【自動車保険 1日】24時間単位の保険の比較と選び方のおすすめ3選
「1日だけ」「1日単位(24時間単位)」で加入できる自動車保険が増えています。主に「人に車を借りるとき」「人の車を運転するとき」を想定した自動車保険です。
■この記事で学べること
【1】1日(24時間)だけの自動車保険とは?
【2】1日単位の自動車保険は自分名義・所有、法人の車、バイクは駄目?
【3】補償内容のポイント
【4】利用当日の加入の可否とコンビニやスマホの加入
【5】1日だけの自動車保険の比較とポイント、活用の仕方及び取扱い先の損保会社
1日だけの自動車保険の比較やポイント、その活用方法やおすすめ、注意点についてチェックします。
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この記事のもくじ
1日だけの自動車保険とは?
1日だけしか加入できないわけではなく、1日単位の保険期間で短期加入できる自動車保険です。
主に大手の損害保険会社が取り扱いをしていて、24時間単位(一部12時間単位)という短期で加入できます。
そのため「人の車を借りるとき」、「人の車を運転するとき」にこの保険を利用します。
友人や知人などから車を借りる場合などが想定しています。しかしそもそも借りる車に自動車保険があるはずです。
なぜ1日だけの自動車保険が必要なのでしょうか。
借りた車の自動車保険が適用できないケース
借り受けた車で事故を起こしても自動車保険が使えないケースもあります。
人の自動車保険の内容はその人にしか分かりません。
自動車保険の手続きは妻がしていて夫が内容を分からないまま人に貸したら、本人・夫婦限定特約などが付帯していたら、第三者が運転しても保険は利用できません。
結婚していて年に数回は帰省して実家の車を運転しようとしても同じように運転者を限定する特約がついていたらやはり運転することはできません。
運転して事故を起こした以上責任は問われます。
何かあったときに知らなかったではすまないように自分で自動車保険に加入しておくということです。
借りた車の自動車保険を適用できれば問題ないか?
借りた車の自動車保険が適用できるなら、問題ないかと言えばそうでもありません。
事前に車を借りた相手と話ができているならいいのですが、掛金がアップした分の負担を求められることもありえます。
契約条件を変えないと運転できないなら手続きの手間もかかります。
実際に結構な負担ですが、何よりも友人知人とお金のことで揉めてトラブルになるのは、他人とのゴタゴタよりも精神的な負担が大きくなります。
1日だけの自動車保険の対象になる車種・自分名義の車は?
実際にどんな自動車を借りても対象になるわけではありませんので要注意です。対象車種は主に下記の3車種です。
1日だけの自動車保険対象の車種
- 自家用普通乗用車
- 自家用小型乗用車
- 自家用軽四輪乗用車
キャンピング車や貨物系の車種も対象外です。一般的な生活用途の乗用車が対象とイメージしておくといいでしょう。
あくまで他人の車を借りるケースを想定していますので、1日自動車保険は自分名義の自動車は対象になりません。
そのため自分の車を持っているけどほとんど乗らない、でも事情があって手放せないなどの場合でも当然対象外です。
自分名義、自分所有・配偶者所有・法人所有の車
自動車保険も若年層の人は掛金が高いので、この保険を使えないか考える人が多いようですが、自分名義・自分所有の車は対象外です。
また法人の場合も適用されません。
1日だけの自動車保険対象外の車種(バイク・レンタカー・カーシェアリング)
本人所有の自動車は対象外といいましたが、レンタカーカーシェアリング、車検切れの車も対象になっていません。
保険会社の指定する価額の車両も除外されます。高級な車の貸し借りはあまりないでしょうが、乗用車でも対象になっていないので覚えておきましょう。
対象になるのは先ほど解説した3車種ですからバイクは対象外です。
1日だけの自動車保険の補償内容
補償内容
自分所有の車で加入する自動車保険とはちょっと違う、この保険の補償内容は次のようになっています。
- <賠償責任>対人・対物賠償責任保険
- <傷 害>搭乗者傷害保険、自損事故
- <車 両>車両復旧費用保険(借りる車の補償)
- <そ の 他>ロードサービス、その他特約等
このように一般の自動車保険とそんなに変わりません。
その他特約、注意点
取り扱う保険会社によって特約などが少し違います。
車内の手荷物の補償や弁護士費用特約などが付けられる、付けられないがあります。
それから車を借りて自分以外の同行者も運転する場合、2-3人は追加することができますから覚えておきましょう。
一般の自動車保険と補償の構成はそんなに変わりませんが注意点があります。
一番は車両復旧費用保険です。普通の自動車保険でいう車両保険です。
当然借りる車によって車両の価値が違いますから、金額に限度があります。
300万円を限度にしている点と免責金額(自己負担額)の設定が必ずされています。
免責金額(自己負担)は保険会社やプランによって10~15万円といった設定です。
人の車を借りてちょっと電柱にぶつけてしまった、擦って傷をつけたなどの場合でもほいほい保険を使える設定にはなっていないということです。
300万円を超えるような車の貸し借りが一般的だとは思いませんが、借りた車自体の補償には上限があると考えてください。
掛金は一番安いプランで1回800円程度です。
3つくらいプランがあるので、他に1,000~2,000円弱、あるいは2,600円などの設定になっています。
もともと500円から始まりましたが、少し保険料がアップしています。さらに他に特約を追加するなら別途掛金を支払います。
1日だけの自動車保険と「ドライバー保険」「他社運転危険補償特約」はどう違う?
ドライバー保険
自動車保険のことを知っている人は「ドライバー保険」というのが昔からあるのを知っていると思います。
それでは1日だけの自動車保険とドライバー保険は何が異なるのでしょうか。
ドライバー保険は自動車を所有していない人のための保険で、他人や友人の車を借りて運転をする時のために備えておく保険です。
運転者年齢条件は「21歳未満」または「21歳以上」の2種類しかありません。
何だか1日だけの自動車保険と似ていますよね。しかしドライバー保険の保険期間は通常1年間です。
また自分(記名被保険者)や配偶者、同居の親族などが所有する車は対象外となります。借用する車の車両保険はありません。
他社運転危険補償特約
自動車を持っていてその車に自動車保険があれば「他社運転危険補償特約」があります。
他人の車を借りた場合に自分の自動車保険で補償できるというものです。
一番の違いは1日だけの自動車保険であれば、事故を起こしても自分の自動車保険の翌年以降の割引(等級)に影響しないということです。
ちょっとぶつけて10~15万円程度の車両損害だけだと微妙なところです。
大きな事故を想定して自分の自動車保険の割引を悪くしたくなければ、1日だけの自動車保険の利用も考えておくといいでしょう。
特に自動車保険の割引制度であるノンフリート等級が1~4等級にある人は一考の余地があります。
自動車保険で1等級(108%割増)はどこの保険会社も保険の引受けは厳しいのが一般的です(事故が多い人のため)。
自動車保険では、事故を起こすと3等級ランクがダウンします(1等級ダウン事故などもあり)。
つまり4等級で1度事故を起こすと翌年に1等級になり契約先を探すのに苦労します。その後も無事故でも等級は1つずつしか毎年よくなりません。
また独立した世帯の別居の子どもは他社運転危険補償特約の対象になりません。対象になる、ならないということにも注意してください。
利用当日に1日単位の自動車保険は、コンビニやスマホで加入できる?
この保険は1日だけというところがポイントですが、当日加入を急ぐ人もいるでしょう。正確な言い回しは1日単位というところがミソです。
つまり24時間単位なのです。そのため利用当日に申込することも可能です。
申込方法は、スマホ(ドコモ、au、softbankなど)や三井住友海上の保険はセブンイレブンの店頭端末から加入可能です。
保険代理店でも加入できますが、利便性を考えるとスマホやコンビニなどの方がこの保険の特徴を活かせるでしょう。
なかにはPayPayほけんがこの保険を取り扱っている保険会社もあります。
この保険は連続して加入できるのは7日間です。これ以上加入する場合には改めて加入し直す必要があります。例えば10日必要なら7日+3日という具合です。
この保険は期間の延長は不可ということです。
1日だけの自動車保険の比較方法・選び方
この保険は上手く活用すれば自動車保険の見直しにも使えます。
1日単位の自動車保険はどこで使う?
普段は別居している子ども夫婦は乗ることがないので、本人・夫婦限定特約を付帯している。
子どもが帰省してきたときに乗ることがあるというなら、そのタイミングだけこうした保険を利用してもらうのも方法です。
親の自動車保険をその都度契約内容を変更してその後戻すという手間も掛かりません。
費用も1日安いプランなら800円くらいならその方が安くなります。
また仮に事故があったときにその後の割引(等級)にも自分の自動車保険は影響しません。
メインユーザーは自動車を保有しない若いユーザーです。車を所有しないが友人知人の車を借りることがあるなら選択肢の一つに入れておくといいでしょう。
取扱いの損保の補償と掛金は何が違う?
この自動車保険は3社ほどの損保で取扱いがありますが、基本的な補償の枠組みと掛金のプランは大きく変わりません。
解説したように特約の有無の必要性やその部分の掛金などで商品は比べるといいでしょう。
車内の手荷物などを付帯するなら三井住友海上、弁護士費用を付帯するなら東京海上日動という具合です。
本人以外の人も登録するときは、別途掛金が必要なのでここは比べてみてください。
加入方法で選ぶ
保険の代理店でも案内はしてくれるでしょうが商品性を考慮すると、スマホあるいはコンビニで加入する方が合理的です。
コンビニは三井住友海上がセブンイレブンの店頭端末で対応しているので、セブンイレブンをよく使う、コンビニ払いにするならここでしょう。
1日だけ、1日単位で自動車保険を取り扱っている損保はその先も考えています。
将来自分の車を購入した際に、割引がきくケースもあります。
1日だけの自動車保険の比較と取り扱い損保
冒頭お話した通りすべての保険会社が1日だけの自動車保険の取扱いをしているわけではありません。具体的にみていきましょう(順不同)。
東京海上日動 ちょいのり保険(1日自動車保険)
1日単位の自動車保険の先駆け。シンプルプラン車両なし(800円)、車両ありレギュラープラン(1,800円)、車両ありプランプレミアムプラン(2,600円)の3プラン。
弁護士費用特約も付帯可能。ローソン・ミニストップの店頭端末などでも契約可能
三井住友海上 1DAY保険(24時間単位型自動車運転者保険)
エコノミープラン(800円)、スダンダードプラン(1,000円)、プラミアムプラン(2,500円)の3プラン。
なおこの1DAY保険の既契約回数と事故の有無に応じて、はじめて自動車保険に契約する際に保険料を割引制度(最大20%)があります。
セブンイレブンの端末で契約可。
あいおいニッセイ同和損保 ワンデーサポーター
エコノミープラン(800円)とベーシックプラン(1,000円)、ワイドプラン(2,500円)の3プラン。
2回目から割引、2人目から割引の制度があり、同じMD&ADグループで三井住友海上に商品内容は似ています。
損保ジャパン日本興亜株式会社 「乗るピタ!」
これまでの1日単位で加入できる自動車保険は、正確には1日というより24時間単位で加入が可能でしたが、乗るピタ!は12時間から加入できる仕組。
24時間の場合はライトプラン(800円)、基本プラン(2,700円)、安心プラン(3,500円)の3プラン。
12時間の場合にはそれぞれ650円、2,150円、2,800円になります。事故代車費用の特約あり。
記名被保険者の承諾を得て借りた車を運転中した人(臨時運転者)が運転中の事故についても保険金を支払う特約を2020年1月より新設。
基本的な枠組みはかなり似た内容になっていますが、細かい補償の特約やそのための追加の掛金などは異なりますので比較するようにしてください。
繰り返し利用すると割引になるので、最初に比較して決めた保険会社で継続利用する方が有利です。
この分野は時間がより細分化されてくるようなことがあると、使い勝手はよくなってくるので今後の動きに期待したいと思います。
まとめ
車を持たない人にとっては時流にあっている保険です。
ネットやスマホがここまで普及しなければ、契約の手間や証券の発行や郵送等の保全の手間で商品が成り立たなかった保険です。
1日(24時間単位など)で加入できるこの保険加入を選択方法の一つとして覚えておきましょう。
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