • 加入時 口座開設時 2,829円(税込)
  • 開設中 運営管理手数料 月々171円~500円程度(内訳105円+66円+α)
  • 受取時 給付事務手数料 440円(税込)

色々ありますが、総称して分かりやすい言葉でいうと「口座開設や管理などにかかる事務手数料」と考えるとイメージしやすいでしょう。

加入時と受取時の費用は各社共通です。

契約する運営管理期間(銀行・証券会社・保険会社等)を後で変更することは可能です。

しかし変更して新しい契約先で口座開設すると、また2,829円が必要です。転退職などは仕方ありませんが、頻繁に金融機関を変更すると無駄なコストになります。

この口座関係の事務にかかる手数料ですが、比較すべきは「運営管理手数料」です。

なかには0円(無料で最安値)というところもありますが1円もかからないわけではありません。

どこでも国民年金基金連合会に105円、事務委託先の金融機関に66円の合計で月々171円は必ずかかります。

上記のコストのところでいうプラスαの部分が金融機関ごとに異なります(171円+α)。

運営管理機関に支払う手数料が0円(無料)~300円強で、合計171円~500円くらいが毎月かかります。

たかが数百円ですが、運用する商品が元本確保型の預貯金や保険だけなら、マイナス金利の状況ではこのコストでも十分ダメージがあります。

むしろ定期預金でしか運用しないなら元本が減っていくだけです。

iDeCo・企業型の運用にかかる手数料:信託報酬(運用管理費用)

iDeCo・企業型の運用にかかる手数料:信託報酬(運用管理費用)


確定拠出年金で運用を始めると、預金や保険、投資信託(株式・債券・バランスタイプなど)を中心に運用していきます。

前の項目でお話したのは口座の「管理」にかかる手数料、この項目での話は投資信託という商品の販売や運用などにかかる手数料です。

口座のときと同様に投資信託では、確定拠出年金に限らず主に3つの手数料があります。

  • 購入時 購入時手数料(販売手数料)
  • 保有中 信託報酬(運用管理費用)
  • 換金時 信託財産留保額(解約手数料みたいなもの)

確定拠出年金では、購入時の手数料がかかる商品はまずありません。

換金時の信託財産留保額については不要なものも多いですが、費用がかかるものもありますから気をつけておきましょう。

確定拠出年金の投資信託の運用にかかる手数料で比較が重要なのは、信託報酬(いまは運用管理費用といいます)です。

この信託報酬(運用管理費用)は資産残高に対してかかってきます。

コンマ数%でも長い積立期間で資産が数百万円単位になっていれば、凄まじい影響があります。

確定拠出年金の運用にかかる手数料では、ここが最も重要です。

NISAもはじまり、投資信託の信託報酬は安いものが増えてきています。

iDeCoははじめに金融機関選びが重要

個人型確定拠出年金(iDeCo)でははじめに金融機関選びが重要


iDeCoは、自分で運営管理機関(契約する金融機関)を比較して選ばなければなりません(企業型は勤務先でまとめて契約)。

iDeCoではこうした手間がかかるので、面倒になってよく比較せずに済ませてしまう人もいます。

一度契約しても変更はできますが、変更してから口座開設まで運用が止まり、さらに余計な費用がかかります。

運用する商品も金融機関ごとにラインナップが決まっているため、契約した段階である程度運用する商品も決まってしまいます。

自分の運用方針に合っていない商品しかなければ最悪です

確定拠出年金の手数料は完全に無料(最安値0円)はない

確定拠出年金に手数料が完全に無料(最安値0円)はない


確定拠出年金の手数料は、口座にかかるところと、運用にかかるところの2つがあるとお話しました。

すべてが全くお金がかからずに完全に無料(最安値0円)ということはありません。

目先の無料や0円という言葉だけにとらわれずに、確定拠出年金にかかる費用全体を長期的な視点で考えて比較しましょう。

手数料は運営管理費用と信託報酬のどちらを優先すべきか?

手数料は運営管理費用と信託報酬のどちらを優先すべきか?


事務にかかる運営管理手数料が最安値で、運用にかかる信託報酬(運用管理費用のこと)が限りなく安いという運営管理機関はなかなかありません(ほどほどのバランスというのはあります)。

しかし投資信託にかかる手数料は近年安くなる傾向にあります。

基本的な考え方として覚えておきたいのが、運営管理費用と信託報酬のどちらが重要かというと信託報酬です。

資産残高に対してかかってきますので、長期間の間に資産が大きくなるほど影響も大きくなります。

このときに口座管理に関する数百円の違いは、簡単に吸収されてしまいます。

元本確保型を中心で安定的な運用をしたい

価格が変動する商品では運用したくない、極端な話預金や保険だけでもいいと考えるなら運営管理手数料が極力安いところで契約しましょう。

それでも手数料は完全に無料(0円)にはなりません。個人型の場合、預金だけでは資産が減っていくだけになる可能性があります。始める前によく検討してください。

元本変動型を中心に積極的に運用をしたい

どのような資産に配分するかをまずはよく考えてください。資産配分(アセットアロケーションといいます)が決まれば必要な商品がみえてきます。

確定拠出年金に限らず投資信託は手数料が開示されていますから、自分が資産配分して運用したい商品の信託報酬等を確認してみましょう。

絶対に駄目とはいいませんが、確定拠出年金で1%を超えるものは割高です。安いものなら0.5%もしくは0.25%以下の商品もあります。

両極端な2つの運用を例に話しましたが、両方のバランスを取りたい人も多いでしょう。比率はともかく元本変動型を使う気持ちがあるなら、信託報酬には敏感になってください。

まとめ

確定拠出年金(iDeCo)の手数料比較でこれを知らないと損をする、についていかがでしたか。

かかる手数料をよく調べ、比較・理解した上で、確定拠出年金を始めないと手数料に資産を喰われて殖えるどころか減りかねません。

資産運用の経験のない人には、最初のハードルが高く感じるかもしれませんが、確定拠出年金の基本はコツコツ貯めて殖やす、多少ほったらかしOKの積立分散投資です。

長い期間を見据えて少しずつ投資に慣れて、自分に可能なところからコツコツはじめて、自分資産を殖やしてください。

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし

平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士・2級DCプランナー・住宅ローンアドバイザー)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。

・個人のライフプラン、お金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

ファイナンシャルプランナー歴20年以上。相談業務の他TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて2003年よりマネーガイドを務め、15年以上に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は600本以上。

「お金の当たり前を、当たり前に。」するために、現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

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