30代の平均貯蓄額2024!平均値・中央値と貯金なしの家計の貯蓄方法
30代の平均貯蓄額は、年収別の貯蓄の平均値、中央値、二人以上の世帯と独身の統計がでています。貯蓄なしの人もいれば500万円、1,000万円、2,000万円と貯蓄できている人もいます。
■この記事で学べること
【1】30代、年収別の平均貯蓄額(平均値・中央値
【2】年収別の貯蓄額なし(ゼロ)の割合
【3】500万円・1,000万円・2,000万円を貯蓄しているの年収別の割合
【4】独身の平均貯蓄額(平均値・中央値)
【5】30代から貯蓄を貯めて・殖やす
家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)の調査結果(2024年2月詳細公表のクロス集計 最新)を元に、30代の貯金事情と家計についてファイナンシャルプランナーが解説します。
※貯蓄額の平均値と中央値は独身のデータも使っています。
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この記事のもくじ
30代、年収別の貯蓄額の平均値と中央値
この記事では家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] という統計にある年代別(30歳代)、且つ年収別の平均貯蓄額をみていきます。
二人以上世帯調査ですので、独身の人や子どもの人数などによって差異があることは考慮してください。
二人以上世帯といっても夫婦のケースも親子のケースもあるでしょう。独身の人は後半に統計を入れています。
※なお、平均貯蓄額の統計には総務省の家計調査報告もありますが、金融広報中央委員会の調査が年代・年収別で掲載されているのでこちらを使っています。
30代の年収別貯蓄の平均値と中央値
貯蓄額の統計に必ずでてくる「平均値」と「中央値」ですが、言葉の定義を確認しておきます。
平均値は全体の平均ですが、中央値はすべての統計を並べたときに真ん中にくる数字を指します。平均値は一部の貯蓄額の高い人に結果が上に引っ張られます。
念のため30代の貯蓄額の平均も入れていますが、中央値をみる方が実態には合っているでしょうからそのつもりでみてください。
【30代の貯蓄の平均と中央値】
30代の平均貯蓄額は収入別には次の結果となりました。なお、統計の名称は金融資産保有額といいます。
年収 | 平均値 | 中央値 |
収入なし | 44万円 | 0万円 |
300万円未満 | 139万円 | 1万円 |
300~500万円未満 | 304万円 | 100万円 |
500~750万円未満 | 556万円 | 200万円 |
750~1,000万円未満 | 804万円 | 400万円 |
1,000~1,200万円未満 | 1979万円 | 800万円 |
1,200万円以上 | 2387万円 | 1200万円 |
*出所:金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 2023年調査結果の統計を元に筆者作成
例えば夫婦2人で働いていて、住宅購入しているわけでもなく、誰かに援助しているわけでもないのであれば、中央値の数字以上の貯蓄はほしいところです。
30代はライフイベントが発生することが多い年代です。
結婚、子どもの誕生、住宅購入(住宅ローン利用)などです。もちろん独身の人もいますから、そこは個々に考慮してください。
なお、参考までに別の統計で総務省が2023年(令和5年)5月12日に公表している家計調査の結果も入れておきます。
40歳未満の平均貯蓄額 812万円(うち負債1,469万円)
30代という統計ではなく、40歳未満が一括りになっているので、20代も入っています。
出所:総務省統計局 家計調査報告(貯蓄・負債編)-令和四年(2022年)平均結果-(二人以上の世帯)
30代で年収別の貯蓄額なし(ゼロ)の割合
平均の貯金額をみるとそれなりに貯めている人もいて、自分は少ないのかと思う人もいるかもしれません。
30代で貯蓄なし(貯蓄ゼロ)の人の割合を年収別に確認しましょう。統計上は「金融資産非保有」という項目ですので、貯蓄に限らずと考えてください。
【30代の貯蓄なしの割合】
年収 | 貯蓄なし |
収入なし | 75.0% |
300万円未満 | 42.9% |
300~500万円未満 | 29.9% |
500~750万円未満 | 22.8% |
750~1,000万円未満 | 13.6% |
1,000~1,200万円未満 | 21.7% |
1,200万円以上 | 7.5% |
*出所:金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 2023年調査結果の統計を元に筆者作成
年収を問わず一定割合で貯蓄なしの人がいます。
貯金なしならなしでまずは原因の把握をしていきましょう。家計も突発的な支出で波がありますから、思ったように貯められないこともあるでしょう。
小手先の節約よりも根本的なところから家計を見直さなければならないケースもあります。
500万円・1,000万円・2,000万円を30代で貯蓄しているの年収別の割合
500万円・1,000万円・2,000万円を30代で貯蓄しているの年収別の割合
貯蓄なし(ゼロ)の人の次は、そこそこ貯めている人のデータを確認します。まずは30代で500万円以上貯めている人です。
【30代の貯蓄500万円の人の割合】
年収 | 貯蓄500-700万円未満 |
収入なし | 0.0% |
300万円未満 | 0.0% |
300~500万円未満 | 5.2% |
500~750万円未満 | 10.7% |
750~1,000万円未満 | 7.6% |
1,000~1,200万円未満 | 13.0% |
1,200万円以上 | 7.5% |
*出所:金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 2023年調査結果の統計を元に筆者作成
30代は結婚や子どもの誕生、住宅購入などもありますから、何かと支払もでていきます。
住宅ローンあり夫婦などの場合には、頭金で支出している可能性もありますから、その点も考慮して数字をみてください。
1,000万円を30代で貯蓄している人の年収別の割合
次に30代で1,000万円貯蓄している人の割合(年収別)です。
【30代の貯蓄1,000万円の人の割合】
年収 | 貯蓄1,000-1,500万円未満 |
収入なし | 0.0% |
300万円未満 | 1.0% |
300~500万円未満 | 4.0% |
500~750万円未満 | 7.0% |
750~1,000万円未満 | 13.6% |
1,000~1,200万円未満 | 8.7% |
1,200万円以上 | 17.5% |
*出所:金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 2023年調査結果の統計を元に筆者作成
正確には1,000-1500万円ですから、1,500万円近くの人もいると考えてください。
このクラスになるとさすがに比率が低めですが、地道に貯蓄をしていても効果がでるには年数がかかります。
40代を超えてくると年収に関わらず1,000万円貯蓄のある人はでてきますが、この年代は年収の差が大きく関わっているようです。
2,000万円を30代で貯蓄している人の年収別の割合
最後に2,000万円を30代で貯蓄している人です。数は少ないですが、貯めている人はいます。
2,000-3,000万円と統計としては幅がありますがご覧ください。
【30代の貯蓄2,000万円の人の割合】
年収 | 貯蓄2,000-3,000万未満 |
収入なし | 0.0% |
300万円未満 | 1.0% |
300~500万円未満 | 0.6% |
500~750万円未満 | 3.7% |
750~1,000万円未満 | 1.5% |
1,000~1,200万円未満 | 13.0% |
1,200万円以上 | 7.5% |
*出所:金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 2023年調査結果の統計を元に筆者作成
割合としてはさすがにまだ僅かですが、ある意味当然の結果です。
30代前半だと大卒で社会人になってからの人は10年程度です。
年収が多くしっかり貯金しているあるいは資産運用等である程度殖やしていかないと2,000万円以上はなかなか厳しいようです。
30代独身の平均貯蓄額(平均値・中央値)
ここから30代で「独身の人」の平均貯蓄額(平均値・中央値)をみておきましょう。
統計は、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 2023年調査結果」からです。
【30代独身の平均貯蓄額(平均値・中央値)】
年収 | 平均値 | 中央値 |
収入なし | 13万円 | 0万円 |
300万円未満 | 326万円 | 14万円 |
300~500万円未満 | 523万円 | 200万円 |
500~750万円未満 | 1468万円 | 5757万円 |
750~1,000万円未満 | 2920万円 | 2635万円 |
1,000~1,200万円未満 | 0万円 | 0万円 |
1,200万円以上 | 3400万円 | 3400万円 |
単身世帯の場合、二人以上世帯に比べると平均値と中央値の差がでている年収層が多いようです。
貯められない人はまずはこのくらいの貯蓄からコツコツはじめてみてください。
30代から貯蓄を貯めて・殖やす
貯金なしの人もそれなりにある人も30代ならまだまだこれから貯めていけます。
お金は使うためにあるので、貯めることが目的では本末転倒ですが、しっかりした生活基盤を作るためにも、貯金できるものは無駄使いせず貯めていきましょう。
貯めるだけがすべてではありませんが、将来の自分への投資も含めてタネ銭を持っておく意味合いもあります。
30代で貯金なしの人
例えば借金の返済があと3年あってその間は全く貯金できないというならそれはそれで仕方ありません。
毎月ぎりぎりで貯金が不可だというなら、そもそも固定費が高くないか、支出の根本についてチェックしましょう。
収入が少ないなら30代ならチャンスはあります。キャリアを上げていく、自営業なら売上を上げるために行動してください。
まだまだ間に合います。
年収が高くて貯金が出来ていない人は、年収が少ない人が貯金できないのよりは、ちょっとした工夫で貯金はできるようになります。
未経験なら資産運用を視野に行動する
資産運用についてはやる気のある人、絶対やりたくない人、あまり気が乗らない人などがいることは承知しています。
やりたくないものを無理してはじめる必要はないと筆者は考えますが、やってみようかなという気持ちがあるならぜひはじめてください。
これからは自分で稼ぎ、貯めて、殖やすことのウエイトが多くなってくるでしょう。
これから先の人生を考えたときに自分でお金を稼ぐ手段、殖やす方法、その経験を持っている人の方が有利です。
そのためには「経験」が必要です。基本的なことは教えられても経験は自分でしかできません。博打と投資は違います。
興味があったら少しずつ、小口でもいいので経験を積んでいきましょう。
何でもやらないまま年を取っていくと、そのハードルがどんどん上がってさらに行動できなくなります。
まとめ
30代の平均貯蓄額2024!平均値・中央値と貯金なしの家計の貯蓄方法、についていかがでしたか。
30代年収別に貯金についてまとめました。
独身の人や男女別では統計はありませんが、独身、男女別(但し年収別ではない)は、下記の平均貯蓄額の関連記事に総務省の統計を掲載していますのでご覧ください。
30代は仕事のキャリアなどでも色々方向性を考える年代だと思います。
将来を見据えていまから収入をアップする、貯金する、資産を殖やすことを意識していきましょう。
30代からの積み重ねが10年後、20年後に大きな差になってきます。
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