投資信託(ファンド)ノーロード型のおすすめの選び方とデメリット
投資信託(ファンド)にはノーロードと言われるタイプの商品があり、販売手数料がかかりません。最近はこのタイプが増えていますが、他の手数料が全くかからないわけではありません。
■この記事で学べること
【1】ノーロード型の投資信託(ファンド)とは?
【2】ノーロード投資信託のデメリットや注意点
【3】おすすめのノーロード投信の比較と選び方
ノーロード投資信託について注意点や選び方についてまとめて解説します。
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この記事のもくじ
ノーロード型の投資信託(ファンド)とは?
ノーロード型の投資信託(ファンド)とは?
ノーロードファンド(No-load Fund)とは、投資信託の購入時に販売手数料がゼロのものをいいます。
次に詳細を解説しますが、投資信託は購入~運用~売却までに主に3つの手数料がかかります。
このうち購入時に販売手数料がかかることがありますが、これが無料のものがいわゆるノーロード型の投資信託(ファンド)です。
投資信託などの金融商品を選ぶ際、運用成績が良いものが一番です。
もちろん各種の手数料が高ければその分だけ損益分岐点は上がります。
投資信託などに関連する各種の手数料が安いことがすべてではありませんが、安いにこしたことはありません。
新NISA(インデックス型・アクティブ型)はノーロード型
2024年1月からはじまった新NISAは、対象となる商品に細かい条件があります。
新NISAではインデックス型・アクティブ型の投資信託についてはノーロード型であることが条件になっています。
個人型の確定拠出年金(iDeCo)も2017年1月に拡充されましたが、新NISAほど厳しく条件があるわけではありません。
但し、投資信託についてはノーロード型のものが中心です。
新NISAやiDeCoがでてきた影響もあり、ノーロードタイプの投資信託が増えています。
知っておきたい投資信託の3つの手数料とノーロードファンド
投資信託の主な3つの手数料とは?
冒頭に解説したように投資信託(ファンド)には、購入~運用~売却などの際、それぞれ手数料がかかるものがあります。
主に以下の3つです。
- 販売手数料 投資信託購入時にかかる手数料
- 運用管理費用(信託報酬ともいう) 投資信託の運用中にかかる手数料
- 信託財産留保額 投資信託の解約時にかかる手数料
ノーロード型の投資信託も増えてきましたが、手数料はそれだけでなく運用管理費用(信託報酬)や信託財産留保額などもかかります。
ちなみに信託財産留保額についてもかかるものとそうでないものがあります。
投資信託によっては、販売手数料無料のノーロード型、そして信託財産留保額もゼロというタイプも珍しくありません。
投資信託(ファンド)の手数料を比較したりする前に、非常に重要なのが3つの手数料の中では運用管理費用(信託報酬)です。
ちなみに「運用管理費用」「信託報酬」と2つの言い方がありますが、両者に違いはありません。
同じものを指していると考えてください。
もともと信託報酬と呼んでいましたが、報酬というと投資信託の購入者が貰えるものと勘違いしたり、言葉が難しくてよく分からないなどの声があり、運用管理費用と呼ぶようになりました。
名称の通りですが、運用にかかる管理コストということです。
なお、今でも信託報酬という呼び方は普通に使われています。
販売するとき、売却するときというポイントでかかるわけではなく、運用中にずっとかかる手数料なので重要なのです。
投資信託の手数料は引下げ、販売手数料は無料化の方向
ネット証券などを中心に取り扱っている投資信託は、ノーロードのものが増えています。
iDeCoやつみたてNISAが始まったこともあり、運用管理費用(信託報酬)も安いものが増えてきました。
投資信託を対面で販売するケースでは、まだ手数料が比較的高いものを取り扱っていることはあります。
2019年12月に入ってから、投資信託の販売手数料を無料にする動きがネット証券を中心に加速しています。
auカブコム証券、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券などこうした動きをみせています。
全体の流れとしては投資信託の手数料は引下げの方向に動いていると考えていいでしょう。
ノーロード投資信託のデメリット・注意点とは?
ノーロードの投資信託を購入するデメリットが何かあるかというと特にありません。
販売手数料が無料ですから、投資コストが引き下げるのであればそれに越したことはありません。
販売手数料だけをみない
注意点があるとするなら手数料は全体でみて判断する必要があるということです。
個人型の確定拠出年金(iDeCo)や新NISAがはじまったことで(投資コストが安いものが多い)、投資信託を購入する際のコストを気にする人が増えてきました。
ノーロード型であるに越したことはありませんが、運用管理費用(信託報酬)や信託財産留保額なども含めてトータルで投資コストを考える必要があります。
販売手数料はかからないが、運用管理費用が高めではむしろ投資コストが高くつくこともあります。
販売手数料は販売時だけですが、運用管理費用は運用中にずっとかかるためです。
記事のテーマがノーロードですから、そこにフォーカスしたかたちになりますが、手数料は全体をみて判断することが重要です。
手のかかるものは手数料が高くなりがち
例えば投資信託の運用で分けると次の2タイプに分類できます。
- 市場の平均(日本なら日経平均株価やTOPIXなど)並みの運用を目指す:インデックス型の投資信託
- 市場平均以上の運用を目指す:アクティブ型の投資信託
インデックス型であればある程度機械的な運用ができますが、アクティブ型になるとそれなりに手がかかります。
どんな仕事でも手間ひまかかるものの方がお金はかかりますので、投資信託でもそれと同じことだと考えてください。
おすすめのノーロード投資信託の比較と選び方
最初にお断りしておきますと手数料は安いにことしたことはありませんがそれがすべてではありません。
これから話すこともすべてではありませんが、はじめて投資をする人などはこうした考え方で選んだ方が失敗が少なくなります。
一つの方法として覚えてください。
運用管理費用(信託報酬)、信託財産留保額
ノーロード型の前提であってもこれらの手数料がやはり割安であることです。
信託財産留保額は投資信託によってゼロのものもあります。
手数料については全体を見るということを基本にしつつ、最もコストがかかる運用管理費用(信託報酬)を比べて考えましょう。
投資対象と資産配分
投資の基本は何にどれだけ資産を配分するかです(アセットアロケーションと言います)。
単純に投資といっても株式や債券、REIT(不動産投資信託)がありますし、日本国内のものや海外(先進国、新興国)のものがあります。
これらの資産が色々入っているバランス型などもありますが、いずれにしてもどのような資産に配分するのかによって、投資信託も色々あります。
投資対象の視点で商品をみることが大切です。
まったく始めてなら自分のリスク許容度(診断ツールがあります)を確認しつつ、まずはバランス型などからはじめるのもいいでしょう。
世界をまるごと購入するイメージです。
資産配分(アセットアロケーション)をまずは考えた上で、個別の投資信託という商品をみてください。ここは基本中の基本です。
投資信託の実績期間
これから新規で設定される投資信託もありますから、自分の希望に合うものならそれを選ぶのもありです。
しかし日本国内で購入できる投資信託は5~6,000本ほどあります。
競争も激しいので資金が上手く集まらなければ予定よりも早く運用を終えることもありえます。
新規の設定から年数が経過しているものは、次の項目にある資産規模などが大きくなります。
投資信託の資産残高、資金流入
選ばれている投資信託は母体となる資産規模が大きく、新たな資金が常に入ってきています。
一般的には資産残高の大きなものは、一つ前の実績期間もそれなりのものが多いのです。
設定から日が浅いものは仕方ありませんが、例えば資産規模を50億円、100億円と絞っていくと投資信託も相当数が絞り込めます。
投資信託の償還日
償還とは運用をやめて資金を返還することを言います。預貯金でいえば満期日のようなものです。投資信託は分散投資を基本に長期投資をしていくものです。
それにも関わらず設定日から10年未満で償還を迎えるものも少なくありません。
可能な限り償還日は無期限、できれば10、20年と長く運用が続く投資信託を考えてください。
まとめ
投資信託(ファンド)ノーロード型のおすすめの選び方とデメリット、についていかがでしたか。
繰り返しになりますが、投資信託にかかる手数料は3つありますから、手数料を比較して考える際には総合的な判断をしてください。
おすすめの投資信託を選ぶ際、先ほど解説したようにいくつか目安となる基準を持っておくようにしてください。
ノーロード型で手数料が安いことはいいことですが、安売り競争に飲み込まれて予定より前倒しで償還されてしまったら長期で運用していく意味が薄れてしまいます。
投資信託の販売手数料については、お話したように2019年12月以降、ネット証券を中心にで無料化の動きに拍車がかかっています。
販売手数料を取る投資信託の方が珍しくなってしまう時代がくるかもしれません。
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