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確定拠出年金・iDeCoは元本保証でも元本割れ?元本割れが心配な人の為の5選

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確定拠出年金(401k:個人型iDeCo・企業型)制度のデメリット

確定拠出年金(401k:個人型iDeCo・企業型)制度のデメリット

2017年1月より個人型の確定拠出年金(愛称iDeCo・イデコ)が拡充され、これまで加入できなかった公務員や専業主婦も確定拠出年金に加入できるようになりました。

年金資産は転退職でも持っていけますので、個人型のiDeCo及び企業型のいずれかに現役世代の人はほぼ加入できるように変更されています。

元本割れの話の前に大事な話ですので、確定拠出年金のデメリットを確認しておきましょう。

確定拠出年金のデメリット

確定拠出年金にも注意しておきたいデメリットがあります。デメリットというよりは、こうした制度と理解した方がいいでしょう。

  • 資産は自分で運用して、運用成果も自己責任で行う(元本割れの可能性)。
  • 60歳までは積立てた年金資産は引き出すことができない。
  • 個人型の確定拠出年金(iDeCo)では、口座開設及びその維持に管理手数料がかかる。

今回のテーマは「元本割れ」ですから、運用商品によっては価格が変動するため元本割れする可能性もあります。上記のデメリットの一番上のところです。

確定拠出年金の運用商品

確定拠出年金は、自分で運用するわけですが大きく2つに運用商品に分かれます。

  • 元本確保型商品(定期預金・保険など)
  • 元本変動型商品(投資信託)

確定拠出年金・iDeCoでは元本保証という言い方はしませんので、元本確保型と言います。

投資信託も株式の投信信託、債券の投資信託などがあり、それぞれ国内・海外のものがあります。海外のものは為替リスクがあります。

投資信託はもともと元本が保証されたものではありません。元本割れの以前にまずはこれらの前提を頭に入れてください。

資産運用以前の確定拠出年金・iDeCoの元本割れの話①

資産運用以前の個人型の確定拠出年金(401k)の元本割れの話

iDeCoの確定拠出年金は口座の維持管理に手数料が必要

個人型(iDeCo)の確定拠出年金は、自分で契約して口座開設します。この口座の開設先を運営管理機関(銀行、証券会社、保険会社など要は金融機関)といいます。

ちなみに企業型の場合は会社が一括して行い、通常ここにかかる手数料は会社が負担します。

個人型(iDeCo)の確定拠出年金では、「口座開設時」「口座開設中ずっと」「年金受給時」にお金(手数料)がかかります。具体的には次の通りです。

  • 口座開設時 2,829円(税込)
  • 口座開設中 月々171円~500円程度(税込)
  • 年金受給時 受給の都度440円(税込)

口座開設時と年金受給時の金額はどこでも同じですが、違うのは真ん中の口座管理手数料です。数百円ですが毎月かかります。

国民年金基金連合会などに支払う分が最低月々171円、ここはどこも共通です。これに金融機関(運営管理機関)に支払う手数料が数百円かかります。

金融機関によって異なるのはこの部分です。最近はこの金融機関手数料を0円にするところがでてきているので、171円で済むところが増えてきています。

いずれにしても最低でも毎月171円コスト負担があります。

iDeCoでは事務コストで元本割れする可能性がある

金融機関によっては、このコストを0円にするところもあります。それでも元本割れを嫌って、運用資産を元本確保型で全額預金にした場合、現在の預金金利は0.001%程度です。

月々数万円の掛金でiDeCoに加入しても、数百円の口座管理手数料(最低でも167円)を毎月取られたら、元本割れは必死です。

元本確保型商品で運用しても、特に個人型の確定拠出年金では元本割れになってしまいます。

iDeCoは加入する運営管理機関は自分で選べますが、手間がかかってもよく考えて契約する必要があるのです。

実際にはiDeCoでは、掛金の全額が所得控除の対象になるので、トータルで考えた場合にはそれも考慮する必要はあります。

事務手数料を安い金融機関が2017年頃から増えてきましたが、それでも171円は毎月かかります。

iDeCoではどの証券会社、銀行で口座を開設するかは元本割れを考えたときに非常に重要です。

元本確保型商品でも元本保証されずに元本割れの可能性がある②

元本確保型商品でも元本保証されずに元本割れの可能性

個人型の確定拠出年金(iDeCo)では、口座の開設・維持でコストが掛かりますが、企業型なら安心なのかというとそうでもありません。

元本確保型商品の代表は「預金」「保険」商品です。確かに株式投資信託のように価格が変動していくものではありません。

その意味では価格変動によって元本割れはしません。その意味では元本保証(正確には元本確保型といいます)と考える人が多いでしょうが、注意必要なことがあります。

以下は個人型(iDeCo)、企業型共通の内容です。

定期預金の元本割れ

定期預金の場合、銀行などが経営破たんした場合、保護されるのは元本1,000万円までとその利息です。これは確定拠出年金の預金も同じです。

メインバンクと同じ銀行などで確定拠出年金の預金で運用する場合、銀行が破綻してすでに1,000万円以上あれば預金保護の対象になりません。

元本割れどころかそもそも保護されません。また預金はインフレにも弱いため、長い積立期間の間にはインフレリスク(物価の方が上がってします)もあるのです。

後は先ほど説明したように個人型iDeCoの場合、事務コストが自費になります。全額を定期預金などに入れるといまの金利では元本割れしていくだけです。

定期預金は元本保証をイメージする代表的なものでしょうが、このように元本割れは単純に価格の変動によるものだけではないのです。

元本確保型商品の預金を利用するときには預け入れる金額にもよりますが、普段自分が利用するメインバンクを分けておくことも一つの方法です。

保険商品の元本割れ

生命保険商品などでも、生命保険会社が経営破たんした際には、90%までが保護の対象ですので元本割れします(正確には責任準備金の90%)。

また保険の場合、たいてい預け入れる期間は5年くらいです。

他にも満期までに資産を移したり、他の商品に切替えるために中途解約すると、解約控除(中途解約のペナルティ)で費用がかかるため元本割れすることがあります。

このように元本確保型商品であっても、必ずしも元本保証されているわけではないのです。

だから使えないのではなく、制度を理解しておかないと実際にこうしたことがあって元本割れしたら納得がいかないでしょう。

運営管理期間もそれぞれ口座管理手数料は違いますし、提供されている商品も違います。

企業型の確定拠出年金では、自分で選べませんが個人型なら自分で契約先を選択できます。

このように元本確保型の商品でも直接価格が下落するわけではないにしても、元本保証でなく元本割れの可能性があるのです。

但しiDeCoなど自分で掛金を支払えば全額が所得控除になります(生命保険料控除などと同じ)。税金の軽減があるのでトータルでみれば得と考える方法も一つです。

確定拠出年金(個人型iDeCo・企業型)で運用期間中に元本割れしたら?③

確定拠出年金(個人型iDeCo・企業型)で運用期間中に元本割れしたら?

株式や債券あるいは海外の株式・債券が組み込まれている投資信託を購入すると運用期間中に価格変動による元本割れの可能性も否定はできません。

確定拠出年金で元本割れを心配する人のほとんどがここを気にしているはずです。

確定拠出年金を始める前に投資とギャンブルの違いを理解する

確定拠出年金は、毎月お金を預けてコツコツ殖やす「長期の積立分散投資」です。いわゆる「投資」です。

毎日パソコンに向かって個別の株式銘柄を売り買いする「投機性が高い(ギャンブル的なもの)」とは全く性質が異なります。

積立分散投資では、運用期間中は商品を買っている状態です。値下がりしているということは、安く買えているということなのです。

日々の生活用品や食材もなるべく安く買うことを考えているでしょうが、長い期間投資する際も考え方はこれと同じです。

なるべく安く買って、受け取るとき(つまり60歳以降)に値上がりしていれば理想的です。実際に60歳までは資産を引き出すことができません。

運用コスト等の安いものを選ぶ

株式投資信託などで運用しても、プロに運用をお任せする仕組みなので手数料がかかります。これも商品によってまったく違いますから、なるべく安いものを選んでください。

確定拠出年金専用の運用商品は運用にかかる手数料が、一般て購入するより安いものがあります。

例えば2008年1月から確定拠出年金に加入した人は、株式の投資信託の比率が高ければその年にあったリーマンショックでいきなり資産は元本割れしていたはずです(でも安く買えている)。

現在はというとアベノミクスの影響もあり、株式投資信託などの比率が高い人は資産がかなり殖えています。積立投資をするというのは、こういうことなのです。

もちろん途中で運用方針変更するなら、投資対象を変える必要がでてきます。しかし積立分散投資を始めたら、ある程度は放置ほったらかし運用でもOKです。

ちなみに確定拠出年金で気にするコストは個人型と企業型でそれぞれ次のとおりです。

  • 個人型の確定拠出年金(iDeCo):投資信託の信託報酬(運用コスト)、口座手数料(事務コスト)
  • 企業型の確定拠出年金       :投資信託の信託報酬(運用コスト)

元本割れしない商品は確定拠出年金(個人型iDeCo・企業型)にある?

確定拠出年金に元本割れしない商品があるかというと、定期預金や保険商品なら商品単価が変動して購入価格より下がりません。

但しここまで解説しようようにiDeCoだと事務コストの関係でいまの低金利で全額定預金ならまず元本割れです。

企業型は事務コスト自費ではないんでその心配はありません。

投資に消極的な人に無理強いはできませんが運用で儲かった分が非課税になる制度ですから、投資信託を中心に運用した方がこの制度の特徴は活かせます。

個人的には預金などをするなら、確定拠出年金制度の外でやるべきだと考えます(非課税を最大限活かすため)。

それが難しい人もいるでしょうが、基本的にこうした方が効率的な運用ができるので実際にやるかどうかはともかく理解はしておいてください。

転職・退職したら、確定拠出年金が元本割れすることがある?④

転職・退職したら、確定拠出年金が元本割れすることがある


個人型の確定拠出年金よりも問題があるのは企業型の確定拠出年金の加入者で転職や退職をした場合の扱いです。

自分専用の資産管理口座を作って、自分で運用するのが確定拠出年金です。転職退職したら自分で資産を移換しなければなりません。

6ヶ月ほったらかしていると、年金資産が自動移換されます。運用することもできず、手数料が取られ資産が減っていきます。いわゆる塩漬け状態です。

何もしていないのに、むしろ何もしないからこそ元本割れしてしまうことがあるのです。転退職する場合には、個人型でも企業型でも注意してください。

元本保証の商品などという以前に確定拠出年金の制度についての理解の問題です。

いまは少し制度が変わって氏名など情報がマッチングできれば移換されるように変わっています(できなければ移換されません)。

それでも年金資産がちゃんと動いたかは自分で確認するクセをつけてください。

特に企業型の加入者は導入からすべて会社任せでやって貰うことに慣れてしまっているので注意してください。この手続きは自分でしなければなりません。

他にも転退職で資産を移換するときには、一旦売却する必要があるのでタイミングによっては資産が減ることも考えられます。

確定拠出年金(401k)で受取時に元本割れしていたらどうする?⑤

確定拠出年金(401k)で受取時に元本割れしていたら?

理屈はわかったけれども、年金あるいは一時金で資産を受け取る際に資産が元本割れしていたときの対処もお話しておきましょう。

個人型(iDeCo)でも企業型でも共通しているのは、年金資産を受取るときです。これは確定拠出年金の最後の関門です。

先ほどもお伝えしたように積立(運用)期間中は、なるべく安く購入できた方がいいわけです。そして受け取るときに商品が値上がりすれば言うことはありません。

もちろん皆がそんなに都合が良いように経済や株式相場、為替相場が動くわけではありません。

受取時に受取り方法を選択する

確定拠出年金(401k)は、年金資産の受取る方法と受取る時期を自分で選択することができます。年金資産の受取方法は次の3つです。

  • 一括受取
  • 年金で分割受取
  • 両方の併用

受取る時期を選択する

確定拠出年金では、個人型・企業型とも原則60歳から年金資産を受取ることができますが、最長70歳までずらすことも可能です。

但し加入期間が10年に満たないときには60歳以降にずれます。年金資産が元本割れしていて、値上がり待ちということであれば10年間猶予があります。

60歳以降の家計事情はそれぞれでしょうが、こうした選択肢があることを覚えておきましょう。

平均寿命の延びとともにリタイヤ後の時間も長くなります。長寿化とともに60歳以降も雇用延長ができたり、働く期間を延ばす人も増えるでしょう。

60歳で受取るかその後様子を見るかはそれぞれでしょうが、年金受取りのタイミングは見極めが必要です。

まとめ

確定拠出年金・iDeCoは元本保証でも元本割れ?元本割れが心配な人の為の5選、ついていかがでしたか。

マイナス金利が続く現状で、定期預金や保険のように元本保証・安全性をイメージする商品だけではどうやっても資産は殖やせません。iDeCoではむしろ減るだけです。

但しiDeCoなら掛金の全額が所得控除されます。所得控除されることでトータルで考えれば得である、だからこの記事で解説したことを理解して預金のみでもいいと考えるのもありです。

ただ今の時代お金を稼ぐ、お金を殖やす方法や手段を持っている方がはるかに有利です。資産運用なんて難しくて無理と考える人も多いでしょう。

何度も言うように基本はコツコツ続ける積立分散投資です。

本の1冊でも読んで勉強することは大切ですが後は実践です。例え掛金の5%でも10%でも預金などと異なる商品で運用する経験を積んでください。

もちろん強要するものではありません。但し確定拠出年金の仕組みを理解して使わないとかえって損してしまいます。

仮に月に5,000円でも自分の懐からだした5,000円の投資経験は誰かが教えられるものではありません。まずは自分に無理のないところから資産を殖やすことを小さくはじめてみてください。

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし

平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士・2級DCプランナー・住宅ローンアドバイザー)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。

・個人のライフプラン、お金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

ファイナンシャルプランナー歴20年以上。相談業務の他TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて2003年よりマネーガイドを務め、15年以上に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は600本以上。

「お金の当たり前を、当たり前に。」するために、現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
    
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