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【小規模企業共済】小さな会社の経営者・個人事業主は知らないと損! 

 2017/02/10 備える
 
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大きな企業に比べると色々と補償が少ないのが、個人事業主や小規模な企業の経営者です。そんな経営者の退職金をカバーするのが「小規模企業共済」です。

国が作った小さな企業の経営者のための共済制度ですが、2016年4月からいくつか改正されています。

小規模企業共済制度について、メリット・デメリットから知っておきたいポイントまでを解説します。

小規模企業共済制度とは?


個人事業主や小さな規模の中小企業の経営者が退職した際などの場合に、掛金として積立てた金額を共済金として受け取ることができる制度が小規模企業共済制度です。

個人事業主は、自分で自分に退職金を支払うわけにはいきません。創業間もない企業でも、退職金制度を完備することは難しいケースが多いので、退職金制度を作る意味で利用することができます。

小規模企業共済の加入条件・加入資格


小規模企業共済というからには、どんな企業でも加入条件や加入資格を満たすわけではありません。

  • 建設業、製造業、運輸業、サービス業(宿泊業・娯楽業に限る)、不動産業、農業など

常時使用する従業員の数が20人以下の個人事業主または会社の役員

  • 商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)

常時使用する従業員の数が5人以下の個人事業主または会社の役員

  • 事業に従事する組合員の数が20人以下の企業組合の役員、常時使用する従業員の数が20人以下の協業組合の役員
  • 常時使用する従業員の数が20人以下、農業の経営を主として行う農事組合法人の役員
  • 常時使用する従業員の数が5人以下の弁護士法人、税理士法人等の士業法人の社員
  • 上の2つに該当する個人事業主が営む事業の経営に携わる共同経営者(個人事業主1人につき2人まで)

業種や常時使用する従業員の数などによって違いはあるものの、多くても20人くらいまでの従業員の企業です。その意味では小規模の企業や個人事業主ということです。

小規模企業共済の掛金と払込方法


小規模企業共済の共済掛金は、月々1,000円~70,000円までの範囲で500円単位で自由選択する事が可能です。かなり掛金には幅があります。

払込方法は、月払・半年払・年払の3つから選びます。

小規模企業共済のメリット・デメリット


メリット

節税効果

掛金は全額が所得控除の対象になります。また将来年金や退職金として受取るときも分割の場合は、雑所得(公的年金と同じ)、一括受取なら退職所得扱いで控除の対象になります。

小規模企業の事業者でも退職金作りが可能

事業を廃業するときあるいは退職時に、20年以上掛金を支払うと給付が100%を超えてきます。

貸付制度

一定の範囲内で、無担保で貸付けを受けることができます。

デメリット

加入期間が20年に満たない任意解約は元本割れ

最低でも20年は続けない任意解約は元本割れしますので、加入時に自分の年齢や状況なども踏まえてよく検討する必要があります(廃業や事業承継など解約理由が異なる場合は別)。

加入後1年満たない解約は掛け捨て

加入して1年経たずに解約すると掛金は、掛け捨てになって終わりですのでこの点にも注意が必要です。

法人加入はできない

法人の経営者であっても加入は個人です。そのため法人契約で経費にするということではありません。

デメリットと考えるかどうかは求めるものによるでしょうが、個人事業者が将来法人成りするケースもあるでしょうからその点も考慮しておきましょう。

小規模企業共済は、事業者の退職金制度のためのものです。貸付制度はあるものの事業保障については本来の主旨とは異なります。これらの点をしっかり確認して利用を考える必要があるでしょう。

小規模企業共済の手続き(増額・減額・解約・貸付)


小規模企業共済も加入後から解約までの間にいろいろ手続きが関係することがあります。個別に確認しておきましょう。

増額

所定の書類を提出することで、毎月の掛金を増額することができます。増額する幅は500円単位で、掛金の上限である月々70,000円まで増額することができます。

減額

増額の場合と逆になりますので、500円単位で、掛金の下限となる月々1,000円まで減額することが可能です。

自営業者や中小零細企業の場合、ちょっとしたことが資金繰りが悪くなることも珍しくありません。

仕事が順調なときに多く掛金を支払っていたが、難しくなるケースも想定して減額の方法は覚えておきましょう。

解約

小規模企業共済の解約は、いつでも可能です。

解約の際に事業を継続していて、老齢給付の条件(満65歳以上で掛金を15年以上払い込んでいる場合)に満たないと任意解約の扱いになります。

デメリットでも記載しましたが、一定期間の任意解約は元本割れすることがあります。解約の理由が何に該当するかも、事前に確認してからにしてください。

貸付

小規模企業共済にはいくつかの種類の貸付制度があります。具体的には、次の7つです。

  • 一般貸付
  • 傷病災害時貸付
  • 創業転業時・新規事業展開等貸付
  • 福祉対応貸付
  • 緊急経営安定貸付
  • 事業承継貸付
  • 廃業準備貸付

通常は事業ニーズが高いと考えられる一般貸付が多いでしょう。事業資金または事業に関連する資金を貸付ける制度です。

上記のようにいくつか貸付制度がありますので、制度として存在していることは知っておいてください。

サラリーマンでも小規模企業共済に加入できる?


兼業で事業を行っている会社員・サラリーマン(雇用契約に基づく給与所得者)は、小規模企業共済への加入はできません。

加入のところでも解説しましたが、サラリーマンでも、共同経営者や個人事業主というところが引っかかる人もいるでしょう。

こっそりと副業をしている人もいるでしょうから、個人事業主として加入できないか考える人がいてもおかしくありません。

例えば共同経営者が「主たる事業」であっても、「主たる事業」以外から定期的な給与の支払いなどを受けている場合は加入不可となっています。

同様にサラリーマンで、かつ大家さんでもあり不動産業を営んでいるような場合でも同様に考えます。

ベースの考え方は、退職金制度の乏しい個人事業主や中小零細企業の経営者の為の制度です。その意味では安定的な給与所得のあるサラリーマンは対象から外れてきます。

確定申告と小規模企業共済


1年間(1/1~12/31)に払い込みをした小規模企業共済の掛金は、その全額が所得控除の対象になります。掛金の全額というところがポイントです。

項目としては、「小規模企業共済等掛金控除」となります。これは確定拠出年金の所得控除と同じです。年末調整や確定申告で対応することになります。

最大で毎月70,000円の掛金の払込をすることができますから、年間840,000円まで所得控除ができます。

生命保険料控除のように上限がありませんから、節税効果も大きくなります。自営業者や小規模な会社の経営者でも節税しながら、退職金制度を作ることができるわけです。

まとめ

 

小規模企業共済について、いかがでしたか。

制度の仕組みを考えると、個人事業主の人はメリットは大きいかと思います。デメリットでもお話したように法人契約はできません。

法人の経費にするなどの場合や事業保障を求めているケースなどでは主旨が変わってきます。

小規模企業共済の特徴を知って、将来の事業の方向性、退職金の準備など総合的に考慮して検討するといいでしょう。

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平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は400本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
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