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自動車保険の等級の引き継ぎは、ルールを知らないと大損する!

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自動車保険は、「ノンフリート等級」という割引・割増率を決める制度にもとづいて運営されています。割引・割増率のランクというと分かりやすいでしょう。

自分名義の割引の進んだ自動車保険を家族、子どもなどに引き継ぐ際にルールがあり、条件に外れていると等級を引き継げず割引がパーになります。

他社の損保や共済、家族や親子、増車や減車・廃車(中断)など、自動車保険の等級の引き継ぎについて解説します。

自動車保険のノンフリート等級の基礎


ノンフリート等級(以下、等級と記載します)は1~20等級までありますが、毎年1等級ずつしか進みません。新規契約の際には、原則6等級から始まます。

無事故であれば翌年は7等級というように、最も割り引きの高い20等級に向けて割り引きが上がっていきます。事故件数の数え方と割引割増の影響についてみていきます。

事故で保険を利用した場合の事故件数の数え方

自動車保険では、事故の内容によって等級が上がるあるいは下がりますが、事故を3つの種類に分けており、それによって事故で自動車保険を使った際のカウントが変わります。

  • 3等級ダウン事故
  • 1等級ダウン事故(飛び石やいたずらなど)
  • ノーカウント事故(人身傷害保険やファミリーバイク特約のみ請求の事故など)

事故があったら、原則は3等級ダウンします。15等級なら翌年は12等級になります。但し上記のように1等級ダウン事故というものがあります。

事故内容としてよくあるのは飛び石による窓ガラスの破損やいたずらです。

他にも盗難や台風・竜巻・洪水・高潮なども1等級ダウン事故です。あまり知られていませんが、ノーカウント事故という保険金を請求してもカウントされない事故もあります。

事故で保険を使ったらどの程度掛金は変わるのか?

等級は7等級から20等級については、「事故有係数」と「事故無係数」が使われています。簡単な話、同じ等級でも事故のあった人となかった人で割引率が変わるということです。

例) 12等級 事故無係数48%引き 事故有係数 27%引き

事故有の12等級なら、3等級ダウン事故の場合、前年は15等級でした。15等級の事故無は51%引きですから、一気に24%割引が変わります。

ちなみに事故有の割引率の悪い等級は、3等級ダウン事故なら3年間、1等級ダウン事故なら1年間適用されます。事故が複数ある場合は、最長6年間です。

自動車保険の継続を忘れていたときの等級の引き継ぎ期間

自動車保険の更新の手続きを自分が連絡を忘れて失念していた場合、割引がなくなってしまうかというとまだ等級を引き継ぐことは可能です。

一般的に原則は満期から7日間です。この期間は等級が引き継げるというだけで、事故があったら無保険ですから保険金は払われません。

最近は契約者と連絡がつかないと自動的に契約を更新する自動車保険もあります。更新する意思がないのに、自分の意思表示をしないままにしておくと継続されてしまうことがあります。

継続する意思がないなら、それはそれで損害保険会社に意思表示はしておきましょう。

自動車保険の等級の引き継ぎルール


ここから自動車保険の等級を家族などに引き継ぐ際のルールを確認しましょう。

同居・別居

ここが一番重要ですが、等級を引き継ぐことができるのは配偶者や同居の親族の間になります。別居はNGですから要注意!です。

家族・親子

配偶者を除く家族・親子間でも基本は上記の「同居」が要件です。子どもが独立して家をでてから自動車保険の等級を引き継ぐかたちで渡すことはできません。

家を出たかどうかまで損害保険会社では把握できませんから、自分でしっかり管理してください。

自動車保険の等級の他社への引き継ぎ・乗り換え


他の損害保険会社

損害保険会社同士はノンフリート等級について情報を共有していますから、等級の割引はもちろん割増も引き継ぎます。

共済(JA共済・全労済等)

損害保険会社から共済、あるいは共済から損害保険会社への等級の引き継ぎの取り扱いは可能なケースと不可能なケースがあります。

JA共済や全労済、日火連、全自共などの共済は等級の引き継ぎが可能です。教職員共済などでは無事故・事故証明書などの取り付けを条件に等級の引き継ぎができるケースもあります。

共済については損保同士とは扱いが少し変わるケースがあるので事前によく確認してください。

車を増車・減車した場合の等級の引き継ぎ


2台目を購入して自動車を増車、あるいは逆に廃車するので減車などをした場合に、等級をうまく利用できるケースがあります。例えば以下のケースです。

  • 増車時:新しい車に免許を取ったばかりの18歳の子どもが運転する
  • 減車時:廃車にする車の方が割引率の高い等級なので残したい

上記のケースでは、増車時では、もともとある自動車保険が20等級だとしたらこの契約に新しく増車した車を入れて(子どもが運転する車)、年齢条件が掛金が高くなる子どもに適用可能です。

それによって親が乗る年齢条件35歳などで掛金を安くできる車を、新規の自動車保険契約することが可能です。

  • 18歳だと年齢条件の関係で保険料(掛金)が高い・・・割引の進んだ20等級を適用
  • 元の車は年齢35歳以上の条件なので安い・・・新規契約で7等級(複数所有の割引で7等級から)

このように割引を2台の間でクロスさせることが可能です。

減車も同様で廃車にする車の契約の等級の割引率が高いなら、残す車をこの契約に入れて高い割引を維持することが可能です。

損害保険会社などから案内はあるはずですが、覚えておいてください。

車を廃車・譲渡にした場合の等級の引き継ぎ(中断証明書)


車を廃車にした場合、20等級の割引がパーになったら、もったいない話です。こんなときは中断証明書を発行しておけば、10年間この割引を残しておくことができます。

数年後にまた車に乗るときにこの割引を使うことができます。

但し車は譲渡や廃車にするなど条件があります。大事な車なので売らずにナンバーを外して車庫に保管、いずれまた乗るつもりなどのケースでは中断証明書は発行されません。

自動車保険の等級を「引き継ぎたくない」はできる?


自動車保険の等級の引き継ぎについての記事ですが、なかには引き継ぎしたくないケースもあるでしょう。

具体的には事故で保険を利用して、等級が下がってしまっている場合です。例えば1等級は64%割増です。

ダイレクト系では引き受けをしないケースがほとんどでしょうし、代理店販売でも事前申請やかなり条件をつけらます(車両保険なし、対物事故の自己負担10万円など)。

等級を引き継ぎたくないときに、引き継がないことができるかというとできません。他の損保の割引の進んだ等級を持っていけるように、割増も持っていくのがルールです。

自分に都合のいい方は適用、悪いものはいらないというのは通りません。

ちなみに名義を配偶者や家族に変えたり、住所や電話番号を変えても、等級の引き継ぎは複数の情報をマッチングさせます。

契約時点では分からないでしょうが、後から必ず分かります。後は満期などから13ヶ月経過すれば、改めて新規で6等級での契約が可能です。

嘘をつくなら13ヶ月待って車に乗らない、それができないなら素直に割増のつくかたちで契約するが基本です。

まとめ

自動車保険の等級の引き継ぎは、ルールを知らないと大損する!、いかがでしたか。

自動車保険の新規契約は通常6等級から始まりますから20等級(63%引き)となるまでに一度も事故がなかったとしても14年かかります。

お金で買えるものではありませんから、家族や子どもに割引の進んだ等級を渡せるなら、渡しておきたいですね。

自動車保険を安くするのに、無事故を続けることが一番ですが、うまく自動車保険の等級の引き継ぎができるようにルールを確認しておいてください。

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平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は400本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
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