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自転車保険の義務化で罰則?自転車事故対応の保険を比較するポイント3選

 2016/09/02 備える
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自転車保険の加入が一部の都道府県で義務化されています。自転車事故で高額な損害賠償事例などもでる中で、自転車保険がどんなものかよく分かっていない人も多いでしょう。

自転車保険を取り巻く状況や背景、どんな保険で比較するにはどんなところをみればいいのかなどを紹介していきます。

※自転車保険は、厳密には自転車保険でないものも多いのですが、この記事では自転車保険という言葉で解説します。

自転車保険の加入が義務化された背景と都道府県

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なぜ自転車保険の加入が義務化

 

自転車は、日常生活で子どもからお年寄りまで幅広く利用されています。その一方で、自転車利用者のマナー違反等による事故も発生しています。自転車の事故には相手が自動車の場合や自転車同士、歩行者など色々なケースがあります。

相手が歩行者で自転車が加害者の自転車事故で死亡あるいは重度の後遺症害から高額な賠償請求事例も報告されています。

2015年6月に改正道路交通法が施行されました。一定の危険な違反行為をして2回以上摘発された自転車運転者(悪質自転車運転者)は、公安委員会の命令を受けてから3ヵ月以内の指定された期間内に講習を受けなければいけません。

この受講命令に従わないと5万円以下の罰金となります。

こうしたことも踏まえて利用者が自転車も車両であることを認識して、安全性の確保や適正な利用、保険の加入の推進のために一部の都道府県で自転車保険の加入が義務付けられています。

都道府県単位でみると、自転車保険の加入が義務化されたのは、まだ一部の都道府県です。実務的には各行政によって自転車事故を取り巻く事情や考え方が異なるということでしょう。

悪質な危険行為を繰り返えす自転車運転者に安全講習を義務付ける改正道交法が、2015年6月1日より施行されています。これに伴い自転車保険の義務付けをする都道府県がでてきました。

自転車保険の加入が義務化された都道府県

全国的にはまだ一部ですが、自転車保険の加入の義務付けをする都道府県がでてきています(リンクをクリックすると各自治体の該当サイトが別ウインドウで開きます)。

兵庫県はかなりメディアでも取り上げられましたので記憶にある人も多いでしょうか、2016年になって大阪府や滋賀県などでも自転車保険の義務化がされています。

京都府や東京都、愛媛県なども自転車保険の加入の努力義務化ではありますが、条例が施行されています。

自治体の条例の定めにもよりますが主に以下の人を対象にしています。

  • 自転車利用者
  • 未成年者の保護者
  • 事業者

個人でも事業者もしくはその従業員でも自転車の利用があれば加入を義務付けています。

自転車保険の義務化を無視したら罰則はあるのか?

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自賠責保険に未加入の場合の罰則は?

はじめに参考までに、自動車保険の強制保険である自賠責保険の罰則について確認します。原付やバイクを含むすべての自動車は、自動車損害賠償保障法に基づき、自賠責保険に未加入の場合は運転することができません。

  • 自賠責保険(共済)に未加入で運行した場合は1年以下の懲役、または
  • 50万円以下の罰金

自賠責保険の証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金が科せられます。また無保険での運転は交通違反になるため、違反点数6点が付されて免許停止となります。

ちなみに自賠責保険の補償限度を超えるところから、任意の自動車保険の加入があればこちらあら支払いがされます。自賠責保険に未加入だとその補償分はあくまで自費です。

自転車保険に未加入だった場合に罰則はある?

各都道府県の自治体単位であるとはいえ、一部で自転車保険の加入が義務化されました。自転車も車両扱いですから、万が一事故を起こした際に、無保険だった場合に罰則はあるのかというと罰則規定までは設けられていません。

自賠責保険と比較するとずいぶん罰則がゆるいのが現状です。理由はいくつかあるでしょうが、自賠責保険のように統一された保険制度がないこと、自動車やバイクのように個別の車両単位で管理するシステムがないことなどが考えられます。

自転車保険とは?自転車保険は本当に必要か?

 

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加入が義務化されたとはいえ、そもそも自動車保険とはどんな保険なのか、また自動車保険が本当に必要かみてみましょう。

自動車保険とは?

自転車保険は自転車に搭乗中に第三者にケガをさせたり、相手の物を壊したり、あるいは自分がケガをしたときに補償する保険です。もともと年間数千円の割安な保険でしたが、何年も前に売り止めになっています。

自転車保険は安い保険だったので収益性が良くないのに加え、同じような補償をカバーする保険もあること、損保業界の商品統合の流れもあり「自転車保険」は損保各社ともほとんど取扱いをしていないのが現状です。

反面、自転車事故などが社会問題になった時期もあり、保険に対するニーズも出てきました。現在では自転車保険の代わりに「交通事故傷害保険」を自転車保険として販売しているケースが中心です。

世の自転車保険と言われているものをみると、「自転車向け保険」「自転車プラン」などという表現を使っていることが多く本来の自転車保険ではありません。

補償内容をみても自転車搭乗中だけでない交通事故などまで補償されています。

自転車保険の補償内容

自転車保険に必要な補償の構成は次の2点です。

  • 第三者に対する損害賠償(対人賠償・対物賠償)
  • 自分(あるいは家族)の自転車搭乗中の怪我の補償

必要な補償ということでは、ここに自転車そのものの補償(破損や盗難)もあります。しかし現状の保険の枠組みではリスクの高い自転車自体の補償はついていません。盗難リスクなどは防犯上の予防対策を徹底してください。

第三者に対する損害賠償とケガの補償ということは自動車保険とそんなに違いはありません。交通事故傷害保険で代用しているとお話しましたが、補償の広さでいうと次のようなイメージです。

自転車保険(自転車搭乗中)>>>>>>交通事故傷害保険(交通事故全般)>>>傷害保険(ケガ全般)

自転車保険はすでにほぼ販売していないことはお話したとおりですが、交通事故傷害保険は自転車事故や交通事故全般の怪我まで補償しますから、自転車保険より補償範囲が広い分、保険料は高くなります。普通の傷害保険よりは保険料は割安です。

自分のケガはいいが相手にケガをさせたら心配ということなら第三者に対する損害賠償の補償があればそれで済みます。具体的には前述の交通事故傷害保険に「個人賠償責任保険」の特約を付帯します。

日常生活全般の第三者への損害賠償を補償しますが、個人賠償責任補償、日常生活賠償などと言い回しが異なることもありますので注意してください。

これは傷害保険はもちろん火災保険や自動車保険に特約で付帯することも可能です。

自転車保険は新規加入が必要か?

実は火災保険や自動車保険の特約で付帯できるため、すでに加入している人もいます。賃貸住宅などに住んでいて賃貸借契約をするときに火災保険に加入した記憶がある人は、この特約が付帯している可能性があります。

またクレジットカードに付帯されているようなケースもあります。

単純に第三者への損害賠償の補償だけ心配なのであれば、すでにこれらのかたちで補償されていないか確認しておきましょう。第三者への損害賠償だけがほしいのであれば、自転車保険の新規加入の必要性がない人も実はいるのです。

自転車事故に対応する保険の内容を比較するポイント3選

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①自転車保険の補償内容で比較

 

ケガの補償の場合には、通院給付金に着目してください。実は近年通院給付金の収支が悪く保険料がアップしたり、補償対象になる通院給付の日数が減らされてきています。

自転車保険で安いと思うものは、たいてい通院の補償がないかあってもわずかです。通院何日まで補償されるのか確認しておきましょう。

損保業界の新しい動きとしては、東京海上日動が2017年1月より同性間パートナーを個人賠償責任保険の配偶者に含む改定を行う予定です。詳細は未定ですが、該当する人は動向を追ってください。

②自転車保険の示談交渉サービス

個人賠償責任保険では、各社大きな違いはありません。また最近は示談交渉サービスが付帯のものが中心になりつつあります。

当たり前に思うかもしれませんが、もともと個人賠償責任保険は示談交渉サービスがないものがほとんどでした。最近は付帯されているものが当たり前になってきましたが念のため確認しておきましょう。当事者同士で話をするのは結構しんどいものです。

③自転車保険の保険料

個人賠償責任保険の補償だけでよければ、月々100~200円もだせば特約で1億円くらいの補償を付帯することができます。ここも各社違いはありません。傷害部分の補償については、通院がポイントであるとないとでは保険料は大違いです。

傷害の補償まで必要か、通院まで必要か、その保険料はいくらか、というところを基準に考えてみましょう。加入対象者が家庭内で多いなら傷害部分は家族型にするとお得です。

兵庫県などは県独自の「ひょうごけんみん自転車保険」があります。これは生粋な自転車保険のようですが、通院補償はさすがに付帯できないようです。兵庫県の方は割安なので検討するのもありでしょう。

まとめ

兵庫県や大阪府などで加入が義務化された自転車保険、いかがでしたか。必要以上に心配する必要はありませんが、現在加入の保険で自転車事故の補償がカバーできているケースもあります。

まずは現状の内容をよく確認してから、必要な補償をチェックして検討してみましょう。

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平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引主任者)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は400本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
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