新NISAのやり方・買い方!はじめる際の6ステップ
新NISAは2024年1月から開始しますが、NISAのやり方や買い方が分からず始められない人もいます。
■この記事で学べること
【1】現役世代ほど新NISAを始めている
【2】NISAをはじめられない理由とは
【3】やり方・買い方!はじめる際の6ステップ
NISAをはじめるためのやり方や買い方についてファイナンシャルプランナーが解説します。
※こちらにご登録頂くと「Mylife Money Online」の記事だけでは読めないお得なお金の情報を定期的にお届けいたします。
*つみたてNISAは2024年から新たな制度に移行します。現行制度とは別な制度になります。詳細はこの記事の最後にある関連記事をご覧ください。
この記事のもくじ
現役世代ほど新NISAを始めている
長い期間に渡って積立分散投資を行う新NISA(つみたて投資枠)は早いうちからはじめるほど有利です。
若いほど積立して殖やした資金をさらに再投資する時間を持てるからです。
改正前の一般NISAやつみたてNISAの年代別の口座開設数を見ると、2020年末当たりから増加率が顕著に上昇しています。
30~50代が多く次いで20代、成人年齢の引き下げもあって10代もでてきています。
出典:日本証券行協会 NISA口座開設・利用状況調査結果(2023年6月30日現在)について
はじめて投資をする人は、つみたてNISAはもちろん口座開設するのもドキドキするという人もいるかもしれません。
ネットが苦手な人は店舗に相談に行く人もいるでしょう。
慣れていると気になりませんが、証券会社の店舗の窓口は銀行と少し雰囲気が違います。
はじめてだと不安に思うこともあるでしょうが、意外と簡単につみたてNISAをはじめることができます。
新NISAをはじめられない理由とは?
投資知識が多少なりともある人から、全くゼロで不安な人まで新NISAをはじめない理由、はじめられない理由があります。
どうしても新NISA(をはじめとした積立投資)をしたくないなら、無理をする必要はありません。
しかしこれからの時代本業の仕事以外でお金を殖やす手段を持っていることは将来における大きなアドバンテージです。
積立投資は一度はじめるとその後はそんなに手がかかるものではありません。次のような理由で躊躇していませんか。
- 投資で損するのが怖い、不安・心配
- 忙しい、面倒くさい
- 具体的に何をすればいいか分からない
- iDeCoをしているからつみたてNISAは不要
- 株式相場は高値圏なのでいま始めると損
投資で損するのが怖い、不安・心配
積立投資でも元本は保証されているわけではありませんから損失を受ける可能性はあります。一方で新NISAの非課税の投資期間は無期限です。
長い時間をかけて購入単価を平準化しつつ、お金を育てていくイメージです。
積立投資とは何か、というところから少し勉強してまずは漠然とした投資に対する不安を払拭するようにしてください。
積立投資はギャンブルとは違います。
忙しい、面倒くさい・具体的に何をすればいいか分からない
新NISAの始め方ややり方、買い方などはこの後解説しますが、ネット証券などでもつみたてNISAの始め方について説明しているものはたくさんあります。
口座開設自体はそんなに面倒なものではありません。
まずは金融機関で新NISAの口座開設をするところからはじめてみましょう。
忙しい、面倒くさいという人は新NISAのやる気がある前提ですがお金を殖やす機会損失です。
積立投資で一番時間を取られるのははじめだけです。一度はじまってしまえばすることはあまりありません。
iDeCoをしているから新NISAは不要
iDeCo(個人型確定拠出年金)だけでなく、勤務先で企業型確定拠出年金をすでにしている人もいるでしょう。
これらをしていれば新NISAをはじめる必要なないという人もいるかもしれません。
しかしこれらはそれぞれ目的が少し違います。
予算に余裕があるなら、新NISAにも取り組んでください。投資による儲けが非課税なのはiDeCoもつみたてNISAも同じです。
投資収益について税金がかからず再投資ができるのは大きなメリットでこれを使わない手はありません。
貯蓄が全くないというなら貯蓄を優先すべきですが、そうでないなら新NISAもはじめてみましょう。
株式相場は高値圏なのでいま始めると損
株式相場は上がったり下がったりします。そのため積立とはいえ価格が高いところではじめたら損する可能性が高いと考える人もいるでしょう。
しかし相場はいつ上昇しあるいは下落するか誰にも分かりません。暴騰も暴落もあります。
だから市場の動向に関係なく株価が高くても安くても一定の数量を購入し続ける積立投資がいきてくるのです。
特定の銘柄の株をまとめて資金を投入して購入するのとはわけが違います。
積立投資で一定額を購入し続けることで、市場が値下がり続ければ購入単価も下がり安く買えたことになります。
積立投資では市場を気にしながらいつはじめるか気にするものではありません。
新NISAのやり方・買い方の6ステップ
ここから新NISAのやり方・買い方について具体的に説明していきます。
新NISAのやり方は次のような手順になります
- 新NISA座を開設する金融機関を選ぶ
- 新NISAの口座の開設・入金
- 投資商品を選ぶ
- 投資金額を決める
- 設定完了・つみたてNISAスタート
この6ステップについて、具体的に解説しましょう。
新NISA口座を開設する金融機関を選ぶ
新NISAをはじめるために取り扱いのある金融機関(証券会社や銀行など)において口座開設が必要です。
そのためにはじめに取引をする金融機関を決めなればなりません。
新NISAはすべての金融機関から、1人1口座のみ口座開設が可能です。
仮に違う金融機関の方がよかった、失敗したと思っても、1年単位で金融機関を変更することができます。
しかし新NISA口座を変更するためには時間と手間がかかるだけです。どちらかというとデメリットの方が多いのではじめにしっかり選んでください。
金融機関を選びでチェックしたいことは、金融機関によって取扱いのある商品が異なることです。
考え方は色々あるでしょうが、取り扱い商品本数が多いところを選ぶ方法もいいでしょう。
対面で相談したい、説明を受けたいという人は対面相談が可能な大手の金融機関を選ぶ方法もあります。
一般的にはネット証券の方が取り扱い商品は多くあります。口座開設も簡単ですから、ネットが苦手でなければネット証券を中心に考えてみてください。
積立投資では各種手数料が安いものがいいなどと言われますが、つみたてNISAは、販売手数料はすべて無料、信託報酬(運用管理費用)は一定以下のものだけが選ばれています。
新NISAの口座の開設・入金
取引する金融機関を選んだら次に新NISA口座を開設します。
証券会社で新NISA口座を開設する場合、通常は証券総合口座も同時に開設しなければなりません。
証券総合口座は、「一般口座」「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」の3種類があります。
新NISAと違い投資で得られた利益には税金がかかります。
税金計算を証券会社がしてくれるのが特定口座で、源泉徴収ありにするとそのまま納税されます。
一般口座の場合は自分で税金を計算して確定申告しなければなりません。
投資ははじめてで新NISAをするなら、一旦は特定口座の源泉徴収ありにしておくといいでしょう。
新NISA口座は、この証券総合口座の中に別に新NISA専用の口座を作るイメージでいてください。
特定口座を新NISA口座と間違えて投資をはじめると、投資の利益に税金がかかりますのでご注意を(特定口座でつみたてNISAはできませんが、通常の積立投資は可能です)。
金融機関によりますが、目安として証券総合口座や新NISA口座は数日から10日程度あればで開設されます。
その金融機関のWEBサイトなどに口座開設までに必要な期間の目安が書いていることもあるので確認しておきましょう。
口座が開設されたら資金を入金手続きをしておきます。
新NISA口座のように毎月一定金額を積立する場合、日常利用する金融機関から自動引落するサービスがあるケースもあります。
投資商品を選ぶ
はじめての人が悩むことの一つが、どの商品を選んだらいいかということです。
新NISAで各金融機関が設定する商品は、金融庁の所定の条件を満たしたものに決められています。
知らずに手数料の高いものを選んでしまったということはありませんのでそこは安心してください。
一般的に投資信託を選ぶときにチェックしておきたいことは次の4つです。
- 投資対象
- 運用方法
- コスト(手数料)
- これまでの運用実績
投資対象
投資信託は、投資対象でざっくり分けると「国内株式型」「国内債券型」「海外株式型」「海外債券型」のタイプがあります。
後はこれらをすべて入れた「バランス型」です。
*海外には先進国や新興国などがあり、つみたてNISAでは先進国のケースが多い。
投資対象の区分は、何に投資しているかでリスクとリターンの大きさは異なります。
一つの投資対象に偏るとその対象が暴落したときに大きな影響を受けます。
どのくらいのリスクを許容できるかにもよりますが、バランス型は投資対象の分散が購入時点で自動的にできており値動きも比較的安定しているので初心者には購入しやすいでしょう。
運用方法
投資信託は、運用方法の違いでいわゆる「インデックス型」と「アクティブ型」に分類されます。
専門用語でとっつきにくいかもしれませんが、インデックス型は、例えば日経平均株価などの指数と呼ばれるものと同じ値動きを目指して運用する商品のことをいいます。
日経平均株価に連動するものなら、日経平均と同じような値動きをすると考えてください。
このようにインデックス型は指数に連動して機械的に自動運用するため、手数料などのコストも比較的安いことが特長ではじめて積立投資する人にはおすすめです。
新NISAの商品のほとんどはこのインデックス型の投資信託です。
これに対してアクティブ型は、日経平均株価などの指数の値動きよりも上回る運用を目指しています。
運用の専門家が色々と調べたり手を入れるため、その分コストはインデックス型より高いのが一般的です。
コスト(手数料)
投資信託は一般的に主に3つのコスト(手数料)がかかります。
投資信託購入時の「販売手数料」、保有している期間ずっとかかる「運用管理費用(信託報酬)」、売却する際の「信託財産留保額」です。
つみたてNISAでは販売手数料ゼロのノーロードタイプが採用されており、信託財産留保額もかからないものが中心です。
運用管理費用(信託報酬)も一定の水準以下ものが選定されていますが、運用中はずっとかかるコストです。
仮に投資信託を20年間保有すると、20年分の信託報酬を支払うことになるのです。
そのため、似たような投資信託であればコストが低いものを選ぶとよいでしょう。新NISAであればそんなに神経質になる必要はありますが、チェックはしてください。
これまでの運用実績
新NISAで、新たに設定された新規の投資信託でなければ運用開始からの資産規模や価格推移が記載されています。
取り扱いをしている金融機関のWEBサイトなどで確認してください。チェック項目は特に純資産総額と基準価額です。
純資産総額は投資信託の財産の合計(規模)をいい、純資産総額が50億円以上あると安定した運用ができるといわれています。
基準価格は1万口あたりの金額で表されているその投資信託の金額です。判断基準としてこの両者いずれも増加の傾向にある商品を検討してください。
たくさんの人が買えば資産規模は大きくなり、基準価額も増えていくためです。
一つ見てもピンとこないと思うので、複数の投資信託を比べてみるとよくわかります。
投資金額を決める
最後に投資金額を決めます。新NISAはつみたて投資枠は年間120万円が上限ですから、毎月の積立金額は10万円が限度になります。
新NISAをする際の最低積立金額は金融機関によっても違うため、毎月の負担で無理のない金額を設定してください。
可能であれば上限額一杯で投資することが、早期にお金を育てることに繋がります。
設定完了・新NISAスタート
これがでつみたてNISAのやり方・買い方ですが、投資がはじめての人は何だかんだでよく分からないということも多いでしょう。
目に見えにくい選び方の基準として、その金融機関のサポート方法も大切なポイントです。
ちょっとしたことを聞いたり、相談したりすることも長い積立期間の間にはでてきます。
他にも例えば楽天ポイントを貯めている人は楽天証券でつみたてNISAをするとポイントを貯めることができます。
こうした選び方もはじめての人にはありでしょう。
新NISAへの移行と2023年までの積立
つみたてNISA及び一般NISAは2024年から新たな制度に移行します。
そこで2023年末までにつみたてNISAの口座を開設している人、これから口座開設を考えている人のポイントをまとめておきます。
既につみたてNISAを開設済み
つみたてNISAで投資を始めている人が知っておきたいことが、現状の制度で積立投資した資産は新制度に移管することができないということです。
現行の制度で投資した資産は現行のルールのまま2024年以降も続きます。
当然2024年以降は新たな制度で再スタートするかたちになります。新制度の概要はこの下の関連記事で書いていますが、非課税期間が無期限化されます。
非課税期間が限定されていませんが、改正前の旧制度(つみたてNISA)は20年のままなのでこの点は注意してください。
まとめ
新NISAのことは話には聞くものの、実際にどうやったらいいか分からないという人も少なくありません。
はじめて投資をする以上、最低限の投資の勉強はした方がいいですが、自分のお金を育てる重要なことです。
はじめてだと金融機関選びや商品選びに戸惑うかもしれませんが、積立がはじまってしまえば当面はそんなにすることがありません。
未来の自分の資産を作るために金融機関選びからはじめてください。あなたでも普通にはじめられますよ。
最後の出口(換金)するときに注意が必要なことがありますが下記の関連記事を参考にして資産を上手く育ててください。
※こちらにご登録頂くと「Mylife Money Online」の記事だけでは読めないお得なお金の情報を定期的にお届けいたします。