iDeCo(個人型確定拠出年金)の始め方!初心者でも簡単4つの手順
個人型確定拠出年金(愛称:iDeCo)の加入対象者が増加していますが、自分で金融機関を選び手続きが必要で始め方が分からない人も少なくありません。
■この記事で学べること
【1】iDeCo(個人型確定拠出年金)の積立口座の開設先の金融機関の選択
【2】口座を開設する金融機関での申し込み
【3】掛金を運用する商品、書類の返送・運用開始について
【4】始め方・やり方の注意点
iDeCo(個人型確定拠出年金)の始め方についてファイナンシャルプランナーがポイントを解説します。
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この記事のもくじ
iDeCo(個人型確定拠出年金)の始め方の4つの手順
iDeCo(個人型確定拠出年金)の始め方・やり方についてみていきましょう。
念のためですが、企業型の場合には金融機関との契約は会社が一括して行い、投資教育などもしてくれます。
この記事ではiDeCoの始め方に絞ってお話します。
最初にiDeCoをはじめるまでの全体の流れをみておきましょう。
【iDeCo(個人型確定拠出年金)の始め方の4つの手順】
- iDeCo(個人型確定拠出年金)の口座の開設先の金融機関を選ぶ
- 口座を開設する金融機関で申し込み
- 運用する商品を選択
- 書類の返送・運用開始
基本的にはこの流れですが、iDeCoは属性(自営業、公務員、会社員、専業主婦)によって掛金の上限が異なります。
さらに会社員の場合、勤務先の企業年金の導入状況によって4パターンあります。
会社員の場合、ケースによってはiDeCoに加入できないこともありえるので、勤務先の企業年金等を確認してください。
この後個別にステップごとのポイントや注意点についてお話していきますが、最初に注意したいのが、どこでiDeCoの口座を開設するかです。
どこの金融機関にするか決めるだけですが、ここは慎重に比較して選ばなければなりません。
ここで失敗すると後で面倒なことになるからです。iDeCoではこのファーストステップが大切です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の口座の開設先の金融機関を選ぶ
はじめてiDeCoの口座開設をする、初心者で投資の経験が全くない人にとって最初の関門がこの金融機関選びです。
主に銀行や証券会社、生損保を含めた保険会社ですが、正式には「運営管理機関」といいます。
分かりにくいと思うので、この後は金融機関とだけ書きます。
iDeCo口座開設先の金融機関のおすすめの選び方
iDeCo(個人型確定拠出年金)の場合、口座の開設やその維持に事務手数料が取られます。
普通に銀行や証券会社に口座開設してもお金は取られませんが、iDeCo(個人型確定拠出年金)では取られます。
口座開設時に2,829円、その後最低でも月々171円必要です。
さらにプラスして上記の金融機関ごとに運営管理機関手数料というものが必要なケースがあります。
これが別途月々200円~300円程度くらいまでさまざまです。ネット証券などを中心にこの部分をゼロにしているところがあります。
仮に毎月300円かかるところを選び、運用商品を預貯金や保険だけ(まだ金利が高くないためほとんど増やせない)にすると、資産は毎月減っていくばかりです。
金利より手数料が高くなるためです。
手数料がすべてではありませんが、コスト負担は少ない方がいいので、iDeCoの金融機関選びにはこのコストがゼロか安い金融機関をベースに検討するといいでしょう。
*最低でも171円は必ずかかります。
下記の記事に詳細があります。
どのような運用商品があるかチェック
最終的には各金融機関とも運用商品は預貯金や保険なども含めて35本が上限になります。
資産を殖やそうと思うなら投資信託での運用が中心になりますが、投資信託という金融商品にも手数料がかかります。
リスクを取って専門家が運用してくれる分、コストがかかると考えてください。
この金融商品の手数料も様々です。主に比べたいのは、「運用管理費用(信託報酬)」と呼ばれる手数料です。
金融機関のWEB上で具体的な商品は計算されていますし、こうした手数料も開示されています。
事務手数料はもちろんですが、どのような金融商品があるのか、また手数料がどのくらいか確認してから金融機関を選んでください。
NISAもはじまり、近年この運用管理費用(信託報酬)は安くなりつつあります。
口座を開設する金融機関で申し込み
金融機関が決まったら申し込み手続きを進めます。具体的には次の2つの方法がメインです。
- インターネットで申し込み
- コールセンターへ電話して申し込み
付け加えるなら金融機関も窓口でも受け付けしているケースがありますが、窓口を設けていないところもあります。
もし窓口に直接行くつもりなら事前に確認しておきましょう。
ネット開設で十分だと考えますが、質問などがあるならコールセンターで教えてくれます。
なお、最初のステップで金融機関の比較がありました。
ネット上で詳細の確認はできますが、パンフレットなどを並べて比較したいなどの人は目星をつけた金融機関から先に資料請求するのもありです。
場合によってはステップ1と2を同時並行で進めてください。
iDeCoで運用する商品を選択・掛金の決定
運用する金融商品を選択
次にすることは運用する金融商品などをどれにするか、また複数の商品を選択する場合にはその割合を決めます(A商品60%、B商品40%など)。
初心者の場合には、なるべく商品が国内外・株式債券など広く分散されているもの(バランス型の投資信託など)で手数料が安いものがおすすめです。
はじめてだとどのくらいリスクを取っていいかよく分からないでしょうが、金融機関でもリスク許容度をチェックする診断ツールを提供しています。
こんなものでいいの?という感覚だと思いますが、色々やってみてください。
後から変えることはできますが、最初にしっかり特徴をみておきましょう。
iDeCoの掛金を決める
運用する商品の他にもう一つ大事なことが掛金をいくらにするかです。
自営業、公務員、専業主婦(主夫)などの属性によって掛金の上限が変わります。
iDeCo(個人型確定拠出年金)に会社員が加入できるかどうかは勤務先の企業年金などの導入状況などによります。
掛金の変更は年1回可能ですが、頻繁に変更できるわけではありません。
また解約などはできない(掛金の支払を止めて運用だけ続けることは可能)ので注意してください。
書類の返送・運用開始
書類に必要事項を記入・押印の上、本人確認書類を一緒に同封します。
書類の必要事項に年金番号などの記入欄があります。年金手帳や年金定期便などで確認しておきましょう。
これで運用開始と言いたいところですが、書類を返送して金融機関が受理した後、運用が開始されるまでそこそこ結構時間がかかります。
インターネット申し込みであれば、この点についての注意事項、コールセンター経由ならどのくらいの目安で運用がはじまるか事前に確認しておきましょう。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の始め方についての注意点
iDeCo(個人型確定拠出年金)の始め方の具体的な手順についてはここまでお話したとおりです。
ここで改めてこの始め方についてポイントや注意点を補足しておきます。
金融機関選び
ファーストステップで金融機関選びが非常に大事といいました。口座開設した後で失敗したと思ったら変更することは可能です。
但し、新たなiDeCo口座開設先でまた2,829円の初回の口座開設手数料が必要です。
さらに資産を動かしたりする手続きも含めて、新たな口座開設にまた時間がかかるためその間は運用することができません。
つまり金融機関の変更はデメリットばかりなのです。
後でこうした手間と時間、コストがかかることを考えたら、面倒でも最初にしっかり比べて選ぶことを意識してください。
口座開設のタイミングによって初年度は確定申告
iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金はその全額が所得控除の対象になります(小規模企業共済等掛金控除)。
生命保険料控除と同じように毎年10月以降くらいに9月末までの引落し状況と年末までの支払い見込みの掛金を記載した証明書がハガキで届きます。
公務員や会社員で年末調整で済んでいる人は口座開設や引落しのタイミングによっては手続きが間に合わないこともありえます。
iDeCoをはじめる際には初年度について所得控除の証明書に郵送がどうなるかなどもコールセンターなどに早めに確認しておきましょう。
運用とお金の勉強
どのような商品で運用するかによりますが、確定拠出年金では、高いリターンを得られる可能性のある商品で運用する方が投資効率は高くなります。
理由は儲けがでた分に課税されないからです。投資経験の少ない人はこうしたことを少しずつ学んでいってください。
企業型は勤務先で継続した投資教育をしてくれます(もちろん企業ごとに差異はあります)。
自分で加入するiDeCoでは自分でそうした機会を作らなければなりません。
無理のない範囲で少しずつ進めていくようにしてください。投資についての知識を増やす、そしてそれを実践して経験として蓄積することはとても大切なことです。
新NISAもあるので変更して検討していくといいでしょう。
まとめ
自営業や公務員、専業主婦(主夫)、企業型の確定拠出年金がない会社員は、勤務先が投資教育をしてくれる機会がありません。
難しく考える必要はありませんが、自分で色々投資の勉強をする必要があります。
iDeCo(個人型確定拠出年金)にもメリットとデメリットがあります。特にデメリットや注意点は、よく確認してからはじめるようにしてください。
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