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年金受給者の確定申告は必要・不要?その要件や必要書類のまとめ4選

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年金受給者の確定申告が必要な場合

年金受給者の確定申告が必要

公的年金である国民年金や厚生年金、企業年金(確定給付企業年金、確定拠出年金など)などのいわゆる年金の受給についての所得は「雑所得」です。

所得税の計算をする上で年金の収入金額が各種の控除(公的年金等控除及び基礎控除)で控除しきれない場合や年金の確定申告不要制度に該当しなければ前提として確定申告が必要です。

公的年金等控除については、65歳未満と65歳以上で計算にしようする控除額表が違います。

公的年金等控除額表

公的年金等控除は年齢によって次の表のようになります。

65歳未満

公的年金等の収入金額 公的年金等に係る雑所得の金額
70万円以下 0円
70万円超130万円未満 収入金額-70万円
130万円以上410万円未満 収入金額×0.75-37万5千円
410万円以上770万円未満 収入金額×0.85-78万5千円
770万円以上 収入金額×0.95-155万5千円

65歳以上

公的年金等の収入金額 公的年金等に係る雑所得の金額
120万円以下 0円
120万円超330万円未満 収入金額-120万円
330万円以上410万円未満 収入金額×0.75-37万5千円
410万円以上770万円未満 収入金額×0.85-78万5千円
770万円以上 収入金額×0.95-155万5千円

年金の税金計算シミュレーションの例

例えば年金収入のみ200万円の場合

  • 65歳未満
    200万円×0.75-37.5万円=112.5万円-38万円(基礎控除)=74.5万円
  • 65歳以上
    200万円-120万円=80万円-38万円(基礎控除)=42万円

いずれの場合でも控除仕切れないので確定申告が必要になります。

公的年金等控除とは公的年金の金額に応じて定められている控除額を指します。給与所得の場合の給与所得控除と同じようなものです。

年金の確定申告の必要書類

年金受給者の確定申告で必要な書類は次のとおりです。

  • 確定申告書 様式A
  • 公的年金等の源泉徴収票
  • 各種控除証明書(生命保険、医療保険、地震保険、社会保険等)
  • ふるさと納税をした場合の受領証(寄附金控除を受ける場合)
  • 医療費の明細書(医療費控除を受ける場合)

他に印鑑や還付になるなら振込先の銀行口座が分かるものも必要です(税務署に持参する場合)。

年金の必要経費とは?

年金受給者の必要経費は前述の表にあった公的年金等控除のことです。会社員の場合でも同様に給与所得控除というものがありますが、これも会社員の必要経費で考え方は同じです。

年金受給者の確定申告が不要な場合(年金受給者の確定申告不要制度)

年金受給者の確定申告が不要

年金受給者の確定申告が不要になるケースがあります。要件は次の2点です。

  • 公的年金等の収入金額の合計額が、400 万円以下
  • 公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が、20 万円以下

年金受給者の確定申告の必要・不要のフローチャート 国税庁

年金は所得税では雑所得となり税金がかかりますが、一定金額以上の所得税等は源泉徴収されます。そのため各種控除(生命保険料控除など)などを適用するために確定申告で精算する必要があるのです。

しかし諸々の確定申告手続にかかる負担を減らすために確定申告不要制度があります。その要件が上記の2つです。

その場合でも例えば医療費控除などを適用すると還付になるなら確定申告は不要でもした方がよいということになります。

公的年金等控除の2020年の改正

公的年金等控除の2020年の改正

2018年税制改正大綱で所得税の基礎控除、給与所得控除、公的年金等控除の改正が示唆されました。詳細は関連記事を見て頂ければと思いますが、所得の高い年金受給者は控除が減ります。

  • 年金収入が高い
  • 年金以外の所得(給与など)が高い

これらの場合、段階的に控除額が減っていくことになります。高所得者が対象ですのでそうでなければ必要以上に気にすることはありませんが改正の動きはチェックしておきましょう。

年金収入のみの人は、2020年予定の基礎控除の改定と公的年金等控除の改正が関わってきます。基礎控除が減税、公的年金等控除が増税でほとんどの人は±なしになります。

但し上記のように年金収入や他の所得が高い場合には増税になります。少しだけ先ですが改定動向に注意してください。

改正予定の公的年金等控除の内容ですが、関連記事を読んでください。その人の所得の金額と種類によって少し内容が細かくなります。

年金受給者の確定申告不要制度と住民税

年金受給者の確定申告不要制度と住民税

年金の所得税の確定申告が不要なケース該当する場合、次のケースに当てはまる場合には「住民税」の申告が必要なケースがでてきます。

  • 年金の雑所得だけの人で、源泉徴収票にある控除(社会保険料控除や配偶者控除、扶養控除、基礎控除等)以外の各種控除の適用を受ける
    例えば高齢の方に多いのは医療費控除などです。生命保険料控除やとふるさと納税がらみで寄附金控除もあります。
  • 公的年金などに係る雑所得以外の所得がある場合
    例えば会社に務めていて給料や役員報酬などを貰っているなどのケースです(給与所得)

ただし年金収入にかかる所得税の確定申告をすると、税務署から各地方公共団体にその確定申告にかかるデータが送られます。

そのためまた改めて住民税の申告書を準備することはしなくてい大丈夫です。念のため地域の自治体や税務署に確認してください。

まとめ

年金受給者の確定申告は必要・不要?その要件や必要書類のまとめ4選、についていかがでしたか。

年金受給者の確定申告については高齢の方が中心なので税理士に確定申告を依頼できる人や会計ソフトを使える人でないと手書きになるのでなかなか面倒な作業です。

そのため年金受給者の確定申告不要制度ができましたが、他に収入がなければ他の控除の関係で税金の計算の上では還付になるなら確定申告が必要です。

2020年の公的年金等控除の改正予定に絡んで、年金受給者でも高所得者は負担増になります。

少し先のことですがこうしたことも視野に入れて働き方、稼ぎ方などライフスタイルを改めて考えてみましょう。関連記事の最後にある確定申告が必要な人の記事も参考にしてください。

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平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴19年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約14年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は500本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
    
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