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マンションオーナーは地震保険に入る、入らない?その必要性と金額・相場

マンションオーナーは地震保険に入る、入らない?その必要性と金額・相場
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マンション構造の地震保険料は改定が続き上昇しています。マンションでは専有部分と共用部分に分かれるため固有の問題があります。

■この記事で学べること

【1】マンション地震保険の特徴と問題

【2】地震保険の契約の仕方、金額と相場(マンションの場合)

【3】マンションオーナーの地震保険の必要性

【4】被災時、マンション地震保険の査定方法と保険金支払い

【5】マンションの地震保険付帯でやっておくべきこと、考えておきたいこと

マンションの地震保険事情、入るべきか入らないべきかなど必要性も交えてファイナンシャルプランナーが解説します。

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マンションにおける地震保険は特徴と問題

マンションにおける地震保険は特徴と問題は?

加入における特徴

マンションを購入した際、その購入金額の全額に火災保険あるいは地震保険が付帯できるわけではありません。

一戸建てと同じように土地の金額は差し引く必要があります。

またマンションの場合には管理組合で加入する「共用部分」と所有者自身が加入する「専有部分」に分かれます。

さらに地震保険は火災保険の保険金額の30~50%の間で設定します。

実際のマンションの購入金額から契約できる地震保険の金額を比べると契約金額が低く感じるはずです。

専有部分と共用部分

分譲マンションオーナーが火災保険や地震保険に加入する場合、一般的には敷地部分を除いた購入金額を次のように分けて加入します。

  • 専有部分:所有者であるマンションオーナーが加入
  • 共用部分:一般的には管理組合で一括して加入

専有部分については「建物」と「家財」に火災保険と地震保険に加入することができます。

一緒の契約でも別々の契約でも構いません。

マンション地震保険の問題点

火災保険は火災や自然災害などで損害のあった建物や家財を再購入・再築するためにあります。

これに対して地震保険は被災後の生活再建が目的です。

もともと火災保険の50%の金額が上限ですから、地震で建物が全壊しても再築するにも地震保険だけでは足りないのです。

マンションオーナーには色々な人が住んでいます。

終の住居の人もいれば、不動産投資の対象としている人もいるでしょう。

被災後に再建に時間がかかるなら、住まいを他の地域に移すと考える人もいるでしょう。

管理組合で加入する共用部分の地震保険は必ずその人個人の希望が反映するかどうか分かりません。

共用部分にも地震保険は必要だと思っても、掛金が高いから必要ない・入らないという声が多ければ共用部分では加入しない結論になることもあります。

もちろんこの逆のこともあるでしょう。

また建替えまで必要になった場合、そのマンションに住み続けるか、離れるかも個々に事情が異なります。

一戸建てと異なりどうするかを自分の意思だけで決定できない、また時間がかかるというのはマンションの地震保険の課題であり、問題なのです。

マンションの地震保険の契約の仕方、金額と相場

金額と相場

契約金額と上限

地震保険は火災保険の契約金額の30~50%の間で決めます。

また建物5,000万円、家財1,000万円という上限が決められています。

共用部分も同じような制限がありますが、建物全体として5,000万円しか加入できないわけではありません。

各共有持ち分とそれに戸数の分も考慮しますから、マンション全体ではもっと大きな金額になります。

各所有者の持分についてまで、その上限額でみますので、共用部分なら地震保険の契約金額が億単位にもなります。

上塗基準・壁芯基準

専有部分のマンションの契約金額を決める評価をする際に、基準が2つあります。

専有部分の壁の内側からみる「上塗基準」と隣の部屋との壁の中心線からみる「壁芯基準」です。

壁芯基準で計算すると専有部分の免責が広くなるので、評価額が高くなり契約金額も大きくなります。

国土交通省標準管理規約では、上塗基準を採用しており、一般的には多くのマンションでも上塗基準を使っています。

念のため自分のマンションがどうなっているかはマンション管理規約での確認が必要です。

マンション地震保険の金額と相場

最初にマンションにおける火災保険と地震保険の事情をお話しておくと、どちらも近年改定が連続して行われています。

実際には地域と構造が関係しますがマンションの場合、火災保険は住宅なら「M構造」、地震保険は「イ構造」になります。

いずれも掛金の相場は上昇傾向です。

地震保険の相場といっても地域と構造で高いケースと安いケースで数倍違います。

下記で個別のケースで地震保険料の金額が計算できるので利用してみてください。

【参考】いくらかかるの?地震保険料

マンションオーナーは地震保険に入る?入らない?その必要性

マンションオーナーは地震保険に入る?入らない?その必要性

マンションで地震保険に入るか入らないか、またその必要性についてポイントをみておきましょう。

耐震性・免震性が高ければマンションに地震保険は不要か?

新しいマンションほど耐震設計あるいは免震設計になっており、地震の揺れに強い構造になっています。

しかし免震などでも建物が大丈夫でも、揺れはあるため家財の破損が大きいことがあります。

また出火した場合や津波や液状化など揺れとは違う損害がでることも想定されます。

出火などではマンションの高層階などまで消防がすぐに対応できるか分からないケースもあります。

こうしたことはマンション個々の周辺環境の事情も関係します。

まずは自分のマンションの個別の周辺環境やリスクについてチェックしてください。

また耐震性や免震性が高くて建物が大丈夫でも家財がやられることがあります。目的ごとに分けて必要性を考えてください。

保険金で必ず修理、再築しなければならないわけではない(地震保険の本質)

火災保険と一緒に加入するので、誤解している人も多いのですが、火災保険は損害を受けた際に保険金を使って建物などの修理あるいは再築をするものです。

これに対して地震保険は、被災後の生活再建を目的にしています。

地震災害そのものが加入者相互に助け合うという保険の考え方に馴染まないためです(皆が被害に遭うから)。

だから火災保険の30~50%で付帯するという制限があります。地震保険では、マンションを再築するのに保険金ではもともと足りないのです。

地震保険金は、そのお金で必ず修理や再築などをしなければならないわけではありません。

マンションを新たに建て直すかどうかは別にしても、日々の生活は続き、お金はかかります。

被災したときに保険金としてでてくるお金の価値を、日常生活を普通に過ごせているいまとは違う視点で考えてみてください。

マンション固有の問題と地震保険の特徴を理解する

マンションオーナーが地震保険に入るか入らないかのポイントはここにあります。

  • マンション固有の問題を理解しておくこと
  • 地震保険の特徴を確認しておくこと
  • 自分の家庭の状況、経済的事情を考慮すること

建替えまで必要になった場合、最初にお話したように自分の望む方向に決議されるかは分かりません。

また地震保険は最大でも火災保険の50%までですが今は上乗せもあります。

こうした部分を考慮して自分の経済的な事情なども加味して考えましょう。

例えば自分が住む前提で住宅ローンを利用している場合、返済の初期段階で被災すると二重ローンになる可能性もあります。

地震保険に入るか入らないかを○か×かだけで判断する必要はありません。

ローンの返済が多いときに加入して、目処がついてきたら入らない選択も検討するでもいいのです。

もちろんはじめからマンションの地震保険に入るあるいは入らないというのもあるでしょう。

そのためにはマンション固有の問題や地震保険の特徴についてもよく知っておく必要があります。

マンションの地震保険の査定方法・保険金の支払い

マンションの地震保険の査定方法

地震保険の査定方法については、このテーマで1本記事があります。

この記事の最後にリンクがありますので、深いところを知りたい人はそちらを見てください。

主要構造部(外壁や基礎など)の損害をみて査定していくのは変わりません。

地震保険の支払いは(全損・半損・一部損)になっており、2017年1月から(全損・大半損・小半損・一部損)となります。

マンションの建物の地震保険の査定

マンションの建物の査定は、共用部分と専有部分に分かれているところがややっこしいのところです。

仮に建物の自分の専有部分が一部損認定であったとしても、共用部分が半損の認定をされた場合、専有部分も半損となります。

ここがマンションの地震保険の建物査定のポイントです。

マンション家財の地震保険の査定

家財については一戸建てなどの場合と特に違いはありません。

個々に破損した家財がいくらしたというのではなく、種類別に破損があったかどうかをみてポイントを積算していきます。

ポイント単価の高い家電や家具などが4~5点くらい損害があると、一部損に基準にはかかりやすいと考えてください。

マンションの場合状況にもよりますが、家財の方が認定を受けやすいことはあります。

罹災証明と地震保険

念のためですが、民間の損害保険会社と行政役所の地震災害における被害判定基準は全く異なります。

罹災証明にかかる部分と地震保険の査定基準・支払い方法は全く別なものと考えておいてください。

ちなみに損害保険会社の地震保険と共済についても、基準は違いますので混同しないようにしましょう。

マンションの地震保険付帯でやっておくべきこと、考えておきたいこと

マンションの地震保険付帯でやっておくべきこと、考えておきたいこと

マンションで地震被害があった場合、所有者自身が避難するためにその地域から離れてしまうことがあります。

地震保険で保険金がでることになっても、仮に建て直ししないと住むことができないとなると建替えの決議なども必要で時間がかかります。

こうしたことを前提に考えておく必要があるのです。

共用部分で考えておくこと

被災して仮に建替えしないで保険金をわける場合、単純に戸数で割るのか、面積などによる持分で分けるのか意外とトラブルになるところです。

できれば平時に規約に定めるなり、なんらかの取り決めはできておいた方がいいでしょう。

被災してからだと各オーナーの利害が関係するので決めにくくなります。

専有部分で考えておくこと

共用部分については、このように方向性を決めるのに時間がかかります。

それでも日常の生活は進んでいきます。住宅ローンなどは猶予措置などがでるでしょうが、返済は必要ですし、子供の学校があれば教育費も同じです。

仕事がなくなる状況であれば、毎月の収入がストップします。

専有部分に地震保険(建物・家財)に入っておくことで、当面の生活の方向性と資金の目処をつけることができます。

共用部分とは関係ありませんから、一度考えておきましょう。

地震保険が一番役に立つときとは?

地震保険が一番役に立つのはどういうときかというと、被害が大きければ大きいほど貢献度は高いです。

その意味では住宅ローンの残債が多い人、被災することで収入がストップする可能性の高い人ほど必要性も高いといえます。

まとめ

マンションオーナーは地震保険に入る、入らない?その必要性と金額・相場、についていかがでしたか。

多くの人の利害が関係するマンションは、一戸建てとは異なる課題がありこれを理解しておくことが大切です。

地震災害や自然災害が増えていますし、マンションは古くなってくると水濡れ事故も多くなります。

掛金の負担も大きくなっているので、適切なマンション管理を心がけることが管理組合やオーナー自身にお金を残すことにつながります。

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし

平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士・2級DCプランナー・住宅ローンアドバイザー)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。

・個人のライフプラン、お金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

ファイナンシャルプランナー歴20年以上。相談業務の他TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて2003年よりマネーガイドを務め、15年以上に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は600本以上。

「お金の当たり前を、当たり前に。」するために、現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

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