お金の管理ができない人の特徴3つとその対策
お金の管理ができない人は片付けなども苦手な傾向があります。つまりお金に限らず管理するということ自体が苦手なのです。
■この記事で学べること
【1】お金の管理ができない人の特徴3つ
【2】お金の管理に家計簿は必要?
【3】お金の管理方法のポイント5選
【4】キャッシュレスとお金の管理
【5】結婚後の夫婦のお金の管理
お金の管理ができるようになると貯金も増えて、人生の選択肢も増やすことができます。お金の管理方法についてファイナンシャルプランナーが解説します。
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お金の管理ができない人の特徴
お金の管理ができない人の特徴は次の3つです。
- 無駄遣いが多い、よく浪費する
- お金の収支をきちんと把握していない
- 収入-貯蓄=支出になっていない
続けてそれぞれの項目について具体的にみていきましょう。
無駄遣いが多い、よく浪費する
無駄遣いが多い人やよく浪費する人は、お金があると使ってしまいます。
コンビニでもどこでも特に用がなくても入り、いるわけでもない、食べたいわけでもないのに買ってしまいます。
一旦待って本当に必要かどうか考えないことが多いので、まずは頭を冷静にして考えてみることが必要です。
そのために難しいことを抜きにして、とにかく何も購入しないで帰るというシンプルなことを実践してみましょう。
そのお金の使い方が、ただの「浪費」か、必要な「消費」か、未来への「投資」か考えてください。
- 浪費:主に無駄遣い
- 消費:毎日の生活に必要なもの、欠かせないもの。家賃や水道光熱費、通信費など
- 投資:自分のキャリアアップに必要なコスト、貯蓄や株式などの投資、学習費など
お金の収支をきちんと把握していない
「収入」と「支出」のバランスがきちんと取れていない、つまりお金の収支を把握していない人はお金の管理ができません。
手取り収入よりも支出が多い人はお金は貯まりませんし、この状態を放置していればお金の収支は分からないままです。
昔と違って手書きの家計簿で収支が分からず苦労するということは今はあまりありません。
家計簿アプリなどをを使ってお金の収支を把握しましょう。
自分に合ったお金の管理方法を色々試してみて見つけてください。
収入-貯蓄=支出になっていない
お金の管理ができずにいつもお金に困っている人は、余ったら貯蓄すると考えるためです。
- × 収入-支出=貯蓄
- 〇 収入-貯蓄=支出
同じように見えますが、全く違います。
実践するためには、例えば給与天引きなどを利用して給与が振り込まれた時点で貯蓄ができている仕組みにすることです。
さらに毎月の収支は、その月のお金でやりくりすることです。
一時的に想定できないことが発生して、赤字などになることはあっても恒常的に赤字ではいけません。
また給与天引きや積立貯蓄などをして貯めたお金には、手を付けないこともポイントです。
お金の管理に家計簿やアプリは必要?
お金の管理について家計簿の必要性やアプリの利用、他にもExcelシートを使ったり、袋分けして管理する方法などがあります。
大切なことなのでよく理解しておきたいことですが、お金は方法や手段であって目的ではありません。
もちろんお金の管理(家計管理)も目的ではないでしょう。
お金の管理ができるようになることで、必要なお金を貯めてしたいこと、やりたいことなどがあるはずです。
お金はそれらを実現するためのツールでしかありませんし、お金は本来使うためにあります。
お金の管理がきちんとできていないと、必要なお金が貯められなかったり、買いたいものや経験してみたいことにお金を使えないということになりかねません。
家計簿や家計簿アプリ、Excel、袋分けなどは極端な話、自分でお金の管理がしっかりできるならこれらはなくても構いません。
しかしこうしたものを使うことでお金の見える化ができるため、結果としてお金の管理がしやすくなるのです。
どの方法がおすすめというのはありませんが、色々試してみて、自分でもできそうで続けられる管理方法を見つけてください。
手書きの家計簿だと管理が苦手な人は計算が合わずにイライラする可能性もあるので、いまはアプリなどを利用する方がストレスは少ないかもしれません。
まずは真似をしてみて、少しずつ自分に合うように使い方を調整・アレンジしてみるのもありです。
お金の管理方法のポイント5選
実際にお金を管理するための基本的なポイントを確認していきましょう。
手順も含めたポイントは次のとおりです。
- ライフプラン設計をする
- 予算をたてる
- お金を色分けする
- 貯蓄は収入から先取りする
- 収入と支出(家計の収支)を把握する
それぞれ具体的に見ていきましょう。
ライフプラン設計をする
ライフプランの設計をすると、自分がどのようなことをしたいか、そのために必要なお金、予算はどのくらいか、それがいつ必要かが見えてきます。
例えば老後は誰にでもやってきますが、今の自分(と配偶者)の年齢から逆算すれば何年後に老後になるか分かります。
子どもがいる人は、何年後に学校(小学校、中学校、高校、大学)に入学・卒業するかはすでに年齢から決まっています。
子どもをこれから作る予定の人も同様です。
車が生活に必要な人は車検の費用や買い替えのサイクルがあります。結婚や住宅購入の予定があるなら、それぞれ予算組みが必要です。
ライフプラン設計をすることでこうしたことが見えてきます。
それと同時に必要なお金も分かりますし、ライフイベントが重複するなら何を優先するかを考えることができます。
ライフプラン設計をすることでこれから先のお金についてのロードマップも見えてくるのです。
お金は漠然と貯めるのもありですが、何のためにということが明確になっていた方が貯めやすいのです。
予算をたてる
ライフプラン設計をするときに、将来のライフイベントのおおよその予算組みもしますが、ここでは敢えてわけて書きます。
日々の生活にも予算組みが必要です。住居費や食費、通信費など入ってくる収入以上に使ったら、お金の管理はめちゃくちゃになります。
貯蓄や可能であれば投資などにも予算を振り分けて、お金を貯めて増やしていく必要があります。
趣味なども含めれば人によって支出の内容は色々ですが、必要以上にお金がかかっていて無理があるなら見直しなども必要です。
お金を目的に応じて色分けする
お金の管理をするために、その種類によって色分けする必要があります。
- 日常生活に必要なお金(使うお金)日々の生活
- 将来の貯蓄のためのお金(貯めるお金)数年後
- 投資などを含めた将来の(殖やすお金)中期~長期
投資などとてもできないという人は、貯める種類のお金を分けて考えてみてください。
お金の管理ができない人は、毎日の生活のためのお金と将来のために貯めるお金を一つにしてしまっています。
いわゆるどんぶり勘定というやつです。
細かい性格の人でも、別々の種類のお金が一つの財布にごちゃごちゃになっていると何のお金か分かりにくくなります。
管理が苦手な人ならなおさらです。
銀行口座などお金の預け先を分けて、何のためのお金か分かるようにしてください(使うお金の見える化)。
例えば生活費を1週間ごとの袋分けにするのも同じような考え方です。生活費を週ごとに袋分けすることで、1ヶ月のうち1週目に使うお金、2週目に使うお金などがみてわかるようになります。
これもお金の管理の仕組み化する方法の一つです。
貯蓄は先取りする
貯蓄の基本は支出した後に余ったお金でするのではなく、収入から貯蓄を差し引いたものが支出と考えてください。
- 〇収入-貯蓄=支出
- ×収入-支出=貯蓄
この2つを同じようなことと考えないでください。お金が余ったら貯蓄するではいつになってもお金は貯まりません。
お金の管理がザルになるので、勤務先の財形貯蓄などで給与から天引きするか積立で貯蓄するなどしてください。お金を色分けするので預け先などの金融機関や口座を分けることが大切です。
貯蓄のためのお金は生活資金とは別なので、貯蓄を除いた収入の中でやりくりするようにしてください。
また積立したお金は普段の生活費とは別のお金と考えて、安易に引き出さないこともポイントです。
そのために原則として毎月のお金のやりくりはその月に完結することが必要です。
収入と支出(家計の収支)を把握する
お金の管理のポイントは簡潔にまとめてしまえば、収入と支出の把握です。
毎月どのくらいの収入があって、どのくらい支出があるのか把握できていれば、お金(家計)は管理することができます。
お金の管理ができない人は、細かい単位の収支が合わずにイライラすることがあるかもしれません。
百円単位などで構いませんので、大まかな収入と支出の流れを掴んでください。
はじめにお話ししたように家計簿や各種アプリなど自分に合いそうなツールを使って試してみましょう。
それでもお金のやりくりが厳しいなら支出のうち固定費(毎月決まったかたちででていくお金、家賃など)などに無理があることもあります。
それなりにエネルギーは使いますが、家計管理に高い効果がありますから思い切って家計の見直しにチャレンジしてみてください。
お金の管理ができない人は、ここまで挙げた項目のことができていない人がほとんどです。
浪費が多い、欲しいものは何でも買ってしまう、無駄遣いしているつもりはないがコンビニなどによく行って買うつもりのないものをついつい買ってしまうなど一定の傾向があります。
いずれにしてもお金はここまで解説したような仕組みと環境を整えることで管理しやすくなるのです。
キャッシュレスとお金の管理
このところキャッシュレス化が進められていますが、キャッシュレス決済もお金の管理を分かりにくくすることがあります。
特にクレジットカードのように後払いの場合、決済したときと実際に自分の口座からお金が引き落されるタイミングが異なるため、お金の管理がしにくくなります。
お金の管理がどうしてもできない人は、クレカなどは使わないというのも方法です。
そういうわけにはいかないという人はクレジットカードで決済したら、別の銀行口座などに資金を移す・資金を分けるという方法があります。
口座にお金は入っていますが、すべて今後クレジットカード決済で使うお金です。
資金に相当な余裕があればこんな手間のかかることをする必要はないでしょうが、キャッシュレスでのお金の管理に悩んでいる人は試してみてください。
事前にチャージして利用するキャッシュレス決済の場合には、毎月利用する金額(チャージする金額)を決めておくところからはじめてみましょう。
結婚後の夫婦のお金の管理
もう一つお金の管理に問題になりがちなことをみておきましょう。結婚後に夫婦になってからのお金の管理です。
自分が一人暮らしだったときと違い、お金や物の考え方が異なる相手と生活を共にするので、結婚を起点にお金の管理方法が大きく変わることがあります。
共働きのケースと片方が専業主婦(主夫)などによって、結婚後の夫婦といってもひとくくりにはできませんが個別にみていきましょう。
結婚までなるべく早く話し合いを
共働き夫婦の場合、双方に収入があるのでゆとりがあるように考えがちです。実際にそのとおりではありますが、家計が回ってしまうため、管理がザルでも何とかなってしまうのです。
できれば結婚の際に、一度お金のことについて話し合っておくことをおすすめします。
住宅や子どもを作るなら教育のこと、それぞれの収入や貯蓄についてです。
我を張ると上手くいきませんから、相手の話をよく聞いてお互いに譲るところは譲ることが大切です。
独身のときは自由に使えたお金も結婚後は夫婦としてお互いが家庭のためにお金のことを計画的に考えていかなけれなりません。
次に一般的な夫婦のお金の管理パターンを挙げてみていきましょう。
共有口座でお金管理
共有の口座を設けてお金を管理するケースです。共働きではよくあることですが、共有口座なのでその気になれば支出の項目はお互いに分かります。
夫婦でそれぞれの収入に比例した金額を負担します。お互いの収入によっては、完全割り勘的に1/2ずつ負担するという方法もあります。
項目を分けてお金を管理
共働き夫婦でこれもよくあるケースで支出全体を収入による比例按分したり、1/2にするのではなく、この項目は夫、この項目は妻など項目ごとに分ける方法です。
妻もしくは夫の一方が管理
妻か夫のいずれかが管理するケースです。配偶者が専業主婦(主夫)の場合では、お小遣い制などになります。
管理する方がやりくり上手な場合、きっちり管理するので余計な支出はなくなります。
注意点があるとすると、家計を締め上げすぎてお小遣いが少ないなどの状況になると片方に不満が溜まることがあるので注意が必要です。
いずれのパターンの管理にも必要なこと
お金の管理方法はその人、その夫婦ごとに合うやり方があります。何が正解というわけではありませんが、お金の管理を上手くやるために必要なことは共通しています。
- 明朗会計であること
- ルールを決めておくこと
- 柔軟に対応すること
共働き夫婦の場合、共有口座でも項目別でも負担した金額以外は後は自由ということも珍しくありません。
なかにはお互いに収入は全く知らないというケースもあります。
所定の金額以外は自由に使うとしてもいくら収入があるのか、お互いに毎月どのくらい貯蓄をするのかなど透明性があることとお互いに約束してルールを決めておくことは必要です。
一定額以上はお互い自由に使うでもいいのですが、上手くいっているときは問題ないのです。
問題が起きたときに片方が約束通り貯蓄を全くしていなかったなどがあればさらに問題が大きくなります。
お互いに見せるものは見せて透明性があること、そしてはじめにルールを決めておくことです。また長い間には予期しない状況はいくらでもあります。
状況が変わるようならそれに合わせてお互いに柔軟に対応することが大切です。
夫婦の話し合いと言いつつ、実は自分の意見を押し通すことしか考えていなければ話し合いが上手くいくはずがありません。
まとめ
お金の管理がしっかりできていない人は、まずはできることからはじめてみてください。
この記事を読んでこんな面倒くさいことはできないと思った人もいるかもしれません。
お金のやりくりに苦労しているなら、そこから抜け出すためにはじめの一歩を踏み出してください。
行動を変えなければお金のやりくりに苦労する結果も変わりません。
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