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【火災保険の長期契約】メリット・デメリット、割引率と短期契約とのお得度

 2016/11/11 備える
 
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このところ住まいの保険(火災保険・地震保険)の保険料が全国平均で上昇傾向です。補償内容を変更せずに保険料を安くする方法の一つに火災保険の長期契約があります。

火災保険料はまとめて支払うほど安くなる仕組みになっています。以前なら最長36年間で契約できた火災保険も長期契約の期間も大きく改定されています。

火災保険の長期契約についてのメリット・デメリットを確認して、割引率やその優位性がどの程度あるか改めて確認してみます。

火災保険の長期契約とは?

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火災保険の契約期間は、もともと1年間から最長で36年間契約可能でした。特に住宅購入する場合には、住宅ローンの借入期間に合せて火災保険も同じ期間で保険料を一括払いして補償を確定させることが一般的でした。

ところが収支の悪化などを背景にこれまでにはなかったかたちで住まいの保険(火災保険・地震保険)を取り巻く環境が変わりつつあります。

火災保険を2年以上の期間で長期契約すると、長期係数が適用されて1年間の保険料×契約年数分の保険料ではなく、割引率が適用された長期係数が適用されます。

そのため1年契約の保険料を長期契約の年数分続けるよりも保険料が割安になるのです。

火災保険の超長期の契約は販売中止(2015年10月以降始期分)

2015年10月1日の保険始期の契約から、長期契約のルールが大きく改定されました。具体的には、従来最長36年間契約できた火災保険が、最長10年間に短縮されたのです。

つまり10年超の火災保険契約は現在ではできなくなっています。

この背景には次のような理由があります。

  • 自然災害や水濡れ損害による保険金の支払いが近年増加していること
  • 地球温暖化により自然災害将来予測に不確実な要素が増しているとの研究成果が発表されたこと

このところ異常気象により集中豪雨や台風、竜巻、水害、土砂崩れ、大雪などの自然災害で毎年のように各地で被害があります。

これらの将来予測が難しいということになると36年先の契約まで確定した保険料で契約することが難しいということでしょう。

また以外と知られていませんが、80~90年代の日本の景気の良いときの大量供給されたマンションが築年数の経過に伴い水漏れ事故が多発しています。

こうしたことを背景に収支が悪化、また長期契約が難しい状況になっているのです。

火災保険の長期係数(割引率)、どのくらい保険料が安いのか?

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現在では最長10年までしか火災保険の契約はできなくなっていますが、長期契約をして保険料を一括払するときの長期係数は次のようになっています。

保険期間 長期係数
2年 1.85
3年 2.7
4年 3.5
5年 4.3
6年 5.1
7年 5.9
8年 6.7
9年 7.45
10年 8.2

10年間の場合の長期係数が8.2です。単純に1年間の場合の保険料が長期一括払いで10万円なら8.2万円になるということです。

2015年9月まで契約可能だった火災保険の契約期間36年の場合の長期係数は24.80ですから長期契約での割引率はかなり不利になっています。

火災保険の長期契約のメリット・デメリット

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火災保険の長期契約する場合、それぞれメリット、デメリットがあります。以前ほどではありませんが、念のためこれらの内容を確認しておきましょう。

長期契約のメリット

  • 保険料が割安になる

長期契約のデメリット

  • 保険料が安くなると言っても一括払いだと一時的な負担が大きい
  • 新しい火災保険がでてきたときに補償内容が古いままになる

これらのメリット・デメリットどちらも改定前ほどメリット・デメリットが大きくなくなっています。

保険期間が10年までになったことで、保険料が安くなるといっても長期係数の割引率が改定前ほどは大きくないためです。

火災保険もこの10~15年ほどでかなり変わってきました。現在では長くても10年ですからタイミングによっては中途解約して契約し直すことも可能です。

それでも保険料を少しでも安くする方法は、長期契約が一番であるのは変わりません。

火災保険の長期契約の払込方法

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火災保険の長期契約も払込方法は一つではありません。

  • 長期一括払い
  • 長期年払い
  • 長期月払い

まとめて保険料を支払うほど割引率は大きくなりますので、長期一括払いにするのが保険料が一番割安です。

損害保険会社ごとに規定が異なります。長期一括払いは通常どこでも取扱いはありますが長期年払いや長期月払いは会社によります。

長期契約にして月払いなどだと割引率がほとんどないケースもあるので注意してください。

地震保険に加入している場合には地震保険の動向にも注意が必要

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火災保険の長期契約を検討する際に注意したいのが地震保険です。地震保険の保険期間は1年から5年です。

火災保険が長期契約の場合、地震保険は火災保険の期間に合せるか1年の自動継続になります。火災保険を長期契約にしているのに地震保険を1年にするメリットや理由はあまりありません。

そうなる地震保険も長期契約にしているのが一般的なケースです。仮に火災保険が10年間なら地震保険は5年×2回になります。

地震保険も1990年代半ばから相次いで発生する地震災害の影響もあり改定が続いています。直近は2017年1月の改定で全国平均で5.1%保険料が引き上げられます。

火災保険を長期契約にする場合、地震保険の改定の動きにも注意が必要です。関西圏など地域によっては保険料が引き下げられるケースもあるので、地震保険に加入している、あるいは加入する意向があるときには地震保険の改定状況をよく確認してください。

2017年1月の改定は3回実施される改定の1回目で2回目・3回目の改定時期はまだ発表されていません。

全労済や県民共済など火災共済の長期契約は?

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火災保険の話をすると決まってでてくるのが、全労済や県民共済といった共済との比較です。これら2つの火災共済の契約ですが、今回のテーマである長期契約はありません。

火災共済は原則1年契約になります。その分1年ごとに剰余金を割戻す制度があったりしますので、この辺りは損害保険会社の火災保険とは仕組みが違います。

火災保険と火災共済では、補償内容(保障内容)が違いますので、同じ土俵の乗せて比較するものではありません。

どちらも一長一短があります。内容が違うのにどちらも似たようなものだと思って、いずれかの契約をするのはナンセンスです。

補償内容(保障内容)の違いをよく比較・確認して、どうするのが一番ニーズにあっているか検討してください。

火災保険は長期契約と短期契約(1年)どちらがお得?

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保険料負担を考慮すると、長期一括払いの契約がやはりお得度が高いと言えます。保険料の一括払いが負担のときには、せめて長期年払いにはしておくと多少でも保険料負担を軽減することができます。

まとめ

火災保険の長期契約についていかがでしたでしょうか。火災保険も2000年以前くらいと比較すると、補償内容を自分で選べたり昔の火災保険では欠点があった部分はかなり解消されています。

反面自然災害の増加などで火災保険の収支が悪化して保険料は以前より増加傾向です。今回解説した長期係数も固定されているものではありませんので、何度も改定されています。

2015年9月の契約期間36年の長期係数と15年前の期間36年の長期係数は全く違います。その意味では負担は大きくなっているとも言えます。

その分自分の住まいの周辺の住環境をよく確認して、必要な補償を厚く、そうでない補償は削る・減らすなどすることが必要です。火災保険の長期契約はその中の一つで手軽に保険料を軽減できる方法ですので、一度検討してみましょう。

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平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は400本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
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