個人年金保険はおすすめしない VS 個人年金やってよかった~どっちが正解?
民間の生命保険会社が「個人年金保険」を販売していますが、個人年金をおすすめしない人とやってよかったという人がいます。実際にどうなのかみてみましょう。
■この記事で学べること
【1】個人年金保険のメリットとデメリット
【2】個人年金保険をおすすめしない・入らない方がいい人
【3】個人年金保険をやってよかった人
「個人年金保険はおすすめしない VS 個人年金やってよかった」と題してどう判断するかファイナンシャルプランナーが解説します。
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この記事のもくじ
個人年金保険のメリット・デメリット
はじめに個人年金保険についての基礎知識を整理しておきましょう。
個人年金は公的年金の上乗せとして任意加入する民間の保険商品の一つです。
日本国内の長期金利がじわじわ上がりつつある中で、個人年金保険を始めとした貯蓄タイプの保険の条件を改善する生保が増えてきています。
個人年金には一般的に運用方法によって次のように分けられます。
- 定額型:将来受け取ることのできる年金額が確定
- 変額型:運用実績に応じて年金額が変動
- 外貨型:運用実績に応じて年金額が変動。為替の影響を受ける
運用実績に応じて年金額が変動するものだとiDeCo(個人型の確定拠出年金)などもあります。
この記事では定額型の個人年金保険を中心におすすめしない、やってよかった双方についてみていきます。
個人年金保険のメリット
- 最低保証があるため、安全性が高く老後資金をベースにした生活設計をしやすい
- 個人年金保険料控除の対象(税制適格特約の付加が必要)
- 健康状態に不安があっても加入しやすい
定額型の個人年金は価格変動リスクがないため、将来受け取ることのできる年金額が確定しているので生活設計をしやすいのが特徴です。
また生命保険料控除(個人年金保険料控除)の対象にできるため節税にもなり、一般的な死亡保障の生命保険より健康状態に不安があっても加入しやすいのが特徴です。
個人年金保険のデメリット
- 早期解約すると元本割れする
- インフレリスクがある
- 低金利時に契約すると長期的に損をする可能性
個人年金保険に限りませんが、貯蓄型の生命保険の場合、保険料の支払いが完了するまでの間などまでに中途解約すると元本割れします。
ここが預金と異なるところです。
また変額個人年金や外貨建ての個人年金と異なり、インフレによって物価上昇した場合、受け取れる年金額の価値が実質的に目減りしてしまいます。
近年物価の上昇が話題になっていますが、まさにこの状況のことです。
個人年金保険は、長期間の契約で年金原資を貯めて老後に備えるものです。
予定利率の低い時期に契約すると長期的には金利が上がった後からの商品に追い抜かれる可能性があります。
このように個人年金保険にはメリットとデメリットがありますので、これらを十分に考慮して検討しなければなりません。
これらを踏まえて個人年金保険をおすすめしない・入らない方がいい人と個人年金をやってよかったという人に分けてみていきましょう。
個人年金保険をおすすめしない・入らない方がいい人
個人年金保険をおすすめしない人、入らない方がいい人についてみていきましょう。
具体的には次の要件に当てはまる人は、個人年金はやめておけということです。
【個人年金保険をおすすめしない人】
- 資金に余裕がなく年金受取りまでに中途解約の可能性が高い人
- 物価上昇によるインフレリスクが心配な人
- 予定利率の低い契約で将来的に後悔しそうな人
iDeCo(個人型の確定拠出年金)やNISAなどは価格変動リスクによる元本割れが怖いから、個人年金保険がいいと思ったが、資産運用の勉強をしたらNISAの方がいいと考えるようになったということもありえます。
その際加入済みの個人年金保険を解約するなら元本割れしてしまいます。
同様にインフレリスクや予定利率の低い個人年金で契約したが、将来金利上昇してからの商品の方がはるかに条件がよくなる可能性があります。
これらに該当するなら個人年金保険はやめておいた方がいいでしょう。
個人年金保険をやってよかった人
次に個人年金保険をやってよかった人、やっておいてよかったという人についてです。
【個人年金保険をやってよかった人】
- 資産運用や投資に関する知識や興味がなく今後も変わらない人
- 老後資金を価格変動リスクなく貯めておきたい人
- 個人年金などに加入しないとお金が貯まらない人
iDeCoやNISAが話題ですが、一方で価格変動リスクを嫌う層の人はいます。
資産運用などは興味がない、今後もするつもりがない人は個人年金保険はおすすめの一つです。
価格変動リスクなく安心したい人や貯蓄が苦手で個人年金保険などに加入していないと老後資金を貯められない人なども該当します。
個人年金保険は中途解約すると元本割れするといいましたが、これを利用すると貯蓄の苦手な人も中途解約せず続けることができます。
まとめ
資産運用はする意志ややる気があるなら、これからの時代には必要なことなので資産運用をした方がいいと筆者は考えています。
一方で、価格変動が心配という人、資産運用をするつもりがない人は無理をするべきではありません。
個人年金保険にはメリットとデメリットいずれもあります。
どちらが正解かは一概に言えませんが、個人年金はおすすめしない、あるいは個人年金をやってよかった、いずれも自分に合う方を選んでください。
個人年金保険の特徴を十分に理解した上で、よく検討することをおすすめします。
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