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住宅ローンのミックスローンプランのおすすめ人とメリット・デメリット

住宅ローンのミックスローンプランのおすすめ人とメリット・デメリット
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住宅ローンには変動金利や固定金利など複数の金利タイプがありますが、住宅ローン金利はミックスローン型と呼ばれる複数を組み合わせる使い方もあります。

■この記事で学べること

【1】住宅ローンのミックスローン型とは

【2】メリット・デメリット

【3】住宅ローンミックスのおすすめの人

住宅ローンのミックス型プランについてファイナンシャルプランナーが解説します。

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住宅ローンのミックスローン型とは

住宅ローンのミックスローン型とは

住宅ローンにおけるミックスローン型とは、同一の人が複数の金利タイプを組み合わせて借り入れする方法のことです。

住宅ローンの金利タイプには、一般的に次の3つがあります。

  • 全期間固定金利型 :借入期間中金利が変わらないタイプ
  • 固定金利期間選択型:一定期間金利が固定されるタイプ
  • 変動金利型    :定期的に金利の見直しされるタイプ

ミックスローンでは、借入金額3,000万円とした場合に同じ金利タイプで3,000万円を借りるのではなく複数のタイプを組み合わせます。

例えば3,000万円を次のように分けて住宅ローンを利用します。

  • 2,000万円 全期間固定型で借入期間30年間
  • 1,000万円 変動金利型で借入期間15年間

将来の金利がどうなるかは誰にも分かりません。どの金利タイプの住宅ローンを利用するかで返済総額は変わります。

1人が複数のローンを借りるというと、異なるタイプをイメージしますが、同じ金利タイプを2つ利用する方法もあります。

借入期間を変えることで色々な使い方が可能です。

異なる金利タイプや異なる返済期間をミックスすることで、金利変動リスクを低減できたり、固定金利より低い金利で借り入れが可能になります。

ミックスローンのメリット・デメリット

ミックスローンのメリット・デメリット

住宅ローンの3つの金利タイプは、それぞれメリット・デメリットがあります。どれを選べば正解というものではありません。

複数の金利タイプを利用することで、それぞれの良いところを上手く使おうというわけです。

一方で、どっちつかずにという側面もあるので、ミックスローンのメリット・デメリットをみていきましょう。

メリット

ミックスローンの主なメリットは次のとおりです。

  • 返済期間を変えることで片方のローンを先に完済
  • 金利上昇のリスクを抑えられる
  • ミックスローンでも住宅ローン控除の適用は可能

返済期間を変えることで片方のローンを先に完済

ミックスローンは2種類の金利タイプ・返済期間の住宅ローンを利用するため、子どもの大学進学などライフプラン上でお金がかかる時期がくる前に住宅ローンを1つ完済することができます。

教育費などお金がかかる時期までに返済負担を軽くすることができます。

気持ちの上でも楽になり、また長期に渡る住宅ローンの返済計画の見通しがたてやすくなるのもメリットです。

金利上昇のリスクを抑えられる

ミックスローンを変動金利と固定金利などに組み合わせることで変動金利のデメリットである金利上昇リスクを抑えることができます。

また固定金利だけだと金利が高くなるので、それを軽減する効果もあります。

ミックスローンでも住宅ローン控除の適用は可能

ミックスローンでも住宅ローン控除を適用することができます。

なお、住宅ローン控除は年末のローン残高に応じて決まります。

返済状況によって住宅ローン控除に影響があるのでこの点についてはよく確認して進める必要があります。

デメリット

ミックスローンには当然デメリットもあるのでこちらも確認しておきましょう。

  • リスクを分散するため、各金利タイプのメリットも分散する
  • 事務手続きがやや煩雑、諸費用がよけいにかかる
  • 住宅ローンの管理も煩雑に

リスクを分散するため、各金利タイプのメリットも分散する

ミックスローンで複数の住宅ローンを使うことで、各金利タイプのリスクを分散できる一方で、メリットも分散します。

良くいえば「いいところどり」、悪くいえば「どっちつかず」ともいえます。

20年も30年も先の金利状況は誰にもわかりませんから、その上でのリスク分散と考えられるかどうかです。

また一般的に複数の金融機関を跨いでミックスローンは使えませんし、返済期間のミックスができないこともあります。

事務手続きがやや煩雑、諸費用がよけいにかかる

金融機関によりますが、住宅ローンが複数になるので書類も2つ分必要になることがあります。

また諸費用などもそれぞれ必要になるのでこの点にも注意しなければなりません。

住宅ローンの管理も煩雑に

事務手続きが煩雑になるといいましたが、ミックスローンにすることで長期に渡って返済する住宅ローンの管理も煩雑になります。

例えば繰上げ返済をするにしても、金利上昇リスクを抑えるなら変動金利を優先します。

メリットでも書いた教育費の負担が増える前に返済するなら、返済期間の短い方を先に返済します。

利息負担の軽減を考えるなら、金利の高い全期間固定などを優先する方がいいでしょう。

その都度何を優先してどのくらいの負担軽減に繋がるかなど十分なシミュレーションが欠かせません。

このようにミックスローンにはメリットデメリットの両側面があります。

具体的に住宅ローンのミックスローン型を考えるなら、毎月の住宅ローン返済額や各種費用、どの組み合わせが長い目でみて有利かなど事前のチェックやシミュレーションをします。

その上で住宅ローンの返済に問題がないか確認してください。

住宅ローンミックスのおすすめの人

住宅ローンミックスのおすすめの人

メリット・デメリットがありますが、特にミックスローンがおすすめな人は次の人です。

なるべくリスク分散したい

将来の金利がどう変わっていくか分かりません。リスク分散しつつ上手く利用する住宅ローンの金利タイプのメリットも享受したい人には向いています。

将来の情勢の変化に応じた選択肢を多く持ちたい

複数の金利タイプをミックスすることで、長い返済期間のリスクに対応しやすくすることや繰り上げ返済などの選択肢も多くなります。

夫婦共働きで複数名義でローンを利用する予定

夫婦共働きで夫と妻それぞれで住宅ローンを利用する場合は、ミックスとは違いますがそれぞれ別なローンを利用することができます。

特に女性は出産や子育てで収入状況の変化が想定される場合にはそれに応じたローンを使います。

もともと夫婦で別々にローンを組むならさらにそこからミックスローンを使うのも選択肢の1つになります。

まとめ

いつの時代でも何十年も先の将来はどういうことが起こるか分かりません。

特に今は変化も多く、時代の移り変わる速さに拍車がかかっています。

その意味ではそこそこにリターンを得られる住宅ローンのミックスローン型は時代に即したものだといえます。

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし

平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士・2級DCプランナー・住宅ローンアドバイザー)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。

・個人のライフプラン、お金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

ファイナンシャルプランナー歴20年以上。相談業務の他TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて2003年よりマネーガイドを務め、15年以上に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は600本以上。

「お金の当たり前を、当たり前に。」するために、現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
    
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