2024年確定申告にマイナンバーは必要?本人確認の添付書類などまとめ
確定申告でマイナンバーが求められるようになって数年経ちますが、必ず必要かどうかわからない人が多いでしょう。
■この記事で学べること
【1】確定申告でマイナンバーカードは必要?
【2】マイナンバーは確定申告で拒否できる?
【3】マイナンバーの確定申告に必要な本人確認書類と添付書類
マイナンバー(個人番号)について、2024年(令和6年)提出の確定申告での必要性や本人確認の添付書類などについてまとめます。
この記事のもくじ
確定申告2024年(令和6年)にマイナンバー(カード)は必要?
確定申告にマイナンバーカードは必要?
2017年(平成29年)の確定申告から、マイナンバーカードのコピーの添付等が求められるようになりました。
具体的には、「マイナンバーの記載+本人確認書類の提示」または「マイナンバーカードのコピーの添付」が必要です。
実際の確定申告書は下記のようなイメージの書式の書類になります。
下記のイメージ画像は2016年6月現在の国税庁からのものですが、実際の現物も下記と同様の書式です。
画像の右側、書類の第二表には、扶養親族がいる場合のその人のマイナンバーも記入する箇所があります(但し確認書類は不要)。
該当する人がいるなら、自分だけでなくそうした人のマイナンバーも求められます。
確定申告においてマイナンバーカードが必要なのか、必要でないのか気にしている人がいるかもしれませんが、原則として提出は必要であると考えてください。
てください。出典:国税庁
マイナンバーはスマホやパソコンの確定申告では必須?
e-Taxの普及も進み、確定申告を電子申告(スマホやパソコンなど)で行う動きが推進されています。
スマホやパソコンで確定申告をするには、e-Taxの利用が必須になります。
現在、「マイナンバーカード方式」「ID・パスワード方式」の2つがあります。
ID・パスワード方式であれば確定申告時にマイナンバーカードは必要ありませんが、もともとe-Taxはマイナンバーカードが必須でした。
マイナンバーカードが普及した後でもID・パスワード方式を残してくれるかわかりませんが、現状はこのようになっています。
下記のリンク(国税庁)も参考にしてください。
マイナンバーは確定申告2024年(令和6年)で拒否できる?
確定申告におけるマイナンバーカードの提出につき、必要の有無を気にする人は、マイナンバーカードのコピーの添付が拒否できるか(提出しない)ことを考えている人でしょう。
確定申告マイナンバー書かない
確定申告でマイナンバーを書かない場合、どうなるのかというと次に解説するように罰則があるわけではありません。
マイナンバーカードは確定申告で提出を拒否できる?
確定申告でマイナンバーの提出を拒否できるか、必要か必要でないかというと次のとおりです。
国税局のQ&Aを参考にみてみましょう。
Q1-15 扶養控除等申告書に従業員等のマイナンバー(個人番号)を記載させなかった場合、罰則はありますか。(平成28年5月17日更新)
(答)
扶養控除等申告書にマイナンバー(個人番号)の記載がなかった場合に罰則はありませんが、扶養控除等申告書へのマイナンバー(個人番号)の記載は法令で定められた義務であることから記載を求めるようにしてください。
Q2-3-3 税務署等が受理した申告書等にマイナンバー(個人番号)・法人番号の記載がない場合や誤りがある場合には、罰則の適用はありますか。
(答)
税務署等が受理した申告書や法定調書等の税務関係書類にマイナンバー(個人番号)・法人番号の記載がない場合や誤りがある場合の罰則規定は、税法上設けられておりませんが、マイナンバー(個人番号)・法人番号の記載は、法律(国税通則法、所得税法等)で定められた義務ですので、正確に記載した上で提出をしてください。
このように確定申告におけるマイナンバー提出に罰則規定は設けられていません。
しかしいずれも「マイナンバーの記載は法律で定められた義務」と書かれています。
マイナンバーカード導入の背景は公正な税という考え方があります。
きちんと申告・納税している人からすれば、稼いだお金について黙っていて税金納めないのはずるいということですので、そういうことがしにくくなるわけです。
確かに罰則はありませんから、ある意味拒否できなくはないのでしょう。
しかし「法律で定められた義務」の意味するところは理解してください。
罰則がないのでマイナンバーカードのコピーの添付を確定申告の書類にしなかったとしても、税務署からすれば何かあるとは思われるかもしれません。
これを踏まえてマイナンバーの提出の拒否については各人が自分の責任で判断というのが結論です。
後は現場で税務署がどう対応するかということもあるでしょう。
仮にマイナンバーカードのコピーの添付や掲示をしないかたちで通っても、マイナンバーカードの制度がなくならない限りは拒否し続けるのは時間の問題というところだと考えます。
上記の国税庁のリンクにあるQ2-3-1からQ2-3-3までを読めば主旨は分かりますので、ぜひ目を通してください。
マイナンバーの拒否と今後の動向
マイナンバーの現状から今後の動きなどをについていくつか確認しておきましょう。
マイナンバーが求められるケース(金融機関等)
2015年12月31日以前に証券口座を開設している場合、証券会社にマイナンバーの提供が住んでいない人は注意が必要です。
具体的には「2022年1月1日」以後、最初に株式や投資信託の売却代金や配当金等の支払いを受ける時までにマイナンバーの提供が必要になります。
これまで行われてきたマイナンバー提供の猶予期間が2021年末で終了しますので注意してください。
マイナンバーカード健康保険証へ移行(2024年秋)
マイナンバーカードが健康保険証として利用できる仕組みは2021年10月20日から全国の医療機関や薬局で順次導入されています。
しかし2022年10月に政府は現行の健康保険料を廃止、2024年秋にマイナンバーカードを使う保険証(マイナ保険証)に切り替える予定です。
色々不備もあったのでどうなるか未定の部分もあります。
マイナンバーカードの普及率(交付率)
総務省の発表によるとマイナンバーカードの人口に対する交付枚数率は、全国で72.3%(2023年10月末時点)です。
この数年でかなり伸びてきました。
国の政策としてマイナンバーカードやキャッシュレスなどは、今後より推進していくものと思われます。
税制改正大綱や各種改正などに見える動き
個人事業主などの人は確定申告を青色申告にしている人も多いでしょう。税制改正により青色申告特別控除が改正されています(青色申告控除額が65万→55万円に変更)。
控除額が減らされるわけですが、これを65万控除を維持する要件にe-Taxなどでの申告があるのです。
マイナンバーの普及とともに、下記のように確定申告や年末調整の電子化が進められています。
出典:国税庁
*年末調整については2020年10月から、確定申告については2021年1月から開始されています。
確定申告の電子化によって利便性はよくしていくということでしょう。
2024年(令和6年)マイナンバーで確定申告に必要な本人確認と添付書類
実際に確定申告時に必要な本人確認書類や添付書類などを確認していきましょう。
マイナンバーの本人確認書類・添付書類/マイナンバーカードがある
マイナンバーカードのみで本人確認(番号確認・身元確認)ができます。e-tax送信する場合には本人確認書類の提示・コピーの添付は不要です。
これは元々e-taxの利用にマイナンバーが必須だったためです。しかし2019年1月以降e-tax利用が簡便になりID・パスワード方式も使えるようになりました。
これに合せてスマホで確定申告ができるようになっています。
一応お伝えしておくとこの方式(ID・パス)については、「マイナンバーカード及びICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応」と記載されています。
マイナンバーの本人確認書類・添付書類/マイナンバーカードがない時
マイナンバーカードがないといっても、単に発行が間に合わない、どこに置いたか忘れてすぐに見つからないなど理由は色々あるでしょう。
確定申告でマイナンバーカードが間に合わないあるいはない時には「番号確認書類」+「身元確認書類」の2つがあれば大丈夫です。
番号確認書類(マイナンバーの確認)
- 通知カード
- 住民票の写し又は住民票記載事項証明書(マイナンバーの記載要)
身元確認書類(記載したマイナンバーの持ち主の確認)
運転免許証、公的医療保険の被保険者証、パスポート、身体障害者手帳。在留カードなど
これらの2つのコピーの添付または掲示します。
なお、還付申告以外で青色申告者などの確定申告手続きにおいて番号確認書類を省略できるケースがあります。
基本的には必要なものですが、該当するようなら覚えておきましょう。
マイナンバーは毎年提出が必要!?
上記の写真の通りですが(税務署内に掲示されていたもの)、前年にマイナンバーを提出している人でも毎年提出することが求められます。
前の年に提出したから今年はマイナンバーの提出は不要というものではないのです。
前の年にマイナンバーの提出を拒否した人は今年改めて提出を求められることはわかるでしょう。しかしマイナンバーを提出している人も同様です。
毎年提出が求められるものと認識してください。
まとめ
2024年(令和6年)
確定申告にマイナンバーは必要?本人確認の添付書類などまとめ、についていかがでしたか。
マイナンバーカードについては、個人情報が捕捉される、お金のやり取りまで筒抜けになりそうなど、漠然とマイナスイメージがあります。
しなくて済むならマイナンバーは入れたくない人も多いでしょう。
今後本格的には金融機関にもマイナンバーの提供が必須になってからの方が多くの人に影響を与えます。
個人情報セキュリティの面などちょっと不安に思うこともある一方、便利な面もあります。
- コンビニで印鑑証明や住民票が取得できる
- e-taxマイナンバーが必須(電子申告は利便性がよい)
- オンラインでの本人認証が簡単
後ろ向きに考えるよりは、まっとうにお金を稼ぐこと、殖やすこと、そして税制上有利なものがあれば積極的に活用するなどを考えた方が現実的で健全です。
マイナ保険証が事実上強制されることで、確定申告についてもより推進されることが想定されます。
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