弁護士費用保険/ハラスメント・いじめ・痴漢冤罪保険の比較と選び方
弁護士費用保険(弁護士保険)は、パワハラやセクハラ、マタハラ、カスタマーハラスメントなどの各種ハラスメントや痴漢冤罪などいじめ日常生活でのトラブルに対応する保険です。
■この記事で学べること
【1】弁護士費用保険とは?
【2】弁護士費用保険の加入条件、具体的な取り扱い先
【3】離婚などハラスメント以外に弁護士費用保険は使える?
【4】法人向けの弁護士費用保険はある?
【5】比較と選び方のポイント
ハラスメントなどまで対応をはじめた弁護士費用保険について紹介しましょう。
※自動車保険に付帯する弁護士費用特約とは重複するところはありますが別な保険です。記事本文でも違いについて解説していますが、下記の関連記事も参考にしてください。
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この記事のもくじ
ハラスメント(パワハラ・セクハラなど)、いじめ、痴漢冤罪などに対応する弁護士費用保険とは?
トラブルや交通事故などに巻き込まれて弁護士に依頼をしようと思っても、敷居が高い、弁護士費用が高そうと躊躇する人も多いでしょう。
そんなときの弁護士費用をカバーする保険です。具体的にみていきましょう。
弁護士費用保険(弁護士保険)とは?
弁護士費用保険(弁護士保険)とは、自分が加害者になった際の損害賠償や逆に自分が被害者になった際、弁護士へ相談する費用や相手への損害賠償請求を弁護士へ委任する費用を補償する保険です。
保険会社によって「弁護士費用保険」「弁護士保険」などといいます。
この記事では「弁護士費用保険」として記載します。取り扱いをしているのは「少額短期保険業者」です。
トラブルといっても日常生活でのトラブルは色々あり、交通事故や会社との雇用問題、近所の人とのトラブル、金融商品の購入トラブル、痴漢冤罪等に対応します。
一言でいえば法律問題にかかる日常生活のトラブル全般です。個人用と事業用があります。
他にもこの記事のタイトルにあるようにハラスメント(パワハラ・セクハラ等)、ネットストーカーなどにまで対応できるようになっています。
法律問題というのは一般の人には知識が乏しいことも多く、当事者として弱い立場だとトラブルに巻き込まれた際にうまく対処できないことが少なくありません。
こんなときに弁護士という法律の専門家にアドバイスを受けることができるわけです。
また単に相談だけではなく痴漢冤罪のヘルプコールなどがあると、問題が発生したその場で電話対応してもらえることが大きな強みです。
自動車保険に付帯する弁護士費用特約との違いは?
この弁護士費用保険を検討している人の多くは、自動車保険に付帯することができる「弁護士費用特約」との違いを気にしている人も多いでしょう。
重複するところはあるもののやはり違う保険ですから、カバーする範囲、サービスの範囲などは異なります。
自動車保険などの弁護士費用特約は、交通事故などによって保険の対象者(被保険者)が被害を受けた場合(つまり被害者になったとき)が主な対象です。
こちらが被害者ということは相手方に100%落ち度があるようなときです。
加害者側では使えないことになります。
最近は自動車保険の弁護士費用特約も交通事故以外の日常生活まで対象を広げているケースもあります。
弁護士費用保険は、日常生活での様々なトラブルにも対応すること、被害者・加害者のいずれの立場でも対象になるので補償範囲が広くなっています。
他には先ほど説明したように痴漢冤罪、ハラスメントなどにヘルプコールなどがついているケースがあることもあります。
弁護士費用保険(弁護士保険)の加入条件
加入条件
この保険には加入条件などについてはそんなに細かいものは設定されていません。
加入先によって契約者は20歳以上などとしていたり、日本国内在住や日本語の読み書きができて内容を理解できることなどとしているケースはあります。
一般的な日本人であれば加入条件はそんなに気にしなくても大丈夫です。
保険期間や掛金(保険料)
弁護士費用保険の保険期間は1年間です。これは少額短期保険の契約のルールなので損害保険分野は長くても2年までです。
そのため分かりやすく1年契約にしているところがほとんどです。
掛金(保険料)については、取り扱いの会社及び各弁護士費用保険の内容によって違います。
おおよその目安ですが、個人契約であれば月々600円程度~月々4,000円くらいまで結構幅があります。
予算の問題もありますがトラブル発生時に弁護士に相談するということを考えるとそうでもありません。このあたりは考え方次第でしょう。
離婚などハラスメント以外に弁護士費用保険は使える?
先ほどもいくつか例を挙げましたが、日常生活のトラブルを対象にしていますので、イメージするよりはずっと範囲は広くなります。
具体的な内容を知ってどのようなときに弁護士費用保険が役に立つかイメージしておきましょう。
- 離婚
- 交通事故
- マンションなどでの水漏れ・漏水事故
- 近所とのトラブル
- 金融商品購入における加入先とのトラブル
- いじめ
- 職場での雇用問題
- 痴漢冤罪
- パワハラ・セクハラ・マタハラ など
※対象範囲は加入先に必ず確認してください。
法律問題などは日常生活ではさまざまなケースがあります。
痴漢に限りませんが、やってもいないことをやったといわれた、疑われたなど意図せず突然トラブルに巻き込まれることがあります。
単純に何らかのトラブルに巻き込まれれば解決のためには法律が関わってきます。
実際には個々の事案に応じたさまざまなケースが考えられるのです。
個人ではなく法人向けの弁護士費用保険はある?
弁護士費用保険は個人向けの商品がほとんどです。但し事業主向けのものを販売している会社もあります。
事業主向けのものやモンスタークレイマー、カスハラ(カスタマーハラスメント)に対応するものも新たに発売しています。
各社、サービス内容なども含めて違いはありますが、法律問題に係わるところをカバーする弁護士費用保険という点では同じです。
弁護士費用保険の比較の仕方、選び方
弁護士費用保険を取り扱い先
少額短期保険で「弁護士費用保険」「弁護士保険」を取り扱う会社は主に以下のとおりです(順不同)。
弁護士費用保険の比較の仕方・選び方
生命保険などのように取扱い先や商品数が多いと混乱しますが、そこまでではありませんから比較はしやすいです。
- 商品内容・付帯サービス
- 予算
- 個人契約か法人契約か
ポイントは主にこの3点でしょう。事業主用のものはエール少額短期保険やフェリクス少額短期保険で取り扱いがあります。
弁護士費用保険というくくりで考えると補償の対象はそんなに違いがありません。
そのため一つは掛金(保険料)、もう一つは付帯するサービス(ヘルプコール等)なども検討しておくといいでしょう。
弁護士への相談はどの会社のものも可能なので、ヘルプコールは緊急性がどの程度あるかで必要性が変わります。
あまり電車で通勤などしなければ痴漢冤罪などはそんなに使わないでしょう。
勤務先の環境などでハラスメント対応なども検討した方がいいケースもあります。
自分の普段の生活環境に合うものを考えて、最後に予算をすり合わせていくといいでしょう。
いずれにもして弁護士に相談しやすいというのは大きなメリットです。
トラブルに巻き込まれかかっている、巻き込まれたときに先のことを見越して、法律上どのような対応をしておけばいいか聞けることは法律知識のない人ほど大きな助けになります。
この記事をアップする少し前にお話をお聞きする機会があったのですが、子どもを弁護士費用保険の対象として、親が加入ケースもあるとのことでした。
まとめ
残念なことに自分に知識がないために、トラブルに巻き込まれて仕事や信用を失うことがあります。
社会的な立場や信用がある人ほど、ちょっとしたトラブルでそれを失うことがあります。
顧問弁護士をお願いするほどではないが、これくらいならといういいかなというのが弁護士費用保険の掛金です。
例えば痴漢冤罪などはそんなにあることではないでしょうが、発生するときは突然その身にトラブルとして降りかかります。
こうした保険がでてきたことも時代背景によるものでしょうが、自分や家族の身を守るための方法の一つとして考えておくといいでしょう。
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