【熱中症保険】医療保険や生命保険の入院、傷害保険の対応
毎年暑い時期に熱中症で体調を崩す人が増えてきます。医療保険や生命保険の入院補償、傷害保険で熱中症や日射病はどのように対応しているのでしょうか。
■この記事で学べること
【1】熱中症の医療保険、生命保険、傷害保険の対応
【2】PayPayほけんが熱中症お見舞い金保険を発売
【3】加入保険は熱中症に対応している?
熱中症が増える時期、各保険が熱中症にどのように対応しているかファイナンシャルプランナーが解説します。
※こちらにご登録頂くと「Mylife Money Online」の記事だけでは読めないお得なお金の情報を定期的にお届けいたします。
この記事のもくじ
熱中症の医療保険、生命保険、傷害保険の対応
出所:総務省消防庁「令和4年 都道府県別熱中症による救急搬送人員 都道府県別緊急搬送人員(昨年比)」
保険の種類もさまざまなので、熱中症にどう対応しているかはその保険によって異なります。
上記のように5月1日から9月30日までの2022年の同時期に救急搬送された人数をみると、2022年が圧倒的に増えています。
*青い方が2022年、赤が2021年です。
2022年は速報値も入っていますが、特に三大都市圏のその周辺で顕著です。
こうした状況を踏まえて既存の医療保険や生命保険、傷害保険などがどう対応しているか確認してみましょう。
医療保険や生命保険の入院保障
医療保険や生命保険の入院給付金の特約がある場合、熱中症で「入院」した際に契約しているこれらの保険から入院給付金を受け取ることができます。
但し、入院のない外来治療だけでは通常対象となりません。
また最近はこれらの保険に通院保障がついているケースがあります。一般的に医療保険などの通院保障は入院後の通院を対象にしています。
そのため熱中症による単なる通院だけであれば対象になりません。
参考までに次の統計をみてください。
消防庁の令和4年5月から9月の確報による熱中症による救急搬送状況によると、「初診時における傷病程度別構成比」は次のようになっています。
- 軽症(外来診療) 46,411 人(65.3%)
- 中等症(入院診療)22,586 人(31.8%)
- 重症(長期入院)1,633 人(2.3%)
- 死亡 80人(0.1%)
- その他319人(0.4%)
このように軽症のケースが65%、中等症以上が31%ほどです。
医療保険や生命保険の入院関連の特約等では、中等症以上で入院診療をしないと適用されないことが一般的と考えてください。
傷害保険
損害保険会社で販売している傷害保険やレクリエーションの保険などは、熱中症や日射病などは基本補償に含まれないケースが一般的です。
もともと怪我や事故によるものに備える保険だからです。
但し、熱中症を補償する特約(オプション)があります(熱中症危険特約など)。
*損害保険会社によって特約の内容や名称などは異なることがあります。
そのため傷害保険などで熱中症の補償が必要な場合、特約(オプション)で補償を追加しなければなりません。
医療保険などと異なり、特約を付帯することで主に次の補償などがカバーすることができます(設計プランによります)。
- 後遺障害保険金
- 入院保険金
- 手術保険金
- 通院保険金
これらの日射または熱射による身体の障害の場合も保険金の支払いの対象に含めます。
熱中症についての特約では、死亡補償をカバーしていないことあるので注意してください。
傷害保険の契約がすでにある人やレクリエーションの保険に加入する場合には、こうした特約の有無や付帯状況を確認してください。
大手損保の中にはこの状況をみて、2022年8月より特約の内容を改定したところもでています。
PayPayほけんが「熱中症お見舞い金保険」を発売
2022年4月21日から、PayPayほけんから業界初の「熱中症お見舞い金保険」が登場しました。
保険契約の引受けは住友生命グループのアイアル少額短期保険です。
この保険が面白いのは、毎年3月2日~10 月 31 日の期間限定販売であることです。
1ヶ月単位の加入なら最大7ヶ月、もしくは1日単位で最大7日間の加入が可能です。1日あたり保険料100円から加入可能です。
治療保険金と入院保険金が保障されます。
熱中症だけに特化した保険ですが、夏の暑い時期に熱中症が心配な人は検討してみてください。
加入保険は熱中症に対応している?
すでに医療保険や生命保険に入院等の特約がついている保険なら、まずは契約内容を改めてチェックしておきましょう。
また傷害保険の場合は、特約の付帯が必要なのは解説したとおりです。
傷害保険の場合、医療保険などと異なり、本人だけでなく夫婦型や家族型の契約が可能です。
家族の人数が多いならこうした方法も検討してみてください。
PayPayほけんの「熱中症お見舞い金保険」は、熱中症のみが対象です。
何のために保険が必要なのかがポイントですので、熱中症の危険が不安なら暑い時期だけプラスアルファで加入するのもいいでしょう。
※こちらにご登録頂くと「Mylife Money Online」の記事だけでは読めないお得なお金の情報を定期的にお届けいたします。
まとめ
【熱中症保険】医療保険や生命保険の入院、傷害保険の対応、についていかがでしたか。
いまはさまざまな保険が発売されていますし、後から新しいものがどんどんでてきます。
既存の保険を活かしつつ、新しく発売されてくる保険を上手く合わせて活用するようにしてください。