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地震保険は必要か(分譲マンション・戸建・新築・賃貸)の判断基準

地震保険は必要か(分譲マンション・戸建・新築・賃貸)の判断基準
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全国各地で大規模な地震が発生している一方で、地震保険の改定は頻繁に行われ、保険料が増加傾向なことから地震保険は必要かどうか考えている人も多いでしょう。

■この記事で学べること

【1】地震保険は必要か?

【2】建物構造や状況別の必要性

【3】地震保険がいらない、不要な人とは?

【4】地震保険は必要かの判断基準

建物構造別、またその家庭の状況別に地震保険が必要かどうか判断する基準について損害保険に詳しいファイナンシャルプランナーが解説します。

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地震保険は必要か?

地震保険は必要か?

地震保険が必要かどうかの一般論としての結論を先にお話します。

地震保険は必要か?

以下は、筆者があちこちでお話していることですが、各要件に該当する人は地震保険の必要性が高いと考えます。

  • 住宅ローンの残債がある(借入)
  • 現金などの資産が少ない(資産)
  • 地震で被災後収入が減少あるいはストップする可能性が高い(収入)

他に付け加えるのであれば、地震による被害が想定される地域に住んでいる人などです。

例えば南海トラフ地震については、マグニチュード8~9クラスの地震の30年以内の発生確率が70~80%と言われています。

首都直下地震も想定されていますのでこうしたエリアに該当する人は地震保険の必要性が高いと言えます。

地震保険の補償範囲は、「地震、噴火、これらによる津波」です。

こららの被害は地震保険に加入していないと補償されません。

海沿いなどで津波の被害が考えられるなど被害が想定される人も地震保険の必要性は高くなると考えてください。

必要なのではなく、必要性が高いなので最終的には個別の状況も踏まえて判断しましょう。

地震保険の必要性については、これに加えて個別の事情が加わります。

地震保険の判断基準については、最後に解説していますので、そこだけ読みたい人は最後の小見出しまで読み飛ばしてください。

地震保険の付帯率と加入率

ここでどのくらいの人が地震保険を火災保険に付帯して、どのくらいの人が加入しているか見ておきましょう。

地震保険は必ず火災保険に付帯して加入するため、付帯率というデータがあります。

  • 地震保険 付帯率:火災保険に地震保険をどのくらい契約しているかの統計 全国平均68.3%(2020年)
  • 地震保険 加入率:全世帯でどのくらいが地震保険を契約しているかの統計 全国平均33.%%(2020年)

※共済などの数字は入っていないので実際はもっと高いと考えてください。

なお、これらはあくまで全国平均です。今は都道府県はもちろん市区単位で統計があります。

自分の住まいの地域の統計をみてください。同じ都道府県内でも数字に差があることがあるためです。

損害保険料率算出機構 グラフで見る!地震保険統計速報

建物構造や状況別の地震保険の必要性

建物構造や状況別の地震保険の必要性

ここから建物構造(分譲マンションや戸建など)、状況(新築や賃貸など)別などで地震保険の必要性を考えてみましょう。

分譲マンション

分譲マンションの場合、地震保険が必要だと思っても地震保険に加入できるとは限りません。

建物の保険は「専有部分」と「共用部分」に分かれるためです。

実際にはマンションの購入費用には敷地利用権も含まれるため、購入費用がそのまま契約金額になるわけではありません。

分譲マンションでは、火災保険・地震保険の付帯の契約関係は次のようになります。

  • 自分で加入       :建物の専有部分、家財
  • マンション管理組合で加入:建物の共有部分

管理組合の保険は、他の所有者の意向も関係するので、自分が地震保険を必要だと思っても共用部分には加入できないこともありえます。

逆に自分は地震保険はいらないと思っても、共用部分には加入するケースもあります。

また新しいマンションであれば免震構造になっている、耐震性が高いケースが多いでしょう。

免震・耐震構造になっていてもマンションの場合、かなり揺れるため家財が被害を受けることも珍しくありません。

沿岸部で津波の被害が考えられる場合、共用部分には地震保険の必要性は上がります。

専有部分でも低層階なら同様でしょう。他にも液状化などが発生すれば耐震性などはあまり関係がないのでこうした点も考慮してください。

戸建

戸建についても最近の物件は耐震性などを考慮した建築が増えています。一方で、戸建の場合はマンション以上に立地状況に注意する必要があります。

地震の揺れ以外の津波や噴火があると、耐震性は関係ないからです。

また地震が原因の火災は火災保険では補償されません。住宅街などで建物が密集している地域などでは地震後の火災の被害を受けることもあります。

火災旋風などが発生して被害が広がると耐震性が高くても防げません。

分譲マンションのところでも書いたようにその地域の地盤によっては液状化もあります。

戸建だから地震保険はいらない、あるいは必要というのではなく個別の状況をよく吟味するようにしてください。

新築

新築の物件あるいは住宅ローンを利用して残債が多いケースでは、地震保険の必要性は高くなります。

現金で購入しているか資産に余裕があれば別ですが、はじめに解説したように借金が多いためです。

多くの人はそんなに余裕しゃくしゃくで住宅を買うわけではありません。

住宅ローンを利用するので返済の初期では、資産よりも借金が多くなります。また頭金で預貯金を多く使うため資産にもそんなに余裕はありません。

ですから中古の物件であっても、ローンや資産状況が似たような状況であれば必要性は新築と変わりません。

これに加えて分譲マンションや戸建てでお話したように個別の事情を加味して検討してください。

賃貸

賃貸物件の場合、建物を所有しておらず住宅ローンの返済もないことから、地震保険の必要性は持ち家よりは低くなるのが一般的です。

ただし、物件に住むことができなくなればどこかのタイミングで代わりの住まいが必要です。

そのときにかかる費用やそれまでの生活の立て直しに必要な預貯金があるようなら、地震保険の必要性は下がるでしょう。

他にも独身の人、家族がいる人などで状況は変わります。

自分一人なら何とでもなる人と小さな子供や高齢者がいるなど賃貸でも資産や被災後の収入の見込み、家族の状況を考慮してください。

地震保険がいらない、不要な人とは?

地震保険がいらない、不要な人とは?

地震保険がいらない、不要な人というのは簡単に言うと被災して住まいを失っても手持ちの資産でマイホームを買い直せる人、生活に支障のない人です。

加えるなら被害を受けても収入に影響がない人です。

簡単にいうと資産や収入にかなり余裕がある人ということになります。

そこまでお金持ちではないという人でも、例えば

  • 賃貸物件に居住
  • ミニマリストで物(持ち家・家財)をあまり持っていない
  • 被災しても当面問題ない貯蓄がある
  • 収入にも影響しない
  • 地震や噴火、津波のリスクが少ない地域に居住

こうした人は地震保険の必要性が低くなるでしょう。

地震保険は必要かの判断基準

地震保険は必要かの判断基準

最後に改めて地震保険は必要かの判断をするための基準や考え方をお伝えしておきます。

はじめに書いたことをもう一度確認しましょう。

  • 住宅ローンの残債がある(借入)
  • 現金などの資産が少ない(資産)
  • 地震で被災後収入が減少あるいはストップする可能性が高い(収入)

こうした要件に該当する人は必要性が高くなります。

また巨大地震の発生確率の高い地域や噴火や津波などが想定される地域の人も同様です。

持ち家の人はいくら不足するか計算

地震災害に限りませんが、災害時の公的な支援には「被災者生活再建支援制度」があります。

被災状況にもよりますが、ここから最高300万円支払われます。仮に2,000万円の評価の住宅なら、あと1,700万円不足します。

この場合、地震保険は1,000万円(火災保険の50%)限度に加入できるので、地震保険があればあと700万円。

住まいを再建築・再購入する、あるいは失った家の住宅ローンの返済をするなら残りは自費です。

これをどうカバーするか考えてください。

被災したときのお金の考え方

地震保険はどうせ火災保険と同じだけでないなら入っていても入らなくても同じという人もいるでしょう。

被災後は色々お金がかかります。

上記の例だと地震保険は最高1,000万円支払われます。

住宅の再建に不足するにしても日常普通に生活できているときの1,000万円と家はもちろん着替えの1枚のない何もかも失った状況の1,000万円をどう感じますか。

個々の価値観の話になるので答えはみな違うでしょうが、こうした感覚も持っておいてください。

地震保険は見直しできる

地震保険の必要性は理解しているが、予算が厳しいという人もいます。

実際に地震保険が付帯する火災保険は2015年くらいからはじまった改定でずっと値上げ傾向です。

地震保険も2022年の改定は全国平均で引き下がる予定ですが、それまでの3~4回の改定はすべて保険料が引き上げられました。

何を言っても最後は予算次第だと思います。

生活費の上昇が続いているのでかなり厳しい状況で地震保険に手が回らないケースもあるでしょう。

地震保険は火災保険の30~50%の間の金額で任意に設定します。

火災保険が2,000万円なら600万円~1,000万円です。上限額一杯が理想ですが、予算が厳しいようなら30%の下限の設定も検討してみてください。

地震保険は中途付加や中途解約が可能です。

住宅ローンの返済に多少目途がついたので、見直してみるというのも方法です。

地震保険について常に必要か、不要かだけを考える必要はありません。金額を変更したり、途中で見直すなど柔軟に対応することを心がけてください。

地震保険はあなたとあなたの家族の住まいを守る方法の一つです。

どのようなやり方を選ぶかはあなた自身の判断です。

まとめ

地震保険は必要か(分譲マンション・戸建・新築・賃貸)の判断基準、についていかがでしたか。

  • 地震保険は必要
  • 地震保険はいらない

色々な考えの人がいるでしょうが、阪神淡路大震災以降、地震災害が少ないと言われていた地域でも大地震が発生しています。

自分の住まいや生活の状況を冷静に考え判断してください。

そのときの状況に変化があればそれに合わせた対応も求められます。

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし

平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士・2級DCプランナー・住宅ローンアドバイザー)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。

・個人のライフプラン、お金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

ファイナンシャルプランナー歴20年以上。相談業務の他TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて2003年よりマネーガイドを務め、15年以上に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は600本以上。

「お金の当たり前を、当たり前に。」するために、現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

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