【クレカのリボ払い】元金が減らない仕組みとリボ払いをやめる方法
クレジットカードのリボ払いでいつの間にか借金地獄に陥っていることがあります。リボ払いは仕組みを知らないと元金が減らずに返済に追われかねません。
■この記事で学べること
【1】クレジットカードのリボ払いの仕組み
【2】リボ払いと分割払いの違い
【3】リボ払いをやめる方法
クレジットカードのリボ払い注意点についてファイナンシャルプランナーが解説します。
※こちらにご登録頂くと「Mylife Money Online」の記事だけでは読めないお得なお金の情報を定期的にお届けいたします。
この記事のもくじ
クレジットカードのリボ払い(リボリング払い)の元金が減らない仕組み
クレジットカードのリボ払いの仕組みとは?
クレジットカードのリボ払いは、利用金額や利用件数に関係なく、あらかじめ設定した一定金額(毎月1万円など)を毎月支払い返済するクレカの支払い方法の一つです。
正式名称を「リボリング払い」といいます。
一般的にクレカの利用額の大小に関わらず支払い額が一定です。
そのため使い過ぎに気づきにくかったり、支払いが長期になるため気づかないうちに返済額が膨れ上がって借金地獄になってしまうこともあるのです。
支払が一定で長くなるとその分だけ手数料がかかります。
いつの間にか高額な手数料を支払っていたり、またクレカ利用の際の本来の元金が減りにくいという特長があります。
リボ払いの支払い方式の種類
リボ払いには主に次の支払い方式による種類の違いがあります。
- 定額方式
- 残高スライド方式
クレジットカード会社によりどの方式を使っているかは異なります。
定額方式
支払残高の多い少ないに関係なく毎月一定額を支払方法。
例えば月の支払残高が15万円でも9万円でも、毎月定額で1万円で設定されていれば毎月の支払いは1万円です。
残高スライド方式
その月の支払残高によって毎月の支払額が変動する支払方法です。
例えば毎月の支払残高が10万円未満が1万円、10万円~20万円未満が20万円などとなっていれば、支払残高に応じて毎月の支払いが1万円だったり、2万円になったりします。
定額方式でも残高スライド方式でも毎月の支払額はたいてい1万円などの丸い数字です。
この中に手数料なども入っていますので支払額の分だけ減っているわけではありません。
リボ払いを利用する主なタイプ
リボ払いと言っても実はクレカ利用時に自分でどうするか決めるやり方だけではありません。一般的に次のような種類があります。
クレカ利用時選択型
最も一般的でクレカ利用時に自分で選択する(一括払い、分割払い、リボ払いなど)方法です。
リボ専用カード
クレカの利用がリボ払いのみに限定されているカード。リボ払いの支払いはすることができません。
あとからリボ
一括払いなどでクレカ利用後、後からクレジットカード会社に申し出てリボ払いにする方法です。
登録型
あらかじめ一回払いなどの支払いを自動的にリボ払いに変更するかたちで登録する方法です。
このように色々なタイプのリボ払いへの導線があるので、よく考えずにクレカの利用をするといつの間にかリボ払いになっていたということもありえるのです。
独立行政法人国民生活センター クレジットカードを利用したら、知らぬ間にリボ払いになっていた
リボ払いと分割払いの違いとは?
よくある疑問がクレカの「リボ払い」と「分割払い」と何が違うのかというものです。主な違いは次のとおりです。
リボ払い
毎月の支払額がほぼ一定で支払残高に応じて支払期間が変動します。
使い過ぎてクレジット明細をみてびっくりするということはありませんが、いつまでもだらだら手数料を支払って返済していくことになります。
分割払い
指定回数の支払いとなるため支払期間が利用時点で明確である一方、毎月の支払額は自分で決められるわけではありません。
当然支払回数を少なくすれば月々の支払額が増えますし、逆に支払回数を増やせば、月々の支払額は減ります。
リボ払いと分割払いはどっちが得?
考え方やクレカの使い方によるところはありますが、金利が分割払いの方が低いことが多いため、通常は分割払い得でしょう。
もちろん金利よりも毎月の支払いが少ない方がいいという人などはリボ払いが得と考えるケースもあるでしょう。
いずれのケースも余計な金利や手数料を支払うことになります。
クレカを利用するときは、一括払いにした方が余計なお金を支払わずに済みますし、お金の管理もしやすいでしょう。
リボ払いをつい利用してしまう理由
家計を考えた場合、リボ払い利用しないというのを原則にしてください。無駄なお金を支払うだけであまりメリットがありません。
それでもついリボ払いを使ってしまったり、知らぬ間にリボ払いになっていたなどということもあります。
いくつかのパターンをみておきましょう。
リボ払いだと家計の収支が把握しにくい
リボ払いは定額方式などでは、あらかじめ決められた金額を支払っていくだけです。毎月1万円と設定したら1万円支払うだけです。
3万円の買い物をしても9万円の買い物をしても1万円です。
家計を見ていく上でその月の支出はその月で完結していかないと毎月の収支や実際のお金の出入りが把握しにくくなります。
そのためクレカを使うなら理想は一括払いです。
リボ払いにするとクレカでの利用額に対して、実際に出ていくお金がいくらなのかがまず把握できません。
家計管理をする上で毎月の収支を把握することは重要です。
これができないということは正確なお金の管理ができないことになるので、家計管理がめちゃくちゃになります。
毎月の返済額に変動がなく、返済額が増える実感がない
毎月一定額を支払うということは、クレカを使い過ぎた月があっても翌月の支払いもはじめに設定した金額か残高スライド方式でも少し上乗せされるだけです。
クレカの支払いができない、どうしようと青くなることがありません。
それな良いじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、実際に支払分けければならない返済がずっと後になっているだけのことです。
リボ払いに自動設定
すでに解説したようにリボ払いには、リボ専用カードや登録型があります。
リボ専用はいういまでもなく、登録型も所定の登録をしてしまえばその条件ではリボ払いになります。
どんかクレカか、あるいはどのような条件でリボ払いになるかよく分かっていないと、よく分からないけどリボ払いになっていたということになります。
スマホアプリ決済に紐付け
キャッシュレス決済の推進とともに各スマホアプリ決済が増えています。
クレカに紐づいて決済する仕組みになっていると、条件によってはいつの間にかリボ払いということがあります。
リボ払いはポイント還元率が高い
リボ払いが増える理由で最も高いであろうことがポイント還元率です。
クレジットカード会社がキャンペーンをしていたり、還元率を高く設定しています。
筆者もクレカを利用していますが、クレカ会社からリボ払いにするとお得ですというような案内が頻繁にきます。
ポイントがお得なら、キャンペーン中ならということでそれを利用することがあるかもしれませんが注意が必要です。
キャンペーンが終わったらリボ払いをやめるなどするようにしてください。
リボ専用カードなら利用しない、解約するなど対応するようにしましょう。
リボ払いで借金地獄にならないために、リボ払いをやめる方法
繰り返しますが、リボ払いは利用しないことが一番です。キャンペーンや還元率に騙されてはいけません。
その分しっかり回収されますし、そもそもリボ払いは返済が長期に渡る取引になることが多いため、それだけクレジットカード会社は収益が得られるので儲かるのです。
筆者も職業柄、リボ払いを使って家計管理ができないか自分で実験してみたことがあります。
支払が一定額に均一化されてしまうため、「何にいくら使って」「使用した月の分を今月いくら返しているのか」把握するのはまず無理です。
リボ払いは使わないことが一番です。
使ってしまった場合ですが、対処方法やリボ払いをやめる方法を書いておきます。
自動リボ払いになっていないかチェック
自動リボ払いの設定あるいはリボ専用カードを知らずに利用し続けているケースも意外とあります。
クレカの利用明細は毎月きちんとチェックして、リボ払いがないかあるならその原因を早く見つけてください。
まずはリボ払いの原因や現状の把握が大切です。
自動リボ払いは設定解除する
自動的にリボ払いになる設定の場合、クレジットカード会社に連絡するか、WEBを使って自動的にリボ払いになる設定を解除します。
これをやめないとクレカの利用を止めない限りリボ払いが続いてしまいます。リボ専用カードなら使用をやめてください。
繰上げ返済をしてリボ払いをやめる
リボ払いをすぐにやめたい場合は、一括返済など繰り上げ返済を利用してください。
繰り上げ返済は残高の一部または全額を返済する方法をいいます。
だらだら毎月リボ払いで支払っているものを一部または一括して支払う方法です。
まとめ
【クレカのリボ払い】元金が減らない仕組みとリボ払いをやめる方法、についていかがでしたか。
クレカのリボ払いなどを利用しないと買えないものがあるかもしれませんが、見栄を張ったり、身の丈に合わないクレカの買い物は家計を壊します。
もともとクレカ払いも利用後の後払いですから、きちんとお金の管理をしないとお金の出入りが把握できなくなります。
リボ払いだとその買い物でいくら使って、その買い物分は実際にいくら毎月支払っているか分からなくなるものはなおさらです。
リボ払いの仕組みを知って、損をすることがないようにクレカを上手な使い方を学んでください。
※こちらにご登録頂くと「Mylife Money Online」の記事だけでは読めないお得なお金の情報を定期的にお届けいたします。