銀行の手数料を無料にして節約するコツ5選とことら決済
銀行などでのATMや振込手数料を支払うたびに資産を少しずつ減らします。振込手数料について引き下げの動きも出始め、2022年10月から「ことら決済」も始まっています。
■この記事で学べること
【1】銀行の手数料の見直しの動き
【2】銀行手数料を比較するための条件
【3】メガバングやネット銀行のATM・コンビニ・振込手数料一覧
【4】銀行振込手数料の引き下げの動きとことら決済開始
【5】銀行手数料を無料・節約するための5選
銀行のコンビニでのATMや振込手数料についてのポイントをファイナンシャルプランナーが解説します。
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この記事のもくじ
相次ぐ銀行の手数料の見直しの背景
銀行の各種手数料の見直し
銀行の手数料にはATM手数料や振込手数料、両替手数料、外国送金手数料、手形・小切手関連の手数料などさまざまなものがあります。
生活スタイルによってかかる手数料の比重は異なるでしょうが、日々の生活に誰もが必ず関係するのが、ATMやコンビニでの手数料や振込手数料です。
各銀行における手数料の実質的な値上げを行っています。その背景は長期間に渡る低金利による収益環境の悪化などがあります。
現金の引き出しにはATMは欠かせませんが、店舗の多い銀行からすれば自行のATMは維持コストが必要です。
銀行間の提携やコンビニとの連携なども進んでいますが、銀行の収益構造も変化のときを迎えています。
銀行の手数料と消費税
銀行の振込手数料などには消費税が加算されます。2019年の消費増税(8%→10%)にともない手数料が改定されています。
かつては横並びだった手数料も一律ではありません。メガバンクでも異なる手数料体系を取っています。
この点は戦略の違いでしょうが、手数料にも消費税がかかる点には注意してください。
銀行手数料を無料にする・比較するための条件
銀行におけるATMや振込手数料を無料にしたり、節約したりするためには銀行によって色々条件があります。
主なものは次のとおりです。
- 預貯金・金融商品等の資産残高
- ネットバンキングやWEB通帳などの契約
- 給与振込、年金受取口座の指定
- 指定クレジットカードの該当口座での引落 など
これらによってその銀行におけるポイントが加算されて、ポイントランクやステージに応じて月に所定の回数まではATMの手数料が無料になるなどが決まります。
振込についてはどこに振り込みするかにもよりますが、ネット銀行やネットバンキングが基本です。
上記のような条件があるということは、銀行の手数料を比較する際にもこれらのことがポイントになってきます。
メガバングやゆうちょ銀行、ネット銀行のATM・コンビニ・振込手数料一覧
メガバンクやゆうちょ銀行、ネット銀行の各種の振込手数料についてみていきましょう。
主な銀行のリンクをつけていますので、個別に確認してください(順不同)。
メガバンク・都市銀行、ゆうちょ銀行の手数料一覧
ネット銀行・その他銀行の手数料一覧
銀行振込手数料の引き下げの動きとことら決済開始
銀行の振込手数料引き下げの動き
2020年6月16日に政府の未来投資会議の中で首相から、40年以上不変である銀行間手数料を合理的な水準に引き下げたいとの発言がありました。
銀行間の振込手数料が40年以上も変わることない状況が、キャシュレス化の普及を阻んでいると指摘されたわけです。
これを受けて2020年6月18日の全国銀行協会の会見で、振込手数料の負担がキャッシュレス決済の普及の弊害になっているとの指摘も踏まえて検討していくと話がでています。
この未来投資会議は銀行業界に求めたことは以下の2点です。
- 長らく固定されている銀行間の手数料の引き下げ
- 全銀システムのキャッシュレス事業者への開放
銀行のシステムの開放は、不正アクセス防止などのセキュリティやマネーロンダリングなどの対策もあるためそう簡単ではありません。
今後いつまでにどのように銀行間の振込手数料を変えていく議論をするのかは未定です。
しかし政府が進めるキャッシュレス化の弊害になっているのは否定できないところもあるでしょう。
これまで変わってこなかった銀行間の手数料の動向にも注目してください。
ことら決済サービス開始(2022年10月)
2022年10月11日から「ことら決済サービス」が開始されています。
「ことら送金」とは、送金手数料がお得になる、モバイルの電話番号だけで相手のアプリに関係なく簡単に送金できる送金サービスです。
2022年10月11日の開始時点で20行の銀行で利用可能です。
メガバンクは対応しているのでたいていの人は使えるでしょう。メガバンクで利用可能なのはBank Payというアプリですが、送金手数料はかからないようです。
送金手数料はアプリ業者が決めます。なお、1件あたり10万円超の送金はできません。
少額決済が中心ですが、ちょっとしたやりとりなどはこれで問題ないでしょう。
銀行手数料を無料・節約するための5選
最後に銀行手数料を無料にする、節約するためのポイントをチェックしておきましょう。ポイントは5つです。
- 生活スタイル(居住地域や職場など)などから取引銀行を決める
- 銀行口座の開設先の無料条件や優遇条件を確認
- ATMやコンビニでの現金の引き出しは、時間と場所、回数に注意
- 振込は銀行の窓口ではなく、ネットが基本
- 手数料の優遇と金融商品の購入は分ける
生活スタイル(居住地域や職場など)などから取引銀行を決める
住まいや職場の環境によって利用できるATMやコンビニに制限がでることがあります。
勤務先や取引先から銀行口座の指定を受けることもあるでしょう。
転勤などの多い人は全国に支店があるメガバンクなどの口座があると便利ですし、地域によってはその地域の地銀などの方が色々便利なこともあります。
銀行口座の開設先の無料条件や優遇条件を確認
候補の銀行が決まったたら、手数料が具体的にいくらか、無料や優遇の条件を確認しましょう。
条件を満たしやすい、ポイントのステージが上がりやすいかは人によって異なるので、自分で条件を満たすかチェックしてみてください。
ATMやコンビニでの現金の引き出しは、時間と場所、回数に注意
少し重複しますが、ATMやコンビニでの引き出しや引き出す時間や場所、回数がポイントです。引き出せる場所が少ない、時間が合わないようでは使いにくいだけです。
事情があって引き出しの回数が多いようなら、その条件を優先させる必要があります。
振込は銀行の窓口ではなく、ネットが基本
同じ銀行間ならともかく、他行宛てに振込をすると手数料がそれなりにかかります。振込金額を3万円未満か3万円以上で区切っているケースがほとんどです。
ネット銀行はもちろんですが、メガバンクでも振込ついては店舗の窓口ではなく、ネットバンキングで振込するのが基本です。
手数料の優遇と金融商品の購入は分ける
手数料の優遇条件に資産残高の条件がついていることがあります。預貯金や金融商品、保険商品などさまざまです。
もともと購入する・加入する予定だったものなら別ですが、手数料の優遇を受けるために他の金融商品などを購入するのは本末転倒です。
金融商品に限りませんが、優遇などを受けるために必要のないものには手を付けないようにしましょう。
まとめ
銀行の手数料を無料にして節約するコツ5選、についていかがでしたか。
なかには預金金利が優遇されていたりするものもあります。クレジットカードを利用する人はその紐づけもポイントになることもあります。
メインバンクなどは頻繁に変更するものではないでしょうが、店舗のある銀行とネット銀行など複数の銀行を使い分けるのも方法です。
その際資金移動に手数料がかかるかどうかも関係してきます。
数百円ではありますが、手数料を無料のする方法があるなら積極的に活用すべきです。そのために自分に合った銀行を選んでください。
手数料改定などもときおりチェックしておくといいでしょう。
個人間の少額決済ならことら決済も利用も検討してみてください。
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