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確定拠出年金(401k)、元本割れが心配なら知っておきたい5選

 2017/02/08 殖やす
 
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確定拠出年金(401k)の特徴の一つに、自分で資産運用の指示をだし、自分の責任で行うということがあります。年金資産が元本割れする可能性もありますし、その結果も自分が受け入れなければなりません。

資産運用の経験がない人には、元本割れと言われると心配になることの方が多いでしょう。

確定拠出年金(401k)を始めるにあたり、元本割れが心配で先に進めない人のために、知っておきたい5つのことについてお伝えします。

確定拠出年金(401k)の拡充の背景と制度のデメリット


2017年1月より個人型の確定拠出年金(愛称iDeCo・イデコ)が拡充され、これまで加入できなかった公務員や専業主婦も確定拠出年金に加入できるようになりました。

元本割れの話の前にこれらの背景、確定拠出年金のデメリットを確認しておきましょう。

個人型の確定拠出年金が拡充された背景

日本の老後の生活において柱になっているのが、「公的年金」「企業年金」「自己資金」などです。日本では特に公的年金が主軸になっています。

今後この部分よりも企業年金や自己資金(個人資産や個人年金、不動産収入など含む)が軸になっていくことが予想されます。

自分の年金資産を自分で作るための制度が、確定拠出年金(401k)です。もっとも自分で年金資産を作ってくれといっても誰もやりません。

だからこそ、確定拠出年金には3つの税制優遇などが資産形成に有利なように組み込まれているのです。

確定拠出年金のデメリット

確定拠出年金にも注意しておきたいデメリットがあります。デメリットというよりは、こうした制度と理解した方がいいでしょう。

  • 資産は自分で運用して、運用成果も自己責任で行う。
  • 60歳までは積立てた年金資産は引き出すことができない。
  • 個人型の確定拠出年金では、口座開設及びその維持にコストがかかる

今回のテーマは「元本割れ」ですから、運用商品によっては元本割れする可能性もあります。上記のデメリットの一番上のところです。

確定拠出年金の運用商品

確定拠出年金は、自分で運用するわけですが大きく2つに運用商品に分かれます。

  • 元本確保型商品(預金・保険)
  • 元本変動型商品(投資信託)

投資信託も株式投信信託、債券の投資信託などがあり、それぞれ国内のものと海外のものがあります。海外のものは為替リスクがあります。

元本割れの以前にこれらの前提を頭に入れてください。

資産運用以前の個人型の確定拠出年金(401k)の元本割れの話


個人型の確定拠出年金は口座の維持管理にコストが必要

個人型の確定拠出年金は、自分で契約して口座開設します。この口座の開設先を運営管理機関(銀行、証券会社、保険会社など)といいます。

個人型の確定拠出年金では、「口座開設時」「口座開設中ずっと」「年金受給時」にお金(手数料)がかかります。具体的には次の通りです。

  • 口座開設時 2,777円(税込)
  • 口座開設中 月々167円~500円程度
  • 年金受給時 受給の都度432円(税込)

口座開設時と年金受給時の金額はどこでも同じですが、違うのは真ん中の口座管理手数料です。数百円ですが毎月かかります。

国民年金基金連合会などに支払う分が最低167円、ここはどこも共通です。これに運営管理期間に支払う手数料が数百円かかります。異なるのはこの部分です。

運営管理機関によっては、一定程度資産が貯まるとこのコストを0円にするところもあります。それでも元本割れを嫌って、運用資産を全額預金にした場合、現在の預金金利は0.001%程度です。

月々数万円の掛金で確定拠出年金に加入しても、数百円の口座管理手数料(最低でも167円)を取られたら、元本割れは必須で資産を食い潰すだけです。

元本確保型商品で運用しても、特に個人型の確定拠出年金では元本割れになってしまいます。加入する運営管理機関は自分で選べますが、手間がかかってもよく考えて契約する必要があるのです。

元本確保型商品でも元本保証されずに元本割れの可能性がある


個人型の確定拠出年金では、口座の開設・維持でコストが掛かりますが、企業型なら安心なのかというとそうでもありません。

元本確保型商品の代表は「預金」「保険」商品です。確かに株式投資信託のように価格が変動していくものではありません。

その意味では価格変動によって元本割れはしません。しかし注意必要なことがあります。

預金の元本割れ

預金の場合、銀行などが経営破たんした場合、保護されるのは元本1,000万円までとその利息です。これは確定拠出年金の預金も同じです。

メインバンクと同じ銀行などで確定拠出年金の預金で運用する場合、銀行が破綻してすでに1,000万円以上あれば預金保護の対象になりません。

元本割れどころかそもそも保護されません。また預金はインフレにも弱いため、長い積立期間の間にはインフレリスク(物価の方が上がってします)もあるのです。

保険商品の元本割れ

生命保険商品などでも、生命保険会社が経営破たんした際には、90%までが保護の対象ですので元本割れします(正確には責任準備金の90%)。

また保険の場合、たいてい預け入れる期間は5年くらいでしょう。

満期までに資産を移したり、他の商品に切替えるために中途解約すると、解約控除(中途解約のペナルティ)で費用がかかるため元本割れすることがあります。

このように元本確保型商品であっても、元本保証されているわけではないのです。だから使えないのではなく、制度を知ってうまく使わなければ元本割れすることがあるのです。

運営管理期間もそれぞれ口座管理手数料は違いますし、提供されている商品も違います。企業型の確定拠出年金では、自分で選べませんが個人型なら自分で契約先を選択できます。

確定拠出年金(401k)で運用期間中に元本割れしたらどうする?


株式や債券あるいは海外の株式・債券が組み込まれている投資信託を購入すると運用期間中に価格変動による元本割れの可能性も否定はできません。

確定拠出年金で元本割れを心配する人のほとんどがここを気にしているはずです。

確定拠出年金を始める前に投資とギャンブルの違いを理解する

確定拠出年金は、毎月お金を預けてコツコツ殖やす「積立分散投資」です。いわゆる「投資」です。

毎日パソコンに向かって個別の株式銘柄を売り買いする「投機性が高い(ギャンブル的なもの)」とは全く性質が異なります。

積立分散投資では、運用期間中は商品を買っている状態です。値下がりしているということは、安く買えているということなのです。

日々の生活用品や食材もなるべく安く買うことを考えているでしょうが、長い期間投資する際も考え方はこれと同じです。

なるべく安く買って、受け取るとき(つまり60歳以降)に値上がりしていれば理想的です。実際に60歳までは資産を引き出すことができません。

運用商品はコストの安いものを選ぶ

株式投資信託などで運用しても、プロに運用をお任せする仕組みなので手数料がかかります。これも商品によってまったく違いますから、なるべく安いものを選んでください。

確定拠出年金専用の運用商品は運用にかかる手数料が、一般て購入するより安いものがあります。

例えば2008年1月から確定拠出年金に加入した人は、株式の投資信託の比率が高ければその年にあったリーマンショックでいきなり資産は元本割れしていたはずです(でも安く買えている)。

現在はというとアベノミクスの影響もあり、株式投資信託などの比率が高い人は資産がかなり殖えています。

積立投資をするというのは、こういうことなのです。

もちろん途中で運用方針変更するなら、投資対象を変える必要がでてきます。しかし積立分散投資を始めたら、ある程度は放置運用でもOKです。

転職・退職したら、確定拠出年金が元本割れすることがある


個人型の確定拠出年金よりも問題があるのは企業型の確定拠出年金の加入者で転職や退職をした場合の扱いです。

自分専用の資産管理口座を作って、自分で運用するのが確定拠出年金です。転職退職したら自分で資産を移換しなければなりません。

6ヶ月ほったらかしていると、年金資産が自動移換されます。運用することもできず、手数料が取られ資産が減っていきます。いわゆる塩漬け状態です。

何もしていないのに、むしろ何もしないからこそ元本割れしてしまうことがあるのです。転退職する場合には、個人型でも企業型でも注意してください。

確定拠出年金(401k)で受取時に元本割れしていたらどうする?


理屈はわかったけれども、年金あるいは一時金で資産を受け取る際に資産が元本割れしていたときの対処もお話しておきましょう。

先ほどもお伝えしたように積立(運用)期間中は、なるべく安く購入できた方がいいわけです。そして受け取るときに商品が値上がりすれば言うことはありません。

もちろん皆がそんなに都合が良いように経済や株式相場、為替相場が動くわけではありません。

確定拠出年金(401k)は、年金資産の受取る方法と受取る時期を自分で選択することができます。年金資産の受取方法は次の3つです。

  • 一括受取
  • 年金で分割受取
  • 両方の併用

そして原則60歳から年金資産を受取ることができますが、最長70歳までずらすことも可能です。

年金資産が元本割れしていて、値上がり待ちということであれば10年間猶予があります。60歳以降の家計事情はそれぞれでしょうが、こうした選択肢があることを覚えておきましょう。

まとめ

確定拠出年金(401k)の元本割れが心配ならについていかがでしたか。

マイナス金利が続く現状で、預金や保険だけではどうやっても資産は殖やせません。むしろ減るだけです。

個人型なら所得控除あるから、この記事で解説したことを理解して預金のみでもいいと考えるのもあるでしょう。

ただ今の時代お金を稼ぐ、お金を殖やす方法や手段を持っている方がはるかに有利です。資産運用なんて難しくて無理と考える人も多いでしょう。何度も言うように基本はコツコツ続ける積立分散投資です。

本の1冊でも読んで勉強することは大切ですが後は実践です。例え掛金の5%でも10%でも預金などと異なる商品で運用する経験を積んでください。

もちろん強要するものではありません。但し確定拠出年金の仕組みを理解して使わないとかえって損してしまいます。

仮に月に3,000円でも自分の懐からだした3,000円の投資経験は誰かが教えられるものではありません。まずは自分に無理のないところから資産を殖やすことを小さくはじめてみてください。

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平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は400本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
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