資産運用はやめておけ?/するべきか・しないほうがいいかの基準

資産運用はするべきという人、逆にしないほうがいいという人など意見が分かれます。気にはなるがリスクが心配という人も少なくないでしょう。
■この記事で学べること
【1】資産運用をするべきか前向きに考えたい人
【2】資産運用をやめておくべき人
【3】するべき、やめておけと真逆の意見がある理由
資産運用が気になるが、いま一歩踏み出せない人のために、資産運用をするべきか、しないほうがいいかの基準についてFPがお話します。
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この記事のもくじ
資産運用をするべきか前向きに考えたい人
資産運用をするべきかどうかは、する・しないとも一般的な意見がある一方で、その人自身の状況や考え方で異なります。
前提として、次の条件に自分がどのくらい当てはまるかを基準に考えてください。
- 自分で勉強したり、調べたりしようと思う人
- 資産運用に回す資産や家計に余力がある人
- 多少のリスクなら抵抗がない人
自分で勉強したり、調べたりしようと思う人
どのような資産で運用するかにもよりますが、多少は自分でお金の勉強をしたり、調べたりすることは重要です。
専門家ではないので、こうした人と同じような知識を持つ必要はありません。
一方で、自分の大切な資産に係ることですから、最低限のことはしなければなりません。
積立投資のように少額でコツコツ行い、ある程度はほったらかしにできるものもあります。
資産運用にまわす資産や家計に余力がある人
ここでいう資産運用にまわす資産というのは、お金持ちの人という意味ではありません。
半年くらのは生活できる預貯金があって、貯蓄は続けながらも資産運用に回すことができるという意味です。
積立投資なら月々数千円でも運用は可能です。
どのくらい運用に資金を投入するかの家計の状況や許容できるリスクはそれぞれ違うでしょう。
但し、家計がぎりぎりの状況で一発逆転を狙うようなことはやめてください。
そうなるとギャンブルと変わりません。
多少のリスクなら許容できる人
資産運用をする以上、大なり小なりリスクが発生します。
資産運用をするならある程度は「リスク許容度」があることが必要です。リスク許容度は人によって違いますが、一般的には運用の経験とともに大きくなっていきます。
はじめて運用をする際には、投資にかかる勉強などを多少していないとリスクについて理解ができません。
資産運用をはじめると短期的な目先の動きは資産が増えたり減ったりの連続です。
資産運用をやめておくべき人
資産運用するべき人の反対がやめておくべき人、はっきり言うとやめておけ!ということになります。
それぞれの解説まで目を通すようにしてください。
- 難しい・分からないのでので勉強はしたくない、調べたりするのは面倒な人
- 預貯金が全くない、当分は貯める余裕がない人
- 100円でも10円でも損することは耐えられない人
難しい・分からないのでので勉強はしたくない、調べたりするのは面倒な人
資産運用の知識は誰でもはじめから詳しいわけではありません。
またプロと匹敵するほどの知識を身につけなければできないわけでもありません。
例えば重い病気になって病院にかかった場合、心配や不安なことがあればお医者さんに色々聞きませんか。
それでも納得がいかない、心配が解消しないなら他の医療機関を探したり、ネットで調べたりしませんか。
資産運用も同じです。
健康は何より大切なことですが、生活していく上でお金は欠かせません。資産運用する上で大なり小なりリスクがでてきます。
単に投資リスクといっても大きいものも小さいものなど種類はさまざまです。
自分自身の資産を守り、殖やすのはあなたしかいません。それでもやっぱり嫌だなと思うなら資産運用はするべきではありません。
預貯金が全くない、当分は貯める余裕がない人
預貯金が全くなければ優先順位はこっちが先です。
普通はこの状態で運用しようと考える人は少ないでしょうが、こういう人は運用をするべきではありません。
100円でも10円でも損することは耐えられない人
極端な話、一時的にでも1円でも資産が減るのは耐えられないというなら、資産運用をするべきではありません。
また売却しなければ利益も損失もでませんから、保有しているだけならその時点の評価上の損失です。
わずかな評価損も許容できないならやるべきではありません。
運用にかかるリスクが怖いという人は、リスクの有無で考える人が多いです。
つまりリスクがあるか、ないかということです。加えてそのリスクとは、購入した金融商品の価格が変動する「価格変動リスク」です。
預貯金は価格変動がない金融商品ですが、インフレリスクや経営破綻リスクはあります。
リスクのある金融商品ごとにリスクの大きさもさまざまです。
こうしたことを理解するためには、はじめにでてきた資産運用について多少は勉強する、分からないことは調べてみることが必要なのです。
例えば、月々5千円で積立投資をはじめたとします。
年間で6万円です。10%下落したら6千円、20%なら1.2万円の評価上の損失がでます。
但し、売却しない限りはあくまで評価上の損失です。
積立額が増えていけばこの金額も変わりますが、具体的な数字をみてやっぱり嫌だと思うならやめておくべきです。
このように3つの条件について、いまの自分には無理だなと思ったら資産運用はしないほうがいいでしょう。
資産運用をするべき、やめておけと真逆の意見がある理由
最後に資産運用をするべき、やめておけという真逆の意見があることについてお話しておきます。
運用を全くしていない、したくないという人はリスクを恐れます。
解説したようにリスクといっても金融商品によってさまざまです。よく分からないものに心配や不安があるのは誰でも同じです。
一方で、資産運用をして資産を増やした経験があるといまの低金利に耐えられません。
また運用の経験を積めば積むほど、リスク許容後がより高くなりますからこうしたことが一層顕著になります。
こうしたことから全く逆の意見がそれぞれ存在することになります。
資産運用するかどうかはそのときその人の考えや状況で変わってきます。
その一方で企業年金を自分で運用する「確定拠出年金」に切り替える企業が増えています。
以前、筆者のところに相談に来た方で、同僚が比較的リスクの高い株式の投資信託で運用していて資産が大きく増えたのをみて、資産配分の変更を考えた方がいました。
今後は学生でも資産形成にかかる勉強をする機会が増えてきます。
状況はどんどん変わっていくので、資産運用していたけどやっぱりやめる、逆にはじめるというのもありです。
そのときの状況に合わせて柔軟に対応してください。
まとめ
資産運用はやめておけ?/するべきか・しないほうがいいかの基準、についていかがでしたか。
資産運用は人に言われたり、周囲に流されて仕方なくはじめるものではありません。
リスクが怖いという人は、少額での積立投資から検討してみましょう。
資産運用をするべきか、しないほうがいいかで言えば、できるならしたほうがいいというのが筆者の考えです。
資産形成するために働いて収入を得る以外の手段や経験を持つことが有利だからです。
しかし資産運用をしたくない人が無理にするものでもありません。
資産運用をするにしてもしないにしても、そのときの自分の考えにあった選択を自分の意思で決めてください。
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