つみたてNISAは確定申告や年末調整で手続きが必要?

つみたてNISAの掛金の控除や売却の税金について、年末調整や確定申告の必要性についてわからない人もいるでしょう。
■この記事で学べること
【1】つみたてNISAに確定申告や年末調整は必要?
【2】掛金の控除と売却時の確定申告
【3】属性別(会社員・専業主婦など)の確定申告は必要性
つみたてNISAの確定申告や年末調整2022年(令和4年)~2023年(令和5年)についてファイナンシャルプランナーが解説します。
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この記事のもくじ
つみたてNISAは確定申告や年末調整で手続きが必要?
【結論】
つみたてNISAは年末調整や確定申告について手続きはする必要がありません。
その理由ですが、つみたてNISAで運用することで発生した利益は非課税のため、そもそも税金がかからないからです。
株式等の売買の税金の仕組みや確定申告については複雑なのでここでは割愛しますが、下記の関連記事も参考にしてください。
つみたてNISAについての税金の仕組みや資産運用における確定申告・年末調整の関連については次の項目で詳細を解説します。
興味がある人はこのまま読み進めてください。
つみたてNISAの掛金の控除と売却時の確定申告
つみたてNISAの確定申告や年末調整について、必要かどうか考える人には次の2つの意味とパターンがあります。
- 掛金の控除(積立しているとき)
- 売却時の税金(売却したとき)
ここを分けて知識を整理しなけれなりません。それぞれみていきましょう。
掛金の控除
つみたてNISAの掛金は控除の対象になりません。
iDeCo(個人型の確定拠出年金)とつみたてNISAはよく比較されます。
iDeCoの掛金が控除対象(小規模企業共済等掛金控除)になるため勘違いする人が多いのですが、つみたてNISAではできません。
つみたてNISAでは、確定申告や年末調整での控除は関係ないと思ってください。
なお、株式などの税金に関連することは、年末調整ですることはありません。投資関連については年末調整のことも頭の外に出してください。
売却時の税金
次に加入時および加入中ではなく、つみたてNISAを売却して換金するときのケースです。
つみたてNISAやiDeCoは、非課税の制度です。
最長20年間になりますが、通常は税金がかかる運用などで儲かった分(運用益や分配金など)については税金がかかりません。
そのため基本的には、確定申告や年末調整での手続きは必要ないのです。
逆に損をしていた場合、課税口座では損益通算ができますが(プラスとマイナスの相殺)、つみたてNISAではできません。
税金のかかる通常の一般口座で損益通算をするなら確定申告が必要です。
つみたてNISAでは値下げりしていると損をするだけとなり、この場合も儲けがでていないので申告は不要となります。
なお、20年後に売却せず引き続き運用を続ける場合、非課税の口座に資産を置いておけません。
通常の税金のかかる課税口座に移ります。
このとき100万円だったものが、150万円になっていても非課税なので税金はかかりません。
但し、課税口座に移る時には150万円で購入したかたちになります。その後課税口座で170万円などに値上げりすればそれについては税金がかかります。
手続きは通常の課税口座での取り扱いと同じです。
税金のかかる課税口座にも種類があるので源泉徴収されるか確定申告するかは開設している証券口座の種類次第です。
年末調整はそもそも投資関連の税金は関係ありませんので手続きする必要もありません。
専業主婦や公務員、会社員でもつみたてNISAの確定申告は不要
つみたてNISAの確定申告や年末調整については不要というのはすでにお話したとおりです。
なかには自分の属性別(専業主婦や公務員、会社員、自営業)に確定申告が必要かどうか調べている人もいます。
結論はお話したとおりですので、属性別にみても結論は同じです。
自営業やフリーランスの人は、つみたてNISAに関係なく確定申告をするでしょうが、つみたてNISAに関することについては特別な手続きは不要です。
まとめ
繰り返しになりますがつみたてNISAでは、確定申告や年末調整は必要ありません。
但し、将来の話になりますが、非課税期間である最長20年を過ぎるときまでに、どう対応するかはよく考えておいてください。
つみたてNISAで売却する時の戦略は重要です。仮に資産が市場の暴落などで目減りしているときは尚更です。
なお、現行制度のつみたてNISAと一般NISAは2023年12月末となり2024年からは新しいNISA制度となります。
新制度では非課税期間は無期限化されますが、2023年末まで積立した分は元の制度のままです。
売却時には注意してください。
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