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火災保険と地震保険の税金(確定申告・年末調整)と保険金の超基本

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火災保険と地震保険の税金の全体像を図解

火災保険と地震保険の税金のお金

火災保険と地震保険の保険料(掛金)及び保険金の税金について全体のお金の流れを整理しておきましょう。

どっちの保険の何のお金の話をしているかで、税金のことも変わるためです。まずは火災保険と地震保険のお金の流れを確認しましょう。


契約者が火災保険や地震保険に加入することで、損害保険会社に保険料(掛金)を支払います(図の①)。

このときに税金に関係することは、所得税の保険料控除です。

次に自然災害や火災などで所有している建物や家財に損害を受けて、損害保険会社から火災保険や地震保険の保険金が支払われることがあります(図②)。

これを損害保険金と言いますが、建物が洪水などで全壊(流失)すれば数千万単位のお金が保険金として支払われることがあります。

この際の税金の取扱いがどうなるのかということです。自分で人に聞くときにも何の話をしているのか理解していないと、相手に伝わらないのでまずは全体をイメージしてください。

火災保険と地震保険の税金の2つのお金の動き

このように火災保険や地震保険の契約に基づいて動くお金にかかる税金は2つの動きがあるのです。

  • 保険料(掛金)を支払ったとき
  • 保険金を受取ったとき

また地震保険は必ず火災保険に付帯して契約するルールになっているため、火災保険と地震保険は一つの契約です。これはどこの損害保険会社でも同じです。

しかし税金について火災保険と地震保険では異なる扱いになることがあるため注意が必要です。

なお、図では「契約者」「保険料負担者」「被保険者(火災保険では所有者)」と分けて書いていますが、それぞれが異なる人で契約している可能性もあるためです。

税金にかかることはこの後解説しますが、この3つで重要なのは所有者である被保険者です。持ち家なら登記簿に登記されている人が該当します。

契約者や保険料負担者は、所有者である必要はありません。もちろんこの3者が同じこともあります。

全体像を押えたところで保険料と保険金の税金の動きについてみていきましょう。

保険料控除と火災保険・地震保険(確定申告・年末調整)

保険料控除と火災保険・地震保険(確定申告・年末調整)

保険契約の保険料(掛金)を支払っている場合、その年の保険料を控除することができます。生命保険料控除などと一緒ですから、年末調整か確定申告で手続きします。

火災保険と地震保険の契約は、保険料控除について次のような扱いになります。

  • 火災保険料控除 ×
  • 地震保険料控除 ○

火災保険と地震保険は一つの契約といいましたが、制度として存在するのは、「地震保険料控除」のみで、そもそも「火災保険料控除」というものはありません。

これは火災保険・地震保険ともに持ち家・賃貸いずれの契約でも同じです。契約は一つですので、地震保険料控除の対象になるのは、地震保険の契約部分の保険料だけです。

損害保険会社から保険料控除証明書のハガキが10月頃に届きますが、ここに記載されている金額も地震保険料分だけです。

住まいの保険にかかる保険料控除については、「旧長期の損害保険料控除」というものがありますが、制度が変更されて対象になる人が少ないのでここでは割愛します。

保険金の受取りと火災保険・地震保険の税金(確定申告)

保険金の受取りと火災保険・地震保険の税金(確定申告)

保険金の税金(所得税)の取扱い

自然災害や地震で持ち家が全壊した、火災で全焼したなどした場合、損害保険会社から火災保険金や地震保険金(損害保険金)が支払われます。

火災保険の場合には、建物など直接損害があったものを再築・再購入、修理するための損害保険金以外に費用保険金(臨時費用保険金など)というプラスアルファのお金も支払われます。

直接受けた損害以外に残存物の撤去など間接的にかかるお金が発生するためです。

火災保険や地震保険で保険金が支払われたときの税金(所得税)の取扱いですが、「非課税」となるため税金はかかりません。

もともと年末調整は関係ありませんが、当然この部分について確定申告は必要ありません。

なお、被保険者(所有者)が保険金を受取ったときに、契約者や実際の保険料負担者、被保険者(所有者)異なるときでも贈与税の対象とはなりません。

これは所得税について非課税と説明したとおりです。

保険金は非課税でも確定申告をした方がいいケース

火災保険や地震保険で保険金を受取った場合に非課税で確定申告は必要ないといいましたが、実は確定申告した方がいいケースもあるのです。

具体的には、被災したことによって「雑損控除」を受ける場合には確定申告が必要です。

自然災害や火災などで被災した場合に、雑損控除の他に災害減免法という制度があるのでいずれかを選択することができます。

国税庁 被災者の雑損控除、災害減免の特例等について

火災保険金(損害保険金)を法人が受取った場合の税金

 

火災保険金(損害保険金)を法人が受取った場合の税金

火災保険などで保険金を受取った際の取扱いで気をつけておきたいのが法人契約の場合です(地震保険は居住用建物しか加入できないのでここでは除外します)。

個人の場合と取扱いが少し違うので注意してください。

法人所有の自社ビルや工場建物などに火災保険の契約をしていて、火災で全焼して保険金が支払われたとします。

  • 帳簿上の価額
  • 受取った保険金の額
  • 新たに取得した代替資産の取得価額

簡単に説明すると、上記の3つの金額が必ず一致しているわけではありません。帳簿上の価額と火災保険での評価額が一致するわけではないからです。

また代替資産を購入するにしても、被災する前より小規模にすることもあるでしょうし、大きな規模にすることもあるでしょう。これらの金額に差益が発生すると税金がかかることがあります。

しかし被害を受けたのに税金を一気に掛けられたら負担が大変です。そのためその差額について税務上の手続きで、「圧縮記帳」ということをすることができます。

これは非課税ではなく繰り延べとなります。もしものときには顧問税理士にも相談してください。いずれにしても個人のケースとは扱いが異なります。

国税庁 保険金等で取得した固定資産等の圧縮記帳

まとめ

火災保険と地震保険の税金(確定申告・年末調整)と保険金の超基本、についていかがでしたか。

火災保険と地震保険の取扱いの違い、保険料を支払うとき、保険金を受取るときの保険料控除や所得税の非課税など、場面ごとに話が変わるので混同しないようにしてください。

法人のケースはお勤めの人には特殊な例かもしれません。被災した際には雑損控除などの利用を検討してください。仮に5月に被災しても雑損控除適用のための確定申告は翌年の2月16日から3月15日です。

被災するタイミングによっては1年近く間が空くので覚えておいてください。

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし

平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士・2級DCプランナー・住宅ローンアドバイザー)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。

・個人のライフプラン、お金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

ファイナンシャルプランナー歴20年以上。相談業務の他TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて2003年よりマネーガイドを務め、15年以上に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は600本以上。

「お金の当たり前を、当たり前に。」するために、現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

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