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相続税の非課税枠と非課税財産はいくら?

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相続税の非課税枠(限度額)とは?


相続税の非課税枠と非課税限度額(金額)とは何か?

相続税では相続によって遺産を引き継いでも、遺産としてカウントされない非課税財産や一定金額までは非課税枠があるので、相続税がかかるのは一部の人に限られます。

相続税の非課税枠というと「相続税の基礎控除」についての話になることが多いのですが、実際には非課税となるのに他の特例などもあります。

相続税の基礎控除の非課税枠

相続税には基礎控除があり、これは法定相続人が誰でも適用できるものです。2015年1月以降、従来の6割に縮小されましたが、非課税枠のベースはこれです。

『相続税の基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人数(2015年1月~)』

配偶者の税額軽減(相続税の配偶者控除)による非課税

配偶者の税額の軽減は亡くなった人の配偶者が遺産が、下記のいずれかの多い金額まで配偶者に相続税がかからない制度です。

配偶者にとっては次の金額が、非課税の限度額になります(仮装・隠蔽された財産は除く)。

  • 1億6千万円
  • 配偶者の法定相続分相当

相続税の非課税枠(未成年者、障害者等)

相続税は基礎控除や配偶者控除(配偶者の税額軽減)だけでなく、未成年者や障害者がいる場合でも非課税となる控除があります。

具体的にみていきましょう

  • 未成年控除額 =10万円×(20歳-年齢) ※1年未満の年数は切り捨て
  • 一般障害者控除=10万円×(85際-年齢) ※1年未満の年数は切り上げ
  • 特別障害者控除=20万円×(85際-年齢) ※1年未満の年数は切り上げ

このように誰が相続人かという「人」の切り口でみた場合、このような金額の非課税枠があるのです。

相続税の非課税財産とは?


遺産相続とはいうものの、遺産のすべてに対して相続税がかかるわけではありません。非課税財産として扱われるものがあります。

相続税の非課税財産

  • 墓所、仏壇、祭具など
  • 国や地方公共団体、特定の公益法人に寄附した財産
  • 生命保険金 500万円×法定相続人の数
  • 死亡退職金 500万円×法定相続人の数

これらのものについては相続税の非課税財産として税金がかかりません。生命保険の死亡保険金については、みなし相続財産として遺産にプラスされるものですが、上記の金額までは非課税枠があります。

勤務先からの死亡退職金も同様です。

相続税の非課税枠とは別にマイナスできるもの

すでに解説したようにすべてが相続財産として相続税の対象になるわけではありません。

例えば葬儀費用・香典などは相続財産から差し引くことができます。また借金などがあるようなケースでは当然これもマイナスの財産として差し引きます。

マイホーム(建物・土地)が遺産にあるとき相続税は非課税になる?


マイホームや土地や建物などの不動産を所有していない人には関係のない話ですが、居住用の住まい(いわゆるマイホーム)や事業用の不動産については特例があります。

これを「小規模宅地の評価減の特例」といいます。

相続が発生したことにより、相続税を支払うために、マイホームを売却しなければならない、長く続いた自営業の店を売るなどになるとせっかく故人が遺した遺産を引き継いだのに本末転倒です。

そのために故人が亡くなった後の、家族の住居や業務の継続ができるようにするための措置が小規模宅地の評価減の特例です。

主なものをみておきましょう。

  • 特定事業用宅地に該当する宅地等(自営業の店など) 400平米まで80%減額
  • 特定居住用宅地等に該当する宅地等(マイホーム等) 330平米まで80%減額

該当する要件はあるものの、上記の金額までは相続財産としての評価が減額されます。5,000万円の不動産でも80%減額されれば1,000万円です。

これで基礎控除などの範囲に収まってしまえば、相続税は非課税ということになります。

非課税の適用で相続税がゼロでも申告が必要なことがある?


相続税の非課税枠(限度額)や非課税財産、その他特例などを利用することで、相続税がゼロ(非課税)で済むことも多々あります。

但し相続税の申告についてはよく確認しておかなければなりません。どのような結果、相続税が非課税になるのかがポイントです。

  • 相続財産が相続税の基礎控除の範囲のため非課税
  • 相続税にかかる特例の利用で非課税

相続財産が基礎控除までのケースでは、そもそも相続税の申告の必要がありませんのでこちらは気にしなくて大丈夫です。重要なのは2つめのケースです。

本来は相続税がかかるが、配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例などを利用した結果、相続税が非課税という場合には、こうした特例を利用した旨で、相続税が非課税で申告しなければなりません。

小規模宅地の評価減の特例は有利なものを自分で選べますし、配偶者の税額軽減も利用しなければならないわけではありません。

つまりこれらの特例の利用や個別の事情まで税務署では把握できません。相続税が非課税なら非課税で、自分で手を挙げて相続税の申告はしてください、ということです。

相続税の非課税と同じくらい重要なこと


この記事では相続税の非課税をテーマにお話しました。つまり相続の節税や納税などにかかわる対策の部分です。

相続税が非課税であっても問題が起こるのは、遺産分割のところです。つまり相続人がどう遺産を分けるかという部分で揉めることは珍しくありません。

ちなみにうちにそんな財産はないという人はよくいますが、相続財産の多い少ないは関係ありません。

百万円単位の遺産があれば、いくらでも揉めます。相続税は一部の人ですが、分割については遺産を引き継ぐすべての人に関係があることですから、よく覚えておいてください。

まとめ

相続税の非課税枠と非課税財産はいくら?、についていかがでしたか。

一生に何度も受取るものではありませんから、相続財産には非課税にかかる制度や特例がたくさん用意されています。

遺産を遺す人、遺される人、想いはそれぞれでしょうが、せっかく家族に引き継ぐ遺産でもめ事はないように準備しておきましょう。

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ライター紹介 ライター一覧

平野 敦之

平野 敦之

ひらの あつし
平野FP事務所代表。(CFP ®・1級FP技能士・宅地建物取引士)。東京都出身。大学卒業後に証券会社、損害保険会社等で実務を経験した後1998年に独立。FP歴18年。


・個人のお金の悩みやお困りごとのサポート。
・法人の経営者のお金の悩み、営業を支援。

TVやラジオ、新聞、雑誌など直近の10年間で200回以上の取材を受ける。同業であるファイナンシャルプランナーに対しても情報提供の執筆や講演を行う。

講演・セミナー活動も大学での非常勤講師や国民生活センターや行政機関、大手企業や団体など幅広い実績を持つ。総合情報サイトAll Aboutにて損害保険ガイドを務め、約13年に渡り定期的にマネー情報の発信を実施。その他の媒体も含めてWEB上での執筆記事は500本以上。

現場の相談を中心業務と考え活動を続ける。

【著書】いまから始める確定拠出年金投資(自由国民社)http://amzn.to/2csBEsM
    
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