【住宅ローン団信なし】メリットと金利は?~生命保険で代用する方法
「住宅ローンを団信なし」で利用を検討している人は一定数います。多額のローンに団信なしはリスクがあるため、充分に吟味しなければなりません。
■この記事で学べること
【1】住宅ローンで団信なしは可?メリットはあるか?
【2】団信なしでOKの住宅ローンと金利
【3】住宅ローンの団信なしを生命保険で代用できる?
住宅ローンの団体信用生命保険(以下、団信)なしの場合のメリット・デメリットや金利等についてファイナンシャルプランナーが解説します。
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この記事のもくじ
住宅ローンで団信なしは可?
団信なしでもOKか?
住宅ローンを利用する場合、団信の利用が一般的です。多額の住宅ローンを抱えて死亡したり病気で働けない場合にリスクが高いためです。
その一方で持病があるなどの理由で団信に加入できないケース等では団信なしで住宅ローンを検討することもあります。
団信やその他の保険が全くない状態はかなりリスクが高いので、それを踏まえて家族でよく話し合わなければなりません。
通常は民間の銀行や ろうきんなどは団信の加入が必須になります。
住宅ローンの団信なしにメリットはある?
団信なしのリスクは言うまでもありませんが、団信なしにした場合にメリットがあるか考えてみましょう。
例えば、健康な人(若い人なら尚更)がフラット35を利用するなら、民間の生命保険等に加入したほうが有利なこともあります。
その理由は、住宅ローンの団信の保険料は金利に組みこまれているため、誰が利用しても保険料相当のコストは変わらないからです。
保障内容の吟味や金額のチェックや管理は必要です。
一方で民間の生命保険の場合、契約者の年齢によって保険料が異なります。
さらに商品によっては健康優良体や非喫煙による割引が適用されることもあります。
こうした基準に見合う健康体で喫煙しない、さらに年齢が若いならより有利になる可能性があります。
これらの条件にどれだけ合致するかによりますが、人によってはお得になることもあるということです。
団信なしでもOKな住宅ローン
団信なしも可能な住宅ローン
団信なしでも利用できる住宅ローンで代表的なのは「フラット35」です。
そのため各銀行やARUHI(アルヒ)のフラット35などは団信の加入が任意となります。
民間の金融機関でも例えば住信SBIネット銀行のスゴ団信などには上乗せ金利がないプランもあります。
他には数は多くありませんが、金融機関以外の一部の民間ローンだと団信なしでもOKなケースがあります。
団信なしの住宅ローン金利
民間の銀行などは一般的に住宅ローンに団信が必須なので、フラット35のケースでみてみます。
フラット35で新機構団信制度に加入しない場合、金利は新機構団信付きのフラット35の借入金利から「-0.2%」です。
金利面だけ見ればお得です。
住宅ローンの団信なしを生命保険で代用できる?
団信なしの場合の対処方法
団信なしといっても健康状態で一般団信に加入できない場合と健康だけど敢えて加入しない方法を考えるケースがあります。
団信加入しない(できない)場合でもリスクを減らしたいなら対処方法は次のものがあります。
- ワイド団信(引受基準緩和型のタイプ)に加入
- 名義を配偶者にできるならそれで住宅ローンを利用
- 団信なし住宅ローンを検討
- 一般の民間生命保険を利用
団信に加入できないならこのすべての方法になります。
住宅ローンの団信なしのメリットのところで解説したように、民間の生命保険に加入した方がお得になるケースがあります。
住宅ローンの借入額以上の生命保険に加入できるなら、団信なしの代用にはなるでしょう。
しかし団信と民間の生命保険の違いも理解しておかなければなりません。
団信なしで生命保険を利用する場合
団信の代わりに民間の保険を利用する際のメリットとデメリットをチェックしてください。
メリット
- 自分に合った保障を自由に設計できる
- 健康な人ほど保険料が割安
- 保険料は生命保険料控除の対象
- 終身タイプの保険なら保障は一生涯
団信の場合は、決まったプランから選ぶだけです。通常の保険なら自分に合った保障内容に設計が可能です。
また団信の保険料は生命保険料控除の対象にはなりませんし、もともと団信の目的が住宅ローンの返済支援です。
完済すれば保障はなくなります。民間で終身タイプの保険に加入していれば、保障は一生涯になります。
デメリット
- 団信必須の住宅ローンが多いため、選択肢が少ない
- 契約形態によって保険金に税金がかかる(契約形態によって相続税・所得税・贈与税)
- 年齢を重ねるほど、健康状態が良好でないと保険料が割高
一番のデメリットは住宅ローンの選択肢が減ることです。
一般的には住宅ローンに団信を必須にしているため、健康状態が悪くないのに敢えて団信なしにするなら利用できる住宅ローンが限定されます。
また一般団信で保険金が支払われた場合、住宅ローンの返済に充当されます(借入金の返済)。
一般の生命保険であれば死亡保険金には税金がかかります。
ある程度年齢を重ねている人や健康状態が良好でない人は、新たに生命保険に加入すると保険料割高になる可能性もあります。
民間の生命保険で代用を考える場合、すでに加入している生命保険の有無や年齢、健康状態などを考慮してください。
まとめ
住宅ローンで団信なしの場合、リスクを考えると何らか別の対処方法を考える必要があります。
なかには団信も民間の生命保険もなし(加入できない)で住宅ローンの利用を検討する人もいますがあまりおすすめできません。
また最近の病気によるリスクは単純に死亡や高度障害だけでもありません。
医療技術が進んでいることなどもあり、昔のように病気になったらすぐに死亡に繋がるとは限らないからです。
そうすると治療しながら住宅ローンの返済をしていくことも想定しておかなければなりません。
一般団信(死亡・高度障害)だけでなく、団信の特約あるいは民間の医療保険や就業不能保険なども考えておかなければなりません。
最近の団信の特約には自然災害保障や失業保障などを提供するものもあります。
住宅ローンを利用する「前」にこうしたこともよくチェックして、団信なしにするかどうかも検討してください。
後から知らなかったでは損が大きくなります。
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