「少ない収入でお金を貯める方法」とコツ5選
少ない収入でお金を貯める方法について、お金を貯めるのに収入の多い・少ないは関係ありません。節約や正しい貯蓄方法、家計管理を知り、継続・実行することです。
■この記事で学べること
【1】収入の多い少ないは絶対条件ではない。
【2】家計簿は必要?
【3】夫婦共働きの場合と人生の3大支出
【4】少ない収入でお金を貯める方法とコツ5選
【5】お金を貯めるシンプルな考え方
賢く上手に少ない収入でもお金を貯める方法やそのコツ・シンプルな考え方について、ファイナンシャルプランナーが解説します。
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この記事のもくじ
賢く上手にお金を貯めるのに収入の多い少ないは関係ない
ものすごく勘違いしている人もいるので最初に言っておくと、お金を貯めるにあたり少ない収入だから駄目ということはありません。
もちろん収入が多いに越したことはないのは確かです。お金がお金を生み出していくからです。お金を稼ぐことに勝る貯蓄はありません。
しかし少ない収入だから絶対に貯蓄ができないというものではないのです。
例えば年収300万円でも計画的に貯金してお金を貯めている人がいる一方、年収1,000万円あってもほとんど貯金のない人もいます。
お金の貯まらない理由はさまざまです。
もちろん年収1,000万円以上あっても同じことです。お金を貯めるのに基本的なところはダイエットに似ています。
体に取り込むエネルギーよりも、体から使うエネルギーが多ければ体はダイエットできていきます。
お金も同じで稼ぐ量(収入)が使う量(支出)より多ければ、無理なくお金は貯まっていきます。根本的なところは非常にシンプルです。
分かっているけどできないという人もいるでしょうから、基本的なところから一つずつ確認していきましょう。
お金を貯める方法の超基本
お金を貯める方法、考え方はシンプルです。実際のところお金を貯めて殖やす基本は限られています。
お金を貯める方法の超基本
具体的には次の3つです。
- 稼ぐ、収入を上げる
- 無駄な支出を減らす
- 資産運用でお金を殖やす
会社員であればスキルアップやキャリアアップ、自分で事業を持っている人は収益のアップです。
支出を減らすのは、必要なものはどんどん使ったらいいと思いますが、不要なものとの線引きが大事です。
節約も一定期間の目標があるものなら何とかなるでしょうが、期限なくきっちり締め上げるだけの節約は気持ちがもちません。
大切なことは、家計におけるお金の出入り(収入と支出)をきちんと把握しておくことです。
貯まらない人はここができていません。
小手先の節約ではなく根本的なところから修正していかないと続きません。
ちなみに資産運用と書きましたが、絶対無理と思った人もいるかもしれません。残念なことに低金利のいまの時代、お金を貯めているだけでは、殖やしにくいのです。
昔の金利の高かった時代はただ貯めたお金を預けておくだけで勝手に殖えました。
今はお金を貯める・殖やすために少しは知識が必要です。
いきなり資産運用をはじめなさい!などと言うつもりはありません。ただこれからの時代収入を得る・増やす方法を複数持っているのは大きな強みです。
少しずつでもこうしたことに触れる機会を増やしていくことを考えてください。
会社員で勤務先で確定拠出年金などを導入していれば、継続した投資教育などをしています。
無料ですし会社が提供してくれるものなので知らん顔をしないで積極的に参加して知識を吸収していくことを心がけましょう。
短期間で上手にお金を貯める方法はある?
何とかいまの苦しい状況を逆転したいと考える人も多いかもしれませんが、「短期間でお金を貯める方法」があるとすれば一つだけです。
先ほどお話した「収入を上げる」「支出を減らす」これを極端にするしかありません。
一時的に稼げる仕事をする、仕事の数を増やす、極端に支出を減らすなどです。
短期間にお金を貯めるといっても金額や期間によってさまざまです。無理は続きませんから体を壊す、逆に資産が減る可能性もでてきます。
投資や宝くじで一発当てる方法があるという人もいるかもしれませんが、これらはお金を貯める方法ではありません。
特に博打的な要素が高いものはリスクも高くなります。
短期間で上手いこと何かできないか工夫することは悪くありませんが、お金を貯める方法の基本をしっかり身につけて実践することを優先してください。
お金を貯めるため、節約のために家計簿は必要?
家計簿についてはよく聞かれることでもあるのですが、どうつけたらいいか?とか何かいい家計簿のソフトやアプリはないかなども同じ質問ですね。
家計におけるお金の「出」と「入」が把握できていることが大事です。家計簿はそのためのツールでしかありません。
ざっくりでもいいので収支が把握できているかが重要です。
便利なアプリなどは使ったらいいでしょうが、アプリを選ぶ・使うことが目的ではありません。
利用できれば便利ですから、積極的に活用してください。
家計簿は絶対に必要か?
お金の収支がざっくりとでも把握できるなら、家計簿は必須ではありません。
あれば家計管理がしやすいというくらいです。
もちろん家計簿や家計簿ソフトやアプリを使ってもOKです。これらのものを活用すれば、お金の流れの把握がより正確になります。
但し家計簿つけるのもコツがあるので、大ざっぱな性格な人は細かいお金の管理は苦手でしょう。
性格の細かい人は数十円、数百円お金が合わなくてイライラしたります。
今は便利なアプリがあるので以前よりこうしたことは減ったでしょうが、家計簿をつけることが目的になっては本末転倒です。
家計簿はつけるのが「目的」ではなくあくまで「手段」の一つです。
本来の目的を見失わないように、自分に合った家計管理をしてください。
家計簿がなくてもある程度お金の収支が把握できるなら、家計簿にこだわる必要はありません。
クレジットカードでも家計管理はできる
お金の管理ができる人はクレジットカードを使う方法もありです。
念のため言っておきますが、キャッシング機能はゼロ、リボ払いは絶対に使わないことです。
まったく必要ありません。
後は細かい端数はいいですが、使ったらその日か次の日くらいまでに現金を別のところに移動させておく。専用に銀行口座を設けても構いません。
できればメモ書きなどで「いつ」「何に」「いくら」使ったかわかるようにしておきましょう。
後払いでもすでに使ったお金として見えるかたちにしておくことです。
クレジットカード自体は引落のタイミングにズレがありますが、すぐに資金移動させてお金を分けるクセを付けておくと、現金払いと変わりません。
このお金が通常の預金口座に入ったままだと、いくら使えるお金が残っているのか分かりにくくなります。
クレジットカードの明細がでますので、最終的にこれでもある程度お金の出入りがわかります。
これが面倒だと思うなら、カードがあるとつい使ってしまう人はクレジットカードは合わないので使わない方がいいでしょう。
後払いのクセがついて家計管理がずさんになるからです。
夫婦共稼ぎの場合は一度、我が家のお金のルールを話し合う
いまは共働きも珍しくありません。夫婦二人でお金を稼ぐことは家計のリスクヘッジにもなりますし、世帯収入も上がります。
お財布を夫婦で共有していることもあれば、夫婦でも財布は別というケースもあるでしょう。
どちらがいいというものではないので、その家庭に合ったやり方で決めていけばOKです。
それでも財布が別でも、はじめにきちんと向かい合って夫婦でお金のことは決めておきましょう。
また家計の状況が変わったときには、その都度きちんと夫婦ですり合わせすることも大切です。
問題が表面化しないと後回しにすることもあるでしょうが、後に回すほど問題は大きくなりがちです。
よくあるのは財布は夫婦で完全に分けて、家賃や光熱費を夫口座、食費や日用品を妻の口座からなどのパターンです。
一見合理的ですが、お金の動きがお互いに見えないので実は意外と貯まらないことも珍しくありません。
仮にお互いに収入の一定割合は貯めるというルールがあってそれが守られているなら問題はありません。
財布は別でも貯めるための共通の家計管理口座などを作り、お金の動きをお互いに見える化すると貯まりやすいですね。
そのためにはきちんとお金について定期的に話し合う事が必要です。
人生の3大支出に備える
人生の3大支出とは、次の3つです。
- 「住宅購入資金」
- 「教育資金」
- 「老後資金」
住宅購入資金を除くと、そのお金を使う時間軸を動かすことができません。
すでに子どもがいる人、出産予定の人は教育資金の支出時期が確定しています。
今年生まれた子どもがいるなら、16年後に高校、さらに3年後には大学と教育費がかかり、家計がきつくなる時期に入ります。
子どもがいる段階でこれらの日時はすでに確定しているのです(出産予定も同様)。
時間は勝手に経過しますから、時期が来れば教育費はかかります。子どもが2人、3人いればその期間が長くなります。
大学へ進学を前提にしている場合、子供が2人いて大学にいくタイミングが重複するケースでは教育費負担がもっともきつくなります。
繰り返しますがその時期は子供がいる段階で何年も前から分かっていることだということです。
なお、老後資金も同様です。0歳の赤ちゃんも75年後には後期高齢者です。今の自分の年齢から逆算すれば、いつ、どんなお金が必要になってくるか実は分かっているものも多いのです。
支出の時期が分かっているなら、早い時期から少しずつそれに備えて貯めていくことが必要です。
この大きな支出の時期と金額がぼんやりとでも頭にあると、日頃のお金の使い方も少し変わってきます。
少ない収入でお金を貯める方法とコツ5選
例えばこういうところでポイントカードを作るとお得!などの情報はたくさんあります。
それはそれで大切なのですが、根本的なところから軸を修正しないとお金はなかなか貯まりません。
少ない収入でお金を貯める方法とコツについて、重要なポイントを5つお伝えします。
お金を貯めるのに、収入と支出のところについてはお話しした通りです。
ここではもう少しテクニカルなところもお話ししておきたいと思います。ポイントは5つです。
お金を目的別に色分けして、ライフプランを作ってみる
お金は目的と目標があった方が貯まりやすいのです。
日々の生活資金、教育資金など中長期的に貯めるお金、使途は明確でないが万が一のときや将来に備えておくお金など、お金も目的を考えて色分けすると貯め方も変わってきます。
日々の生活資金なら出し入れ自由な普通預金に入れることになるでしょう。
教育資金なら直ぐに引き出せなくてもなるべく有利に殖やせるものに預けることもできます。
漠然としてではなく、ある程度明確な目的を持ってそのために貯めるということです。
人生の三大支出のお話をしましたが、ライフプランを設計してみると、先々のお金が見える化します。
有料でも無料でも専門家に依頼するか、アプリなどを使って自分で試してみるでもOKです。
自分の将来のお金を見える化してください。ライフプランも作ることが目的ではなく、将来のお金のことを把握して今するべき行動に反映させるためのものです。
収入を自動引き落としで積立てする
自分でお金を貯められている人はともかくそうでない人は、給与天引きや金融機関の自動引落などを使って積立をしてください。
肝はなるべくお金を預けやすくて、引き出しにくいところに預けることです。
そして給与天引きや自動引落された後の収入で生活できるように家計を見直ししてください。
これができないとお金が足りなくなって、せっかく積立始めたお金を使いだすので、いつになっても貯まりません。
- 収入-支出=貯蓄 ×
- 支出=収入-貯蓄 ○
上記のように考えてください。お金が余ったら貯蓄するのではなく、最初から貯蓄ありきだということです。
それすら難しいということだと、そもそも毎月の固定費が高いとか、別の何かに問題があります。
最も利用しやすいのが、会社員や公務員なら財形貯蓄です。
給与天引きですので、財形貯蓄分が引かれて給与が振り込まれます。
もちろん給与振込後に自動振替することも可能です。お金の管理が苦手な人は預けやすく(給与天引き・自動振替)、引き出しにくいものの方が貯めやすいのです。
貯めた後のお金で生活する習慣、そして貯めることを習慣にすることを心がけてください。
家計の使途不明金を把握・固定費を減らす
先ほどもお話ししましたが、お金の出と入で家計をざっくりでも把握している人は改めて家計簿つけてもそんなに誤差はありません。
家計簿きっちりつけている人はなお更です。
しかしどんぶり勘定でやっている人は、多くのケースで「使途不明金」(何に使ったか分からないお金)があります。さらに毎月必ずかかる固定費の把握が重要です。
家計の使途不明金の把握
例えば会社員の人の使途不明金の把握。
- 自分の源泉徴収票をみる。
- 年収、社会保険料、所得税を把握、前年の年収の10%を仮の住民税として計算
年収-(社会保険料+所得税・住民税)=手取 - 支出を書き出す(百円単位四捨五入でOK。2~3か月の平均をとる)
- 貯蓄できている金額を書き出す
- 手取り-(支出+貯蓄額)=?
自営業の人なら確定申告書などから拾い出してください。
会社員の場合、源泉徴収票で収入が完全に補足できますから(住民税は手計算)、支出をきっちり書き出せば、かなり細かなところまで分かります。
手取り収入が確定していて、支出と貯蓄が1円単位で正確な金額なら、理屈の上では5の計算結果は0になります。
もっともある程度は誤差の範囲ですが、月3~4万円使途不明金がでてくることも珍しくありません。
よく節約をするのにスマホの料金をもっと減らしなさいとか、保険を見直しなさいなどいうことがありますが、最初にするのは使途不明金の把握です。
スマホの料金見直ししても、使途不明金がそのままで家計がザルら、根本的な問題が解決していないため状況は改善されません。
家計の固定費を減らす
固定費は住居費やスマホなどの通信費、自動車などのローン、加入している保険、プロバイダー料金など使用の多い少ないに関わらず必要なお金です。
日々の支出からそれぞれの固定費がどのくらいあるのかチェックしていきましょう。
食費や水道光熱費などの変動費も大切ですがまずは固定費です。
小手先の食費の我慢より、手はかかりますが固定費を思い切って見直した方が効果は高いです。
使途不明金の有無、そして固定費をきちんと見直してみましょう。もし自分でやるのが難しければ一度は専門家に依頼してみてください。
支出の浪費・消費・投資
使ったお金は「浪費」か「消費」か「投資」をみてください。
- 浪費:無駄な支出
- 消費:生活に必要なお金
- 投資:支出時はマイナスでも、将来プラスになる可能性のある支出
ギャンブルや見栄を張って高額なブランドものを購入するのは浪費です。支出にもこのように性格があるので、支出の色分けをしてみてください。
お金を使うときにちょっと迷ったらひと呼吸おいて、上記のどこに当てはまるか考えてみるといいでしょう。
家計簿ならその中に、クレジットカード払いなら支払明細に買ったものの明細がありますからみれば分かります。
人間ですから多少の息抜きがあっていいと思いますが、浪費ばかりなのは論外です。
身の丈にあった生活をすること
収入が増えると今よりも良い生活がしたくなります。
良いところに住みたい、良い車に乗りたい、旅行に行きたい、欲しいものをどんどん買う、などお金が増えれば使いたくなります。
お金は使うためにあるのでそれはそれでいいのですが、使うにしても貯めるところは貯めておかなければなりません。
収入がアップしてもそれが永遠に続くと約束されているわけではありません。
体調を崩して働けなくなったり、リストラされたり、災害で被災したり、事業がうまくいかなくなることもあるでしょう。
これらの状況の陥ったとき、収入が増えて使うお金が増えた分、お金がなくて貯蓄できないときよりたちが悪い状況になる可能性があります。
何らかの事情で収入が減ったときに、一度上げた生活レベルはなかなか落としにくいからです。
収入が増えて生活の質が上がるのはいいことですが、お金に対する基本的なスタンスまではぶれないようにしなくてはいけません。
自分の軸がしっかりしていれば問題ないのです。
お金は本来使うためにあるので、そのための自分なりの使い方を考えてください。
個々の価値観に大きく関係することですが、生活の質を上げるために、必ずしもそれだけではないところにも目を向ける必要があるでしょう。
賢く上手にお金を貯めるためのシンプルな考え方
収入が少なくても賢く上手にお金を貯めることは可能とお伝えしました。
いまは貯めるだけでは殖えにくい時代です。お金が貯まりだすともっと頑張ろうという気持ちにもなります。
100万円、500万円、1,000万円など目標を決めて貯めていくと、その先に殖やすことも考える場面がでてきます。
最初にお話したように、お金を稼いで収入を増やすこと以上に勝る方法はありません。もちろんそれだけでは支出がザルになるので、支出のコントロールも必要です。
いま収入が少ないから、お金が貯まらないから何とか節約したいのだ、など反論もあるでしょう。
しかしいまの状況を同じように続けていても、5年先、10年先もお金が貯まらない状況は変わりません。
あなたの未来は今の行動の延長線にあります。同じことをしていては、将来も今と状況が変わらないままです。
消費・浪費・投資といいましたが、現在収入が少なかったとしても将来に向けて投資(自分への投資、お金の投資)をして、少しずつ行動や考え方を変えていくことは大切です。
例えばいまは主婦(主夫)や学生さん(大学生、高校生など)、失業中ならそんなに勤労収入は取れないでしょう。
いまの自分の状況をみてエネルギーを集中させるところがどこか考えてください。
学生さんなら社会に出る前から、この記事で書いたように家計を自分で把握して生活する習慣を身につけておくことなどは必須です。
先を見据えて自分が何をすべきか考えて行動してください。
期限つきならともかく終わりの見えない無理はまず続きません。一時的に無理して頑張っても後で反動がきます。
この記事のテーマから外れるかもしれませんが、うまく家計をコントロールしつつ収入を増やすことを考えていきましょう。
余談ですが筆者自身、今は仕事で文章を書いたり、人の前でセミナーや研修などをしてお金を頂くことがあります。
しかし独立するまで仕事で文章を書いたり、人の前で話をした経験などただの一度もありませんでした。
もちろん今に至るまでたくさん失敗していますし、恥もかきました。
誰でもはじめてがあり、経験ゼロからスタートします。失敗を恐れずに、それを恥と思わずに自分のペースでスキルアップしてください。
まとめ
少ない収入でお金を貯める方法とコツ5選、についていかがでしたか。
誰でも楽な方へ流されます。だから貯めるためにはお金と貯めることを習慣化、仕組みすることを整える必要があるのです。
自分でお金を貯めると決めること、そこには今の生活なりのほんの少しの気持ちの緩さやゆとりも必要です。
自分のやりたいことを、やりたいように、自分らしい人生を送ることが本質です。お金はそのためのものであることを忘れないようにしてください。
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