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2019年地震保険が値上げ改定(3段階2回目)、都道府県別の今後の保険料

2019年地震保険が値上げ改定(3段階2回目)、都道府県別の今後の保険料
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2019年1月に地震保険が再度値上げ改定されました(3段階2回目)。2017年に3段階1回目の値上げ改定が行われたのに続いての動きです。

■この記事で学べること

【1】地震保険の値上げ改定の理由

【2】2019年地震保険の都道府県別の保険料(値上げりする地域、値下がりする地域)

【3】今後3段階3回目の値上げ改定を見据えて考えることと具体的対策

記事のポイントはこの3点です。

2019年以降の地震保険について、地域ごとに都道府県別且つ建物構造別の保険料と値上げの理由などについて解説します。

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この記事のもくじ

2019年地震保険の値上げ改定の理由とこれまでの経緯

2019年地震保険の値上げ改定の理由とこれまでの経緯

地震保険の値上げ改定の理由と直近の過去の改定

地震保険の改定については、前回は2015年9月30日に金融庁に届出をしています。これは2011年の東日本大震災を踏まえた見直しです。

このとき2014年7月のその前の地震保険の改定(全国平均で値上げ改定)が行われ、また2015年10月には火災保険の改定が行わる予定もありました(全国平均では値上げ)。

地球温暖化による気候変動の関係もありますが、一気に値上げすると負担が大きいこともあり、これを踏まえて3段階に分けて引上げ(値上げ)改定をすることになりました。

  • 3段階1回目 2017年1月
  • 3段階2回目 2019年1月
  • 3段階3回目 2021年?

3回目の改定については詳細がでていないので分かりませんが、3段階2回目の改定が決まったことで、当初言われていたように2021年頃が有力な改定時期になるでしょう。

参考までにこの3段階の前にあった直前の過去の改定をいくつか整理しておきます。

  • 2014年7月 地震保険改定
  • 2015年10月 火災保険改定

つまり保険期間5年くらいの契約だと上記の2つの改定も大きく関係しています。

参考までにこの3段階の改定が決まったのは熊本地震の前です。

地震保険、値上げ改定のこれまでの経緯

3段階の第1回目の値上げ改定が2017年1月の地震保険の改定です。

もともと2015年9月30日の届出では、全国平均で+19%値上げが必要でした。

それを3段階に分けることで2017年1月の改定は全国平均で+5.1%の値上げとなっていました。

2回目、3回目の地震保険の値上げ改定については、今後の基礎データの更新などの影響を考慮することになっていました。

2017年6月15日の金融庁長官への届出はこれを踏まえたものであるということです。

2019年1月からの地震保険の主な改定内容

2019年1月からの地震保険の主な改定予定内容

3段階の改定の1回目は、2017年1月に実施されました。

このときの内容は全国平均で保険料を+5.1%、全国で3区分に分かれている等地区分(地域ごとの区分け)の変更、損害区分の細分化(3→4区分)でした。

各地域の都道府県別の保険料はこの後記載しますが、3段階のうちの2回目となる値上げ改定について主な改定内容をみていきましょう。

小難しい表現になるので次に記載する改定率に記載の構造について簡単に説明しておくと、イ構造(主に非木造、マンションや鉄骨など)、ロ構造(主に木造)です。

地震保険の全国平均の保険料値上げ率(2019年1月)

  • イ構造:+5.5% ロ構造:+2.2% 合計:+3.8%

3段階の2回目は全国平均で+3.8%となる見込みです。

改定による最大引上げ率と最大引き下げ率

  • 最大引上げ率 イ構造:+14.9% ロ構造:+14.7%
  • 最大引下げ率 イ構造:-15.8% ロ構造:-14.5%

全国平均で+3.8%とは言っても地域と構造でかなり差があるのが分かります。もともと地震保険料率などが高い地域などは要注意です。

なお、地震保険は都道府県ごとに1~3等地という等地区分で保険料率が決められています。

3段階2回目の改定では都道府県ごとの地域の等地区分に変更はありません。

地震保険の長期係数の見直し

地震保険も火災保険と同じように長期契約にすると、保険料(掛金)が割引になります。地震保険の長期契約は2~5年のいずれかになります。

今回3段階のうちの2回目の改定でのポイントの一つがこの長期係数の引上げです。

2019 年1月始期以降の地震保険の長期係数(予定)

保険期間 改定前 改定後 増減率
2年 1.9 1.9 0.00%
3年 2.75 2.8 1.80%
4年 3.6 3.7 2.80%
5年 4.45 4.6 3.40%

地震保険料の負担をなるべく少なくしたい人で改定後に値上がりする場合、改定前に長期契約にする方法が一つの手法です。

5年の長期係数が4.45から4.6に変わったのは結構な負担です。正確な計算は少し違いますが、下記のようにイメージしてください。

5年長期契約の地震保険料=1年間の地震保険料×長期係数

1年間の地震保険料×4.45が1年間の地震保険料×4.46に変わります。たった0.01変わるだけですが、まとまった掛金を支払う場合は影響があります。

地震保険の割引適用のための確認資料の拡大

地震保険には、

  • 「免震建築物割引(50%)」
  • 「耐震等級割引(10%・30%・50%)」
  • 「耐震診断割引(10%)」
  • 「建築年割引(10%)」

の4つの割引制度があります。

該当するものがある場合、それを証明する添付書類が必要です。

割引適用に拡大される書類

損害保険会社から契約者宛に発送する満期案内書類、契約内容確認のお知らせでも、更新前の契約及び現在の契約にこれらの割引が適用されていることが確認できれば使えるようになります(改正前は保険証券など必要)。

また建築年割引については、公的機関以外が発行する資料以外ものとして次のものもOKになります。

  • 宅地建物取引業者が発行する不動産売買契約書・賃貸住宅契約書
  • 建築工事施工業者が交付する工事完了引渡証明書(建物引渡証明書)

これらのもので所定の項目(昭和56年6月以降に新築されたことなど)が確認できれば提出資料とできます。

具体的に地震保険の割引適用にどう影響するか?

建築年割引は昭和56年6月以降(建築基準法改正以降に新築)のものが適用です。

現在では多くの物件が適用対象です。満期案内で現契約の割引等が確認できれば他社への切り替えも楽になります。

結構ポイントなのが、賃貸住宅の契約書です。賃貸の場合、最初に割引を適用する際には、その物件が該当することが分かる書類が必要です。

しかし賃貸の場合、それを持っているのは大家さんです。地震保険の割引使いたいので、物件の書類くださいというのはちょっと言いにくいでしょう。

だからと言ってわざわざ他人の所有する家の登記簿謄本など取る手間をかける人も少ないでしょうから賃貸の人も使いやすくなります。

地震保険の値上げ改定(3段階2回目)は2019年1月から!

地震保険の値上げ改定は2019年1月から!

地震保険、3段階の2回目の値上げ改定は、”2019年1月の保険始期”から実施されます。

次に改定される都道府県別の地震保険料を地域別に確認しましょう。

全国平均では値上げ改定となりますが、値下げされる都道府県もあるので注意してください。

地震保険の新保険料(2019年1月以降始期)・(都道府県、構造別)

地震保険の新保険料(2019年1月以降始期)・(都道府県、構造別)

改定後の保険料をみる際の注意点とポイント

ここから地域ごとの新地震保険料を都道府県別、構造別に掲載します。なお地震保険には建築年割引(昭和56年6月以降に新築したものが対象)があります。

築年数でいうと築36年までの物件は対象になります。

すでにかなりの数の対象物件があるので割引なしと10%割引きした2つの地震保険料(掛金)を新旧で掲載します。

ネットにでている新保険料も割引なしのものがほとんどですが、割引が適用されていると改定率が変わるので注意してください。

今回は長期係数も変わるので長期契約をしている場合も同様です。

地震保険料表が多くなってしまいますが、各地域ごとに割引なしのイ構造・ロ構造、10%割引のイ構造・ロ構造で順に載せますので必要なところをみてください。

※他の地震保険の割引が適用される場合(30%引き、50%引きなど)では改定率が違います。

※再度、地震保険の建物構造、イ構造(主に非木造)、ロ構造(主に木造)を確認してください。

※それぞれ契約金額1,000万円の場合の保険料です。契約金額1,500万円、2,000万円等の場合は1.5倍、2倍して計算してください。

※以下の保険料の出典はすべて損害保険料率算出機構です。

北海道・東北

契約金額1,000万円あたりの保険料(掛金) イ構造(主に非木造)・ロ構造(主に木造)

割引なし

  イ構造
改定前 改定後
北海道 8,100円 7,800円
青森県 8,100円 7,800円
岩手県 6,800円 7,100円
宮城県 9,500円 10,700円
秋田県 6,800円 7,100円
山形県 6,800円 7,100円
福島県 7,400円 8,500円

 

  ロ構造
改定前 改定後
北海道 15,300円 13,500円
青森県 15,300円 13,500円
岩手県 11,400円 11,600円
宮城県 18,400円 19,700円
秋田県 11,400円 11,600円
山形県 11,400円 11,600円
福島県 14,900円 17,000円

10%割引(建築年割引等)

  イ構造
改定前 改定後
北海道 7,300円 7,000円
青森県 7,300円 7,000円
岩手県 6,100円 6,400円
宮城県 8,600円 9,600円
秋田県 6,100円 6,400円
山形県 6,100円 6,400円
福島県 6,700円 7,700円

 

  ロ構造
改定前 改定後
北海道 13,800円 12,200円
青森県 13,800円 12,200円
岩手県 10,300円 10,400円
宮城県 16,600円 17,700円
秋田県 10,300円 10,400円
山形県 10,300円 10,400円
福島県 13,400円 15,300円

関東

契約金額1,000万円あたりの保険料(掛金) イ構造(主に非木造)・ロ構造(主に木造)

割引なし

  イ構造
改定前 改定後
茨城県 13,500円 15,500円
栃木県 6,800円 7,100円
群馬県 6,800円 7,100円
埼玉県 15,600円 17,800円
千葉県 22,500円 25,000円
東京都 22,500円 25,000円
神奈川県 22,500円 25,000円

 

  ロ構造
改定前 改定後
茨城県 27,900円 32,000円
栃木県 11,400円 11,600円
群馬県 11,400円 11,600円
埼玉県 27,900円 32,000円
千葉県 36,300円 38,900円
東京都 36,300円 38,900円
神奈川県 36,300円 38,900円

10%割引(建築年割引等)

  イ構造
改定前 改定後
茨城県 12,200円 14,000円
栃木県 6,100円 6,400円
群馬県 6,100円 6,400円
埼玉県 14,000円 16,000円
千葉県 20,300円 22,500円
東京都 20,300円 22,500円
神奈川県 20,300円 22,500円

 

  ロ構造
改定前 改定後
茨城県 25,100円 28,800円
栃木県 10,300円 10,400円
群馬県 10,300円 10,400円
埼玉県 25,100円 28,800円
千葉県 32,700円 35,000円
東京都 32,700円 35,000円
神奈川県 32,700円 35,000円

甲信越

契約金額1,000万円あたりの保険料(掛金) イ構造(主に非木造)・ロ構造(主に木造)

割引なし

  イ構造
改定前 改定後
新潟県 8,100円 7,800円
富山県 6,800円 7,100円
石川県 6,800円 7,100円
福井県 6,800円 7,100円
山梨県 9,500円 10,700円
長野県 6,800円 7,100円

 

  ロ構造
改定前 改定後
新潟県 15,300円 13,500円
富山県 11,400円 11,600円
石川県 11,400円 11,600円
福井県 11,400円 11,600円
山梨県 18,400円 19,700円
長野県 11,400円 11,600円

10%割引(建築年割引等)

  イ構造
改定前 改定後
新潟県 7,300円 7,000円
富山県 6,100円 6,400円
石川県 6,100円 6,400円
福井県 6,100円 6,400円
山梨県 8,600円 9,600円
長野県 6,100円 6,400円

 

  ロ構造
改定前 改定後
新潟県 13,800円 12,200円
富山県 10,300円 10,400円
石川県 10,300円 10,400円
福井県 10,300円 10,400円
山梨県 16,600円 17,700円
長野県 10,300円 10,400円

中部

契約金額1,000万円あたりの保険料(掛金) イ構造(主に非木造)・ロ構造(主に木造)

割引なし

  イ構造
改定前 改定後
岐阜県 8,100円 7,800円
静岡県 22,500円 25,000円
愛知県 17,100円 14,400円
三重県 17,100円 14,400円

 

  ロ構造
改定前 改定後
岐阜県 15,300円 13,500円
静岡県 36,300円 38,900円
愛知県 28,900円 24,700円
三重県 28,900円 24,700円

10%割引(建築年割引等)

  イ構造
改定前 改定後
岐阜県 7,300円 7,000円
静岡県 20,300円 22,500円
愛知県 15,400円 13,000円
三重県 15,400円 13,000円

 

  ロ構造
改定前 改定後
岐阜県 13,800円 12,200円
静岡県 32,700円 35,000円
愛知県 26,000円 22,200円
三重県 26,000円 22,200円

関西

契約金額1,000万円あたりの保険料(掛金) イ構造(主に非木造)・ロ構造(主に木造)

割引なし

  イ構造
改定前 改定後
滋賀県 6,800円 7,100円
京都府 8,100円 7,800円
大阪府 13,200円 12,600円
兵庫県 8,100円 7,800円
奈良県 8,100円 7,800円
和歌山県 17,100円 14,400円

 

  ロ構造
改定前 改定後
滋賀県 11,400円 11,600円
京都府 15,300円 13,500円
大阪府 23,800円 22,400円
兵庫県 15,300円 13,500円
奈良県 15,300円 13,500円
和歌山県 28,900円 24,700円

10%割引(建築年割引等)

  イ構造
改定前 改定後
滋賀県 6,100円 6,400円
京都府 7,300円 7,000円
大阪府 11,900円 11,300円
兵庫県 7,300円 7,000円
奈良県 7,300円 7,000円
和歌山県 15,400円 13,000円

 

  ロ構造
改定前 改定後
滋賀県 10,300円 10,400円
京都府 13,800円 12,200円
大阪府 21,400円 20,200円
兵庫県 13,800円 12,200円
奈良県 13,800円 12,200円
和歌山県 26,000円 22,200円

中国・四国

契約金額1,000万円あたりの保険料(掛金) イ構造(主に非木造)・ロ構造(主に木造)

割引なし

  イ構造
改定前 改定後
鳥取県 6,800円 7,100円
島根県 6,800円 7,100円
岡山県 6,800円 7,100円
広島県 6,800円 7,100円
山口県 6,800円 7,100円
徳島県 13,500円 15,500円
香川県 9,500円 10,700円
愛媛県 12,000円 12,000円
高知県 13,500円 15,500円

 

  ロ構造
改定前 改定後
鳥取県 11,400円 11,600円
島根県 11,400円 11,600円
岡山県 11,400円 11,600円
広島県 11,400円 11,600円
山口県 11,400円 11,600円
徳島県 31,900円 36,500円
香川県 18,400円 19,700円
愛媛県 23,800円 22,400円
高知県 31,900円 36,500円

10%割引(建築年割引等)

  イ構造
改定前 改定後
鳥取県 6,100円 6,400円
島根県 6,100円 6,400円
岡山県 6,100円 6,400円
広島県 6,100円 6,400円
山口県 6,100円 6,400円
徳島県 12,200円 14,000円
香川県 8,600円 9,600円
愛媛県 10,800円 10,800円
高知県 12,200円 14,000円

 

  ロ構造
改定前 改定後
鳥取県 10,300円 10,400円
島根県 10,300円 10,400円
岡山県 10,300円 10,400円
広島県 10,300円 10,400円
山口県 10,300円 10,400円
徳島県 28,700円 32,900円
香川県 16,600円 17,700円
愛媛県 21,400円 20,200円
高知県 28,700円 32,900円

九州・沖縄

契約金額1,000万円あたりの保険料(掛金) イ構造(主に非木造)・ロ構造(主に木造)

割引なし

  イ構造
改定前 改定後
福岡県 6,800円 7,100円
佐賀県 6,800円 7,100円
長崎県 6,800円 7,100円
熊本県 6,800円 7,100円
大分県 9,500円 10,700円
宮崎県 9,500円 10,700円
鹿児島県 6,800円 7,100円
沖縄県 9,500円 10,700円

 

  ロ構造
改定前 改定後
福岡県 11,400円 11,600円
佐賀県 11,400円 11,600円
長崎県 11,400円 11,600円
熊本県 11,400円 11,600円
大分県 18,400円 19,700円
宮崎県 18,400円 19,700円
鹿児島県 11,400円 11,600円
沖縄県 18,400円 19,700円

10%割引(建築年割引等)

  イ構造
改定前 改定後
福岡県 6,100円 6,400円
佐賀県 6,100円 6,400円
長崎県 6,100円 6,400円
熊本県 6,100円 6,400円
大分県 8,600円 9,600円
宮崎県 8,600円 9,600円
鹿児島県 6,100円 6,400円
沖縄県 8,600円 9,600円

 

  ロ構造
改定前 改定後
福岡県 10,300円 10,400円
佐賀県 10,300円 10,400円
長崎県 10,300円 10,400円
熊本県 10,300円 10,400円
大分県 16,600円 17,700円
宮崎県 16,600円 17,700円
鹿児島県 10,300円 10,400円
沖縄県 16,600円 17,700円

地震保険の今後(3段階3回目)考えること、具体的な対応方法

地震保険の今後(3段階3回目)考えること、具体的な対応方法

3段階の地震保険の値上げ改定について、2回目の改定が決まりました。

今後まだ先ですが3回目の改定もあります。これらを踏まえて考えておくこと、具体的な対応をお話します。

自分の地震保険契約の契約時期、満期時期をチェック

すでに解説しましたが、火災保険、地震保険の過去及び今後の改定は次のとおりです。

地域や建物の構造、契約内容などによって下記の改定すべてが値上げになっているケースもあります。

  • 2014年07月 地震保険改定
  • 2015年10月 火災保険改定
  • 2017年01月 地震保険改定(3段階1回目)
  • 2019年01月 地震保険改定(3段階2回目)
  • 2019-2020  火災保険改定?
  • 2021年?  地震保険改定(3段階3回目)

自分の契約している火災保険・地震保険はいつ契約していつ満期なのか、上記の改定のどれが当たっているのかまずは現状を把握してください。

あまり話題になっていませんが、実は次の火災保険改定の動きがでています。

詳細は最後の項目で解説しますが覚えておいてください。

値上げ改定する場合には直前に契約の見直しをするのはよくある手法です。

満期まで待つと改定後になりますから、状況によっては少し前倒しで動いた方が有利なケースがあるということです。

2014年6月に地震保険の手続きをした人は要注意!

いま確認したように現在行われている3段階の改定の前は、2014年7月に地震保険が改定されました。

つまりこの時直前の2014年6月に地震保険を切替えている人は多いのです。

値上げの影響をなるべく回避するには長期契約が有効です。地震保険は最長5年契約できますので、このとき手続きした人の満期日は2019年6月です。

つまり2019年1月(3段階2回目)の値上げが行われた半年後に地震保険の満期の来る人はかなりの数います。

自分で保険の満期管理ができている人は、2018年中に見直しも考えてください。

満期までのんびり待つと値上げ後の掛金になってしまいます。

3段階の3回目の値上げ改定も視野に入れる

そうするとこの後行われる予定の地震保険3回目の改定も+3.8%と予想されます(さらに調整が入ることもあります)。

3段階の改定で1回目が2017年1月(+5.1%)、2回目が2019年1月予定(+3.8%)、3回目に特に間を空けるとも考えにくいところがあります。

2回目と同じ間隔・タイミングなら2021年1月頃に3段階のうちの3回目の改定になります。

実際には2回目の改定が実施されてから改めて3回目の届出がされるでしょうが、これを踏まえて次の地震保険の更新あるいは加入をどうするか考える必要がでてきます。

長期契約で値上がりの影響を避ける

地震保険は1年~5年間のいずれかで契約します。契約期間を長期にするほど係数が有利になるので得になります。

一括払は有利ですが、掛金の負担が一時的に重くなる欠点もあります。

損害保険会社によっては長期年払いというかたちも取れます。

契約期間は5年、支払い方法は年払いで毎年支払うというものです。一括払いより割引率は下がりますが選択肢に入れておくといいでしょう。

地震保険は中途加入、中途解約できる

地震保険は火災保険に付帯して契約しますが、地震保険未加入の人も後から中途加入することができます。

やっぱり加入しようかなという人も中途加入、中途解約の選択があることを覚えておきましょう。

2019年1月に値下がりするケースは長く契約しなくてよい

地震保険料は全国平均では値上げですが、改定後の保険料(掛金)をみて分かるように一部値下がりする地域もあります。この地域の人は改定後の方が有利です。

自分の契約のタイミングもありますが、満期まで期間がそんなに長期でなければこちらは1年契約を基本にしつつ、多少間が空くようならそこに合わせるかたちで長期契約はありです。

改定後の割引された掛金を早く適用できる方法で対処してください。

2018年12月末までが直近の期日

2019年1月改定ですので2018年12月末までが直近のターゲット日時です。

3だんかい回目の改定は2021年とも言われていますが、今回仮に5年長期で継続すれば、3回目の改定後も2年間は値上げを回避することができます。

火災保険の次回改定の動き【2019年3月17日追記】

地震保険の3段階の2回目、3回目の改定が気になるところですが、実はここにきて火災保険に改定の動きがあります。

2018年5月21日に損害保険料率算出機構が金融庁長官に火災保険の料率(正確には参考純率)改定の届出を提出、6月15日に適合性審査の結果通知を受領しています。

地震保険のように火災保険は各社共通した改定になるわけではありませんし、今は自由化されていますからこの内容を必ず実施しなければならないわけではありません。

しかし改定の背景を見ると、自然災害の増加そして水漏れ損害の増加が理由となっており前回の改定と同じ理由です。

適合性審査の結果を受けてから1年程度(数ヶ月前後することあり)先に改定します。

参考までに前回の改定では、2014年6月25日に損害保険料率算出機構が届出、7月2日に適合性審査の結果通知を受け、2015年10月1日に改定をしています。

ちなみに平均の改定幅は5.5%アップです。改定の例を見ると地域では台風の上陸の多い九州、構造では水漏れの多いマンションのアップ幅が高いようです。

2019年に火災保険の改定があってもおかしくないので、保険代理店などに改定などがあるようなら連絡を貰うように依頼しておきましょう。

改定の数か月前には分かります。また地震保険の3段階3回目の改定も2019年中に改定の具体的な内容が公表されることもありえます。

火災保険・地震保険の両方の改定の動き、そしてその改定内容と時期がどうなるか情報収集に努めてください。

まとめ

2019年地震保険の値上げ改定(3段階2回目)、都道府県別の今後の保険料、についていかがでしたか。

地震保険は残念ながら、加入期間が最長でも5年間のため、改定前に手続きしても値上げの改定を回避できるのは最長でも5年間です。

本文中にも記載しましたが、3段階の2回目の改定は長期係数も変わることがポイントです。地域によっては14~15%の値上げと結構な負担増です。

改定のタイミングをみて火災保険を含めた補償内容の見直しなども適宜考えていきましょう。

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2019年地震保険が値上げ改定(3段階2回目)、都道府県別の今後の保険料

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし

平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士・2級DCプランナー・住宅ローンアドバイザー)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。

・個人のライフプラン、お金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

ファイナンシャルプランナー歴20年以上。相談業務の他TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて2003年よりマネーガイドを務め、15年以上に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は600本以上。

「お金の当たり前を、当たり前に。」するために、現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

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