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住宅ローン控除(確定申告/年末調整)必要書類と忘れたときの対処法

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住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは?

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは?消費税増税と住宅ローン控除の延長・改正
住宅ローン控除の正式な名称は「住宅借入金等特別控除」と言います。住宅ローン控除の方がイメージしやすいでしょうから以後は住宅ローン控除と記載します。

住宅ローン控除とは?

わかりやすく言うと、住宅ローンを使ってマイホームを購入したときに、条件を満たせば一定期間につき住宅ローン残高に応じた金額が税金から差し引かれて還付される制度です。

住宅ローン控除はいつからいつまで?

住宅ローン控除については、過去何度か延長措置などがされています。現行は適用される居住年月は、2013年(平成25年)~2021年(平成33年)12月居住分までとなります。

適用期限は2021年(平成33年)12月31日までとなります。東京オリンピックの翌年末までと覚えておくといいでしょう。

住宅ローン控除の延長はいつからいつまで?

平成31年度与党税制改正大綱(平成30年12月発表)で、消費税率10%への引上げ後の住宅購入等を支援を目的に住宅ローン控除の延長措置が盛り込まれてその後法案が成立しました。

平成31年10月1日から平成32年12月31日までの間に入居した場合が対象で、住宅ローン控除の控除期間を3年間延長する措置となっています。

主な内容は以下のとおりです。

■現行の住宅ローン減税について、控除期間を3年間延長(10年→13年)。

■適用年の11年目から13年目までの各年の控除限度額は次のいずれか小さい額。
・住宅借入金等の年末残高(4,000万円※を限度)×1%
・建物購入価格(4,000万円※を限度)×2/3%(2%÷3年)

※長期優良住宅や低炭素住宅の場合:借入金年末残高の上限:5,000万円、建物購入価格の上限:5,000万円

■消費税率10%が適用される住宅の取得等をして、平成31年10月1日から平成32年12月31日までの間に入居した場合が対象。

※入居11~13年目についても、所得税額から控除しきれない額は、現行制度と同じ控除限度額(所得税の課税総所得金額等の7%(最高13.65万円))の範囲で個人住民税額から控除。

※入居1~10年目は現行制度通り税額控除。

住宅ローン控除の条件(新築・中古)

住宅ローン控除・住宅ローン減税の条件

住宅ローン控除を適用するには新築でも中古物件でも所定の条件があり、これに該当する必要があります。

記事の終わりに繰り上げ返済などとの関係についても触れていますが、この条件をよく覚えておいてください。具体的に一つずつ条件を確認していきましょう。

下記は現状の制度のまま記載していますが、消費増税後については先ほど解説したとおりです。

控除対象の借入金の額及び形態

下記の住宅ローンの借入金等(償還期間10年以上)の年末残高が対象

  • 住宅の新築・取得
  • 住宅の取得とともにする敷地の取得
  • 一定の増改築等

対象の住宅など(主に居住のように供すること)

  • 住宅の新築 床面積50㎡以上
  • 新築住宅の取得 床面積50㎡以上
  • 既存住宅の取得

床面積50㎡以上
築後20年以内(耐火建築物は25年以内)または地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準(耐震基準)に適合

  • 増改築等 床面積50㎡以上

床面積の要件が50㎡以上とありますが、新築のマンションの場合には注意が必要です。マンションの新築で、建物の建築前から販売を開始します。

マンションの広告チラシなどに記載されている床面積は、壁心基準(壁の中の中心)から計算されています。不動産登記上の床面積は、内法基準(壁の内側)でみます。

広告記載の免責より少なくなりますので、気をつけてください。

控除の適用居住年、居住期間、適用期限

2013年(平成25年)~2021年(平成33年)12月居住分まで、そこから10年間控除されます。適用期限は2021年(平成33年)12月31日までです。

所得要件

合計所得金額 3,000万円以下

住宅ローン控除額

  • 居住年 2014年(平成26年)4月~2021年(平成33年)12月
  • 年末残高の限度額 4,000万円
  • 控除率 1%
  • 各年の控除限度 40万円(最大10年間で400万円)

住宅ローン控除は税額控除と言って、税金の額からダイレクトに差し引くことができます。「余計に支払った税金」を取り戻すかたちになります。

勘違いする人が多いのですが、必ず40万円税金が戻ってくるわけではありません。仮に支払った税金が20万円ならそれが限度です。

中古住宅を購入したときの住宅ローン控除の条件

中古住宅を購入したときの住宅ローン控除の条件

中古住宅を購入した場合の住宅ローン控除の条件は少々違ってきます。細かいところもありますが、チェックしておきましょう。

  • 建築後使用されたもの
  • 次のいずれかに該当する中古住宅

建築された日からその取得の日までの期間が20年(マンションなどの耐火建築物の建物の場合には25年)以下

地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるもの (耐震基準)に適合する建物

  • 取得の時に生計を一にしており、その取得後も引き続き生計を一にする親族や特別な関係のある者などからの取得でない
  • 贈与による取得でない
  • 取得の日から6か月以内に居住して、適用を受ける各年の12月31日まで引き続き居住
  • 合計所得金額が、3千万円以下
  • 中古住宅の床面積が50平方メートル以上、床面積の1/2以上の部分が自己の居住
  • 10年以上分割返済する方法となる中古住宅の取得のための一定の借入金等がある
  • 居住のした年とその前後の2年ずつの5年間、マイホームを譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例を受けていない

合計所得金額など新築の場合と条件が変わらないものもありますが、贈与や長期譲渡所得の課税の特例、建築後使用されたものなどは中古住宅ならではの条件です。

中古住宅では、条件について前後の税金関係の特例の使用の有無などもからむので、事前によく調べてください。

住宅ローン控除の計算方法

住宅ローン控除・減税の計算方法

住宅ローン控除の計算方法は、次のようになります。

控除額=住宅ローンの年末残高×1%

例)年末残高 18,927,510円  18,927,510円×1%=189,275円 が控除額です。

住宅ローン控除の必要書類

住宅ローン控除・減税の必要書類

住宅ローン控除の適用を受けるために必要な書類は下記のものになります。源泉徴収票から下のものはすでに手元にあるはずです。

  • 確定申告書(会社員はA様式、自営業等はB様式)
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 土地・建物の登記簿謄本
  • 源泉徴収票
  • 売買契約書または建築請負契約書
  • 金融機関等からの住宅ローンの借入金残高証明書
  • マイナンバーカード等

確定申告などの際の必要書類ですので、自分で用意するものは手配しておきましょう。

住宅ローン控除の還付金は、いつ、いくらくらい還付?

住宅ローン控除の還付金は、いつ、いくらくらい還付?

還付されるというと、いつ頃、いくらお金が戻ってくるのか気になりますね。具体的にみていきましょう。

還付されるのはいつ頃?

時期によって違いがありますので何とも言えないところはありますが、国税庁のWEBサイトには次のように記載されています。

  • 還付金の支払手続にはおおむね1か月から1か月半程度の期間を要する
  • e-Tax(電子申告)で提出の還付申告は3週間程度で処理(1月・2月なら2~3週間程度)

国税局 税金の還付

いくらくらい還付される?

還付金については次のような金額になるとイメージしておくといいでしょう。

  • 源泉徴収税額が控除額より多いケース   控除可能限度額=還付金額
  • 源泉徴収税額が控除額より少ないケース  源泉徴収税額=還付金額

これは会社員などお勤めの人の場合です。自営業の人は毎年確定申告をしているでしょうから、いくら税金を納めているかによって当然変わってきます。

毎年の納税額からだいたいのイメージをしてください。住宅ローン控除は税額控除ですから、納めている税金が少なければ還付される金額も少ないということになります。

繰り返しますが年間最大で40万円と聞くと、40万円戻ってくるものだと勘違いしている人がいますがそうではありません。

40万円還付と思っていると、考えていたより少ないということになりますから、自分の納税額や源泉徴収されている金額からおおよそイメージしておくといいでしょう。

住民税でも住宅ローン控除が適用できるケースがある

住民税でも住宅ローン控除・減税が適用できるケースがある

還付金のところで説明しましたが、控除できる可能限度額より源泉徴収税額が少ないと住宅ローン控除の枠を使い切れていないことになります。

このように所得税の徴収額を上回る住宅ローン控除可能額があるケースでは、使い切れなかった部分をさらに住民税から控除することができます。

上限と限度額

住民税から控除可能な住宅ローン控除額は、現行税制では「最大13万6500円」が上限・限度額です(建物の消費税額が8%または10%の場合)。

所得税で引き切れなかった分があるからと言って、すべて使い切れるわけではありません。

住民税の手続きと還付

住宅ローン控除額をさらに住民税から差し引く場合、特に手続きは必要ありません。

確定申告や年末調整した内容については市区町村に通知されるため、住民税からの住宅ローン控除はそのまま適用されます。

住民税から控除されたら、住民税の納付書に同封されている課税明細や6月の給与明細とともに渡される住民税の課税決定通知書に記載されるので見ておきましょう。

あえて還付と小見出しに入れましたが、所得税のように税金の前払いをする場合には払いすぎていることがあるので「還付」となります。

住民税の場合には税金の先払いをするわけではないので、還付されてお金が戻るのではなく支払う税金が安くなるという感覚でいてください。

所得税のようにいつ還付されるのかと考える人もいるかもしれませんがそうではありません。

新築・中古の住宅ローン控除の確定申告期間と手続きを忘れた場合

住宅ローン控除の確定申告(1年目必須)・年末調整(2年目以降)、手続きを忘れたら、、

住宅ローン控除を適用するために、1年目は確定申告が必須になります。会社員でも同様ですので忘れないようにしてください。

必要な書類はすでに解説したとおりです。2年目以降は会社員の場合は、年末調整で手続きが可能です。

  • 年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書
  • 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
  • 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

税務署から送られてくる書類を会社員の人は勤務先に提出してください。

住宅ローン控除の確定申告(還付申告)はいつ?

確定申告は、2/16~3/15までになりますが、住宅ローン控除のように還付金を受ける申告はそれ以前でも可能です。

住宅ローン控除の確定申告(還付申告)を忘れた・期限が過ぎた

会社員や公務員など確定申告をしない人は、手続きを忘れていて期限が過ぎてしまったケースがあるでしょう。

還付申告は確定申告の期限とは別に、その年の翌年1月1日から5年間請求することが可能になっています。

救済措置があるのでうっかり忘れていたら速やかに手続きを進めてください。

2年目以降の住宅ローン控除の年末調整の金額

2年目以降は住宅ローン控除は、年末調整で対応できるのはお話しました。住宅ローン控除自体が年末のローン残高に対しての比率でかかってきます。

住宅ローンの返済が進むと、残高が減っていきますから、初年度と同じ金額のイメージをしていると少ないと感じるケースはあるでしょう。

住宅ローン控除の年末調整を忘れたら

2年目以降については税務署から送られてくる書類がありますので忘れずに保管しておいてください。

年末調整は保険料控除など提出する書類があるので、忘れにくいはずです。

そうはいっても2年目の住宅ローン控除の手続きもはじめてですから忘れた!といこともあるでしょう。

その場合、翌年1月までであれば勤務先で再度手続きが可能です。事務上の手間をかけることになるので、再度お願いしてみてください。

それが間に合わないようであれば、2年目も確定申告することが必要です。慣れないことを2年続けてすることになるので、しっかり年末調整で終わらせましょう。

繰り上げ返済と借り換え、住宅ローン控除との注意点

繰り上げ返済と借り換え、住宅ローン控除との注意点

住宅ローン控除と繰上げ返済と借り換えの関係

住宅ローン控除は、マイホームを購入した後の確定申告、その翌年以降の年末調整で終わるわけではありません。

繰り上げ返済や借り換えなどをするとき、注意しないと住宅ローン控除が使えなくなることがあります。

住宅ローン控除は、期間10年以上であることが必要ですが、年末残高に条件があるため繰り上げ返済や借り換えをすることでこうした条件を満たさなくなることがあります。

繰り上げ返済はネットで手続きできるものがあるので、手軽な反面、こうしたところに一般の人は気がつかないケースがあります。

借り換えなどをしても、新たな住宅ローンを10年以上にして住宅ローン控除の適用条件を満たすかたちにすると、メリットが多いことも珍しくありません。

住宅ローンのメンテナンスをする際には、住宅ローン控除などがどうなるかしっかり確認してから手続きしてください。シミュレーションせずに安易に進めないようにしてください。

住宅ローン控除と他の控除(ふるさと納税など)

所得税などは還付されるのは、税金を払いすぎているためです。仮に住宅ローン控除で支払う税金が引き切れればそれ以上はありません。

ふるさと納税がお得だと聞いても、住宅ローン控除で還付される分を使い切っていれば、税金の還付などで得にならないこともあります。

自分のケースではどうなるのかよくチェックしておきましょう。

まとめ

住宅ローン控除(確定申告/年末調整)必要書類と忘れたときの対処法、についていかがでしたか。

住宅購入は大きな買い物ですから、控除を受けることができるとその分恩恵も大きくなります。

  • 住宅購入時に、住宅ローン控除の条件を満たしているか
  • 住宅購入後、初年度は確定申告、以降は年末調整(会社員)
  • 住宅購入後、ローンのメンテナンスをして条件が外れないか

住宅ローン控除は、マイホームを購入するときから、購入後まで一定期間はずっと関係してきます。分からないことは専門家に聞いてしっかり手続きしてください。

ふるさと納税などで寄附金控除を使おうかと考えても住宅ローン控除でほとんど還付される人は、税制のメリットが少ない場合もあります。もちろん医療費控除などでも同様です。

他の控除も意識しながら住宅ローン控除は他の控除に比べても影響が大きいので注意しておきましょう。

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし

平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士・2級DCプランナー・住宅ローンアドバイザー)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。

・個人のライフプラン、お金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

ファイナンシャルプランナー歴20年以上。相談業務の他TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて2003年よりマネーガイドを務め、15年以上に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は600本以上。

「お金の当たり前を、当たり前に。」するために、現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

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