1. TOP
  2. 【先進医療】医療保険やがん保険の先進医療特約が重複しているとどうなる?

【先進医療】医療保険やがん保険の先進医療特約が重複しているとどうなる?

LINEで送る
Pocket

病気の治療を医療機関で行うと健康保険の適用で治療費を3割負担で済ますことができます。

医療技術の中には最先端の医療に関わるもので保険適用の検討がされているものの、自由診療扱い(公的医療保険の適用外)のものがあります。それが先進医療です。

医療保険やがん保険などには、この公的医療保険の適用外である先進医療に備えるために、「先進医療特約」が付加できるものが主流になりつつあります。しかし保険料が安いこともあり、特約が重複しているケースがあるのです。

先進医療特約はそこまでして本当に必要なものなのか。その必要性や重複しているときの取扱いや考え方までをお伝えします。

先進医療とは?

9d0071840fdf5e14d2ac4248b0c3cc4c_s

最初に先進医療とはどんなものなのか、具体的な種類や費用などについて確認しましょう。

先進医療とは?

「先進医療」とは、厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養等のことをいい、健康保険の適用は認められていません。つまりこの技術料は自己負担になります。

日本では健康保険の扱いになるものと、ならないもの(自由診療)を併用するいわゆる混合診療は原則として認められていません。

先進医療は医療の選択肢を拡げ、利便性を向上するという観点から、保険診療との併用を認めることとされています。

具体的には、その療養の有効性及び安全性を確保する観点から医療技術ごとに一定の施設基準を設定、施設基準に該当する保険医療機関は届出により保険診療との併用ができることとなっています。

どこの医療施設でも、必ず先進医療の治療を受けられるわけではないということです。

よく耳にするものでは、がんの放射線治療である「重粒子線治療」「陽子線治療」は先進医療ですが、この治療は保険適用外です(重粒子線の一部は保険適用)。それ以外の治療に係る部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、一般の保険診療と同じ扱いです。

具体的な例は下記のようになります。

senshin01

出典:厚生労働省 「先進医療の概要について」

 先進医療の種類

2016年8月1日現在、先進医療の対象となっている療養は100種類あります。

先進医療は、公的医療保険の対象にするかを評価する段階です。その評価の結果、公的医療保険の対象となったり、逆に評価の対象から外れたり先進医療の内容は固定されているわけではありません。

直近では100種類ですが、常に増えたり減ったりしています。

先進医療保険の費用

先進医療の具体的な費用は、治療内容によって費用はバラバラです。いくつか例をみてみましょう。

 senshin02

 出典:生命保険文化センター「先進医療とは?どの位費用がかかる?」

がんの放射線治療関係は200~300万円程度かかるといわれます。また件数ベースでは白内障になったときの「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」が多くなっています。

白内障の場合、単焦点眼内レンズが一般的ですが、これだと眼の焦点範囲が限られます。カメラのレンズでいうと、単焦点のみでズーム機能がない状態です。

これが可能なのが多焦点眼内レンズというわけです。金銭的に問題なければ焦点域は広い方がいいですよね。

先進医療特約があれば、こウした場合に治療を選ぶ余地があるということです。

もちろん経済的に余裕がある人は、無理に特約にこだわる必要はありません。

民間の医療保険、がん保険等の先進医療の対応状況

3f1cf3a1b68da59c1441cd5c5d2f71c1_s

民間の各生命保険会社では、医療保険及びがん保険に先進医療特約が付帯できるようになっています。

むしろ先進医療特約を売りにして、保険の販売をしているケースもあります。今の主流は保険金額が通算2,000万円限度のものです。先進医療の特約はその実費を支払うものです。

この場合であれば、2,000万円が常に保険金として支払われるわけではありませんから注意ください。

ちなみにこの先進医療の特約保険料は月々100円程度です。

医療保険やがん保険に加入する際に設計書を作ってもらうはずですが、保険料の内訳を必ず見るクセをつけてください。

保険料が安いということは、そんなに保険金の支払いもでてきないということです。

医療保険・がん保険などの先進医療特約が重複していた場合

d955e4dfd994b7615f5befe8dcfb601b_s

先進医療保険の特約は、通常は保険金額を限度に実費が保険金と支払われます。いわゆる実損払いです(実際の損害を支払う)。

例えば、生命保険で死亡保障500万円加入して、死亡すれば保険金が500万円支払われます。人の死亡に実際の損害も何もありませんので、足りる・足りないは別にして500万円です。これを定額払いと言います。

一般的に定額払いのものは、重複して保険金が支払われますが、実損払いの場合には考え方としてありません。

同一の生命保険会社などで、医療保険・がん保険に加入して、共に先進医療特約が付帯していても重ねて保険金は支払われません。

保険会社が別の場合はまた対応が違うようですが、保険料が安いとはいえ無駄な保険料です。またあえて重複させておく必要はありません。

医療保険とがん保険であれば、医療保険に付加しておく方がいいでしょう。

先進医療特約から支払われた保険金は医療費控除の扱いにできる?

be2df5fec6503f0b70a62570ad734b4a_s

公的医療保険の適用外となっているので、医療費用控除の扱いがどうなるのか心配する人がいます。先進医療特約からの保険金についても、通常の医療費控除と扱いは変わりません。

医療費控除が使えますから、確定申告などで忘れずに手続きするようにしてください。

医療保険やがん保険の先進医療特約は必要か?

b9cf0e1debaaaf8ecc77cca74623e3cd_s

この話をすると、そもそも医療保険やがん保険が必要かという議論になりがちですが、先進医療特約に絞ってみていきましょう。

先進医療を受ける確率は現状では決して高くない

特約保険料が安い(月々100円程度)ことは、説明したとおりです。そんなに頻度の高くないものに対して必要かということです。但し今後色々変わっていくでしょう。

  • 医療技術が変わっていく
  • 公的医療保険制度が変わっていく
  • 民間の医療保険、がん保険も変わっていく

巻末にリンクがありますが、2016年4月から患者申出療養制度がスタートしています。これも混合診療の流れの一つです。

公的医療保険そのものが変わりつつあるので、これをどう考えるかです。

先進医療特約の必要性とコスパ

保険料負担を考えたら、まあ付けておいてもいいかという人も多いでしょう。確立論の話ですので、100円くらいいいか、将来役に立つことがあれば助かるかもという考え方が一つ。

月々100円、年間1200円、10年で12,000円、30年で、、、36,000円。無駄なものは無駄と考えるかです。

預貯金がある程度あれば、現状の公的医療保険制度で、職業が会社員なら思ったよりは医療費負担はありません。

最終的には考え方の問題ではありますが、医療保険やがん保険に加入する前提であれば、保険料負担とのバランスではあってもいいかと考える人は多いかもしれません。

先進医療特約の必要性を問うなら、医療保険の必要性を改めて考える方が先でしょう。

先進医療特約の加入の仕方

cd59b9bff38a8bebde2856ecc9a489a7_s

先進医療特約について、具体的な加入の方法についてみていきましょう。

新規契約

もともと医療保険やがん保険など、保険に未加入であれば新規契約で先進医療特約を付帯するなどして契約します。

先進医療特約の中途付加

現在既に契約があれば、先進医療特約を中途付加することで契約できる場合があります。保険会社によっては中途付加できないケースもあります。

解約・新規

既に医療保険やがん保険の契約がある場合で、特約の中途付加ができないときには、現在の契約を解約して、新たに契約する保険に先進医療特約を付帯するかたちになります。

最も現在の契約を解約してまで付帯する必要があるかはよく考えてください。

年齢を重ねていれば、保険料は高くなるのが一般的ですし、健康状態に何かあれば安易は解約は危険です。

先進医療特約に加入する場合の選び方

515250acb708988763e788eef5805c09_s

先進医療保険を選ぶ際に、いくつかのポイントについて確認しておきましょう。

保険期間

医療保険やがん保険の保険期間は終身タイプが主流です。先進医療特約も終身タイプが主ですが、終身ではないタイプもあるので確認してください。

保険金額

現在、先進医療特約の保険金額は通算2,000万円限度が中心です。通算金額なのと特約保険料は安いので、保険金額があまり安いものは選ばないようにしましょう。

その他ポイント

先進医療はどこの医療機関でも受けられるわけではないことは既にお話したとおりです。治療によって、受けられる医療機関が決まっています。

その意味では首都圏近郊は、こうした医療機関の数については恵まれています。

居住している地域によっては、医療機関が飛行機や新幹線の距離になることもあります。

すべての保険会社ではありませんが、こうした交通費や宿泊費などを負担できるものや別途プラスαで諸費用等を負担できるものもあります。

こうした医療機関などの状況なども踏まえて検討するといいでしょう。

まとめ

先進医療保険と先進医療特約、いかがでしたか。

日本の保険制度の根幹となっている公的医療保険制度が色々変わりつつあります。患者申出療養制度を絡めて動向に注目してください。

関連記事

 

LINEで送る
Pocket

\ SNSでシェアしよう! /

お金の専門家FPが運営するお金、保険、投資の情報メディア|マイライフマネーオンラインの注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

お金の専門家FPが運営するお金、保険、投資の情報メディア|マイライフマネーオンラインの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は400本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
    快適!マンションライフは保険で決まる(住宅新報社、共著)

この人が書いた記事  記事一覧

  • 公務員の個人型確定拠出年金(iDeCo)とは?加入手続きや限度額まとめ

  • 住宅ローン固定金利/35年の固定金利とは?はじめての固定金利の比較解説

  • 確定拠出年金の相談窓口はどこがおすすめ?相談前に知るべき5つのこと

  • 公正証書遺言/証人の責任や要件は?必要な費用・報酬・手数料・書類まとめ